3月14日、ベルギー・フランドル地方で第67回ノケレ・コールス(UCI1.1)が開催された。石畳が敷かれた急坂ノケレベルグでのゴールスプリントを制したのはフランチェスコ・キッキ(クイックステップ)だった。

集団内で走るフランチェスコ・キッキ(イタリア、オメガファーマ・クイックステップ)集団内で走るフランチェスコ・キッキ(イタリア、オメガファーマ・クイックステップ) photo:TWDsports今年で開催67回目を迎えたノケレ・コールスは、ベルギーのフランドル地方で行われるセミクラシック。コース全長は195.9kmで、後半にロンド・ファン・フラーンデレンにも登場する石畳の急坂、ノケレベルグを含むコースを周回し、最後はノケレベルグ頂上に設けられたゴールでフィニッシュを迎える。

後続を大きく引き離してゴールするフランチェスコ・キッキ(イタリア、オメガファーマ・クイックステップ)後続を大きく引き離してゴールするフランチェスコ・キッキ(イタリア、オメガファーマ・クイックステップ) photo:TWDsportsレースにはガーミン・バラクーダやBMCレーシングチーム、オメガファーマ・クイックステップなどプロツアー7チームと、国内外のプロコンチネンタル、コンチネンタルチームを合わせた計25チームが出場した。

レースは序盤からアタックと吸収が繰り返される早い展開で幕開けた。スタート後70km地点でケニー・デハース(ベルギー、ロット・ベリソル)を含む13名の逃げグループが形成され2分前後のリードを得たが、スプリントに持ち込みたいチームが牽引する集団は、残り40km地点で逃げを飲み込んでレースを振り出しに戻す。

表彰台に上がった上位3人表彰台に上がった上位3人 photo:TWDsportsその後もステファン・シューマッハー(ドイツ、クリスティーナウォッチズ)含む15名のグループが集団から先行するものの吸収。カチューシャとオメガファーマ・クイックステップ勢がハイペースで牽く集団はゴールの急坂を目指してノケレの街中へと突入した。

シケインとロータリー、分離帯が連続するテクニカルなコースではラスト1km手前で落車が発生。最後は落車を逃れた30名弱によるスプリント勝負に持ち込まれ、早めのタイミングで飛び出したフランチェスコ・キッキ(オメガファーマ・クイックステップ)が後続を大きく突き放す余裕のスプリントでゴールへと飛び込んだ。

「ラスト300mのコーナーを先頭でクリアするため、500mを残してスプリントを開始したんだ。リードアウトを努めてくれたマッテオ・トレンティンを始め、チームメイトはボクのために終始素晴らしい働きをしてくれたよ。」と語るキッキ。ツール・ド・サンルイスでの2連勝、そして先週行われた西フランドル3日間レースに次ぐ今シーズン4勝目。自身の目標とするミラノ~サンレモに向けて好調をアピールする結果となった。

6人と少ないメンバーながら、逃げにも選手を送り込みつつ終始レースをコントロールしたオメガファーマ・クイックステップは、今シーズンすでに22勝目。シーズン序盤からの好調を維持し、本格的な春のクラシックシーズンに突入していく。


ノケレ・コールス2012結果
1位 フランチェスコ・キッキ(イタリア、オメガファーマ・クイックステップ)
2位 クリス・ボックマンス(ベルギー、ヴァカンソレイユ・DCM)
3位 ボーイ・ヴァンポッペル(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)
4位 アンドレ・シュルツ(ドイツ、チームネットアップ)
5位 ミシェル・クレダー(オランダ、ガーミン・バラクーダ)
6位 ジョルジオ・ブランビッラ(イタリア、レオパード・トレック)
7位 ピーター・ヴァンスピィブロック(ベルギー、トップスポート・フラーンデレン)
8位 マキシム・ファントム(ベルギー、カチューシャ)
9位 アレクサンドル・ポルセフ(ロシア、カチューシャ)
10位 バティステ・プランカート(ベルギー、ランドバウクレジット)


text:So.Isobe
photo:TWDsports