2012/03/12(月) - 07:14
3月11日、パリ〜ニース最終第8ステージ個人TTを制したのはブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ) 。2位リエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)に2秒差をつけ、ステージ優勝と個人総合優勝を獲得した。
ニース〜コル・デズの9.6kmの個人タイムトライアルで行われた最終第8ステージ。近年ニースをスタートし、ゴールするマスドステージで幕を閉じていたパリ〜ニースだが、今年は上りのショート個人タイムトライアルで決着をつける趣向だ。
「鷲の巣」として知られるエズに近い標高501mのエズ峠まで9.6kmかけて登るコースは、高低差465m。コース全体の平均勾配は4.7%で、コンスタントに8%を超える区間もある。
レース前の総合首位ウィギンズと2位ヴェストラの差はわずか6秒。総合トップ10には2分差以内の選手が9人いる状況で、順位の変動はまだ十分ありうる状況。
上り区間が続くため、選手たちは例外なくノーマルバイクを選択。ホイールもディスクは使用せず、背の低いディープリムを使用する選手が多い。TTハンドルは短いものをつける選手、付けない選手も見られた。
ウィギンズは序盤にスタートしたダニー・ペイトのレースに随行するチームカーに乗ってコース下見を行なって自身のレースに備えた。
山岳スペシャリストのダビ・モンクティエ(フランス、コフィディス)が2分11秒のタイム。フランス期待のジェローム・コッペル(フランス、ソールソジャサン)が20分4秒。そしてこの日51番スタートで最初に20分を切るタイムを出したのはジャン・クリストフ・ペロー(フランス、アージェードゥーゼル)で、19分46秒。このあたりのタイムが上位の基準となった。
全身イエローのマイヨジョーヌのスキンスーツに身を包み、ノーマル形状のバイクにエアロヘルメット、DHバーの組み合わせで走った最終走者ウィギンズ。緩い登りでもTTポジションで攻め続ける。
しかし5.6㎞の中間計測地点でヴェストラがウィギンズのタイムを2秒上回った。
2人のタイムは切迫したが、ウィギンズはエズ峠に19分12秒のタイムでフィニッシュ。結果的にはヴェストラのタイムを2秒上回り、ウィギンズがステージ優勝とパリ〜ニース第70代チャンピオンの座を獲得した。
ステージ3位はジャン・クリストフ・ペロー。表彰台争いでは変動がなかったが、トップ10ではアルノー・ジャネソン(フランス、FDJ)がマキシム・モンフォール(ベルギー、レディオシャック・ニッサン)を逆転して6位に。そしてウィギンズはポイント賞争いでも首位だったバルベルデを逆転し、マイヨ・ヴェールも獲得した。
ウィギンズは言う「今日は闘ったよ。彼(ヴェストラ)はマンドで勝ったから強いのは知っていた。プレッシャーに関してはオリンピックのトラックレースの決勝とは比べられないね。楽しめさえしたよ。僕は自分の能力に自信があった。レース期間中過ちを犯さないようにずっと集団の前にいたんだ。
今日は完璧だった。トム・シンプソンに次いで2人目の英国人のパリ〜ニース優勝者のリストに名前を連ねることは知っているし、それはおおいに喜びだね。パリ〜ニースとドーフィネには勝った。勝つべきものはあとひとつだね」。
ヴェストラは「今日はブラドレーのほうが強かった。僕も今週のように強かったことは今までにない。僕にとってもチームにとっても素晴らしい一週間だったよ」と語った。
新城幸也(ユーロップカー)はウィギンズに遅れること3分43秒のステージ 103位のタイム。総合では13分05秒遅れの45位で初めてのパリ〜ニースを走り終えた。
パリ〜ニース2012第8ステージ結果
1位 ブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ) 19' 12"
2位 リエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)00' 02"
3位 ジャン・クリストフ・ペロー(フランス、アージェードゥーゼル)00' 33"
4位 サイモン・スピラック(スロベニア、アスタナ)00' 47"
5位 ジェローム・コッペル(フランス、ソールソジャサン)00' 51"
6位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)00' 52"
7位 アンドレアス・クレーデン(ドイツ、レディオシャック)00' 58"
8位 ダビ・モンクティエ(フランス、コフィディス)00' 59"
9位 ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレISD)00' 59"
10位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、チームスカイ)
103位 新城幸也(日本、ユーロップカー) 03' 43"
個人総合成績
1位 ブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ)28h 12' 16"
2位 リエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)00' 08"
3位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)01' 10"
4位 サイモン・スピラック(スロベニア、アスタナ)01' 24"
5位 ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム)01' 54"
6位 アルノー・ジャネソン(フランス、FDJ)02' 13"
7位 マキシム・モンフォール(ベルギー、レディオシャック・ニッサン)02' 21"
8位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファーマ・クイックステップ)02' 42"
9位 ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、アスタナ)01' 21"
10位 アンヘル・ビシオソ(スペイン、カチューシャ)03' 59"
45位 新城幸也(日本、ユーロップカー) 13' 05"
ポイント賞
ブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ)
山岳賞
フレデリック・フェヘレン(ベルギー、ヴァカンソレイユ・DCM)
新人賞
ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム)
チーム総合成績
ヴァカンソレイユ・DCM
text:Makoto.AYANO
photo:Cor Vos,A.S.O
ニース〜コル・デズの9.6kmの個人タイムトライアルで行われた最終第8ステージ。近年ニースをスタートし、ゴールするマスドステージで幕を閉じていたパリ〜ニースだが、今年は上りのショート個人タイムトライアルで決着をつける趣向だ。
「鷲の巣」として知られるエズに近い標高501mのエズ峠まで9.6kmかけて登るコースは、高低差465m。コース全体の平均勾配は4.7%で、コンスタントに8%を超える区間もある。
レース前の総合首位ウィギンズと2位ヴェストラの差はわずか6秒。総合トップ10には2分差以内の選手が9人いる状況で、順位の変動はまだ十分ありうる状況。
上り区間が続くため、選手たちは例外なくノーマルバイクを選択。ホイールもディスクは使用せず、背の低いディープリムを使用する選手が多い。TTハンドルは短いものをつける選手、付けない選手も見られた。
ウィギンズは序盤にスタートしたダニー・ペイトのレースに随行するチームカーに乗ってコース下見を行なって自身のレースに備えた。
山岳スペシャリストのダビ・モンクティエ(フランス、コフィディス)が2分11秒のタイム。フランス期待のジェローム・コッペル(フランス、ソールソジャサン)が20分4秒。そしてこの日51番スタートで最初に20分を切るタイムを出したのはジャン・クリストフ・ペロー(フランス、アージェードゥーゼル)で、19分46秒。このあたりのタイムが上位の基準となった。
全身イエローのマイヨジョーヌのスキンスーツに身を包み、ノーマル形状のバイクにエアロヘルメット、DHバーの組み合わせで走った最終走者ウィギンズ。緩い登りでもTTポジションで攻め続ける。
しかし5.6㎞の中間計測地点でヴェストラがウィギンズのタイムを2秒上回った。
2人のタイムは切迫したが、ウィギンズはエズ峠に19分12秒のタイムでフィニッシュ。結果的にはヴェストラのタイムを2秒上回り、ウィギンズがステージ優勝とパリ〜ニース第70代チャンピオンの座を獲得した。
ステージ3位はジャン・クリストフ・ペロー。表彰台争いでは変動がなかったが、トップ10ではアルノー・ジャネソン(フランス、FDJ)がマキシム・モンフォール(ベルギー、レディオシャック・ニッサン)を逆転して6位に。そしてウィギンズはポイント賞争いでも首位だったバルベルデを逆転し、マイヨ・ヴェールも獲得した。
ウィギンズは言う「今日は闘ったよ。彼(ヴェストラ)はマンドで勝ったから強いのは知っていた。プレッシャーに関してはオリンピックのトラックレースの決勝とは比べられないね。楽しめさえしたよ。僕は自分の能力に自信があった。レース期間中過ちを犯さないようにずっと集団の前にいたんだ。
今日は完璧だった。トム・シンプソンに次いで2人目の英国人のパリ〜ニース優勝者のリストに名前を連ねることは知っているし、それはおおいに喜びだね。パリ〜ニースとドーフィネには勝った。勝つべきものはあとひとつだね」。
ヴェストラは「今日はブラドレーのほうが強かった。僕も今週のように強かったことは今までにない。僕にとってもチームにとっても素晴らしい一週間だったよ」と語った。
新城幸也(ユーロップカー)はウィギンズに遅れること3分43秒のステージ 103位のタイム。総合では13分05秒遅れの45位で初めてのパリ〜ニースを走り終えた。
パリ〜ニース2012第8ステージ結果
1位 ブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ) 19' 12"
2位 リエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)00' 02"
3位 ジャン・クリストフ・ペロー(フランス、アージェードゥーゼル)00' 33"
4位 サイモン・スピラック(スロベニア、アスタナ)00' 47"
5位 ジェローム・コッペル(フランス、ソールソジャサン)00' 51"
6位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)00' 52"
7位 アンドレアス・クレーデン(ドイツ、レディオシャック)00' 58"
8位 ダビ・モンクティエ(フランス、コフィディス)00' 59"
9位 ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレISD)00' 59"
10位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、チームスカイ)
103位 新城幸也(日本、ユーロップカー) 03' 43"
個人総合成績
1位 ブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ)28h 12' 16"
2位 リエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)00' 08"
3位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)01' 10"
4位 サイモン・スピラック(スロベニア、アスタナ)01' 24"
5位 ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム)01' 54"
6位 アルノー・ジャネソン(フランス、FDJ)02' 13"
7位 マキシム・モンフォール(ベルギー、レディオシャック・ニッサン)02' 21"
8位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファーマ・クイックステップ)02' 42"
9位 ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、アスタナ)01' 21"
10位 アンヘル・ビシオソ(スペイン、カチューシャ)03' 59"
45位 新城幸也(日本、ユーロップカー) 13' 05"
ポイント賞
ブラドレー・ウィギンズ(イギリス、チームスカイ)
山岳賞
フレデリック・フェヘレン(ベルギー、ヴァカンソレイユ・DCM)
新人賞
ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム)
チーム総合成績
ヴァカンソレイユ・DCM
text:Makoto.AYANO
photo:Cor Vos,A.S.O
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