2012/01/12(木) - 22:07
1月15日のダウンアンダー・クラシックを皮切りに、第14回ツアー・ダウンアンダー(UCIワールドツアー)が動き出す。連日スプリンターによるバトルが繰り広げられ、僅差の総合争いに沸く同大会。今年は頂上ゴールが設定され、より白熱したバトルが予想される。ここではコースの見どころをチェックしておこう。
2008年にUCI(国際自転車競技連合)のトップレースカテゴリーであるUCIプロレースに指定されたツアー・ダウンアンダー。現在ではツアー・オブ・北京やGPケベック、GPモントリオールなど、ヨーロッパ圏外でのトップレース開催が定着しているが、その先駆けとなったのがこのツアー・ダウンアンダーだ。
初開催は1999年。南オーストラリア州ならびに同州の観光局がバックアップし、毎年80万人近い観客動員数を誇るオーストラリア最大の自転車イベントに成長している。
「ダウンアンダー」とは元々イギリスから見て地球の裏側にあるオーストラリアやニュージーランドを指す言葉である。ヨーロッパ在住の選手たちは長時間のフライトの疲れを取り、大きな気温の変化に慣れ、そして10時間近い時差を解消するため、時間に余裕をもって現地入りしている。なお、日本との時差は0.5時間(現在はサマータイム期間中なので日本時間+1.5時間)ある。
1月と言えばヨーロッパではシクロクロスシーズンの真っ盛り。寒さに震えるヨーロッパを抜け出した選手たちが、夏の盛りを迎えた南半球オーストラリアにやってくる。いわば、ロードレースの国際化とシーズンスタート早期化の火付け役だ。
レース開催場所は南オーストラリア州の州都アデレード近郊。レース前週(1月13日現在)は最高気温25度前後の快適な気候が続いているが、レースの開催週は最高気温35度前後の暑さが予想されている。
開催期間は1月15日から23日までの8日間。初日は「ダウンアンダー・クラシック」と呼ばれるクリテリウムレースが開催されるが、顔見せ的な意味合いが強く、UCIワールドツアーレースには含まれない。ツアー・ダウンアンダーの本戦は1月17日から合計6ステージで争われる。
アデレード近郊には大きな山脈が無く、大会の最標高地点も標高500m程度と低い。海沿いの平野部や、ワインの産地として世界的に有名なバロッサバレー、クレアバレー、アデレードヒルズと呼ばれる丘陵地帯がコースの大部分を占めている。シーズン初戦ということもあり、ステージ全長は長くても151.5km。ハイシーズンのステージレースと比べると短めだ。
毎年総合上位に名を連ねるのはスプリンターたち。大きくタイム差のつく個人タイムトライアルや山岳ステージが設定されていなかったため、平坦ステージでのボーナスタイムによる争いが繰り広げられて来た。
しかし今年は少し勝手が違う。大会最難関ステージとしてスプリンターたちを苦しめて来た最終日前日の第5ステージに変更が加えられたのだ。
これまで、カテゴリー山岳に設定されたオールドウィランガヒルをクリアし、約20km離れたゴールに向かうのが最終日前日の恒例ステージだった。しかし今年はそのオールドウィランガヒルの頂上にゴールが置かれている。7%ほどの勾配が3kmに渡って続く大会最大の難所で、登坂力のある選手たちが大会制覇目がけて飛び出すはずだ。
最終日はアデレード市内で行なわれるクリテリウム。アデレード市民の大歓声に包まれる中、スプリンターたちの最終バトルで大会は締めくくられる。僅差の総合争いが繰り広げられている場合は、中間スプリントとゴールスプリントのボーナスタイム争いが熾烈さを増すだろう。
ツアー・ダウンアンダー2012ステージリスト
クラシック 1月15日 アデレード・ライミルパーク周回コース 51km
第1ステージ 1月17日 プロスペクト〜クレア 149km
第2ステージ 1月18日 ロベサル〜スターリング 148km
第3ステージ 1月19日 アンレー〜ヴィクターハーバー 134.5km
第4ステージ 1月20日 ノーウッド〜タヌンダ 130km
第5ステージ 1月21日 マクラーレンヴァーレ〜オールドウィランガヒル 151.5km
第6ステージ 1月22日 アデレード市街地サーキット 90km
シクロワイアードでは、毎日レースレポートと現地レポートをお届けする予定です!ご期待下さい!
text&photo:Kei Tsuji in Adelaide, Australia
2008年にUCI(国際自転車競技連合)のトップレースカテゴリーであるUCIプロレースに指定されたツアー・ダウンアンダー。現在ではツアー・オブ・北京やGPケベック、GPモントリオールなど、ヨーロッパ圏外でのトップレース開催が定着しているが、その先駆けとなったのがこのツアー・ダウンアンダーだ。
初開催は1999年。南オーストラリア州ならびに同州の観光局がバックアップし、毎年80万人近い観客動員数を誇るオーストラリア最大の自転車イベントに成長している。
「ダウンアンダー」とは元々イギリスから見て地球の裏側にあるオーストラリアやニュージーランドを指す言葉である。ヨーロッパ在住の選手たちは長時間のフライトの疲れを取り、大きな気温の変化に慣れ、そして10時間近い時差を解消するため、時間に余裕をもって現地入りしている。なお、日本との時差は0.5時間(現在はサマータイム期間中なので日本時間+1.5時間)ある。
1月と言えばヨーロッパではシクロクロスシーズンの真っ盛り。寒さに震えるヨーロッパを抜け出した選手たちが、夏の盛りを迎えた南半球オーストラリアにやってくる。いわば、ロードレースの国際化とシーズンスタート早期化の火付け役だ。
レース開催場所は南オーストラリア州の州都アデレード近郊。レース前週(1月13日現在)は最高気温25度前後の快適な気候が続いているが、レースの開催週は最高気温35度前後の暑さが予想されている。
開催期間は1月15日から23日までの8日間。初日は「ダウンアンダー・クラシック」と呼ばれるクリテリウムレースが開催されるが、顔見せ的な意味合いが強く、UCIワールドツアーレースには含まれない。ツアー・ダウンアンダーの本戦は1月17日から合計6ステージで争われる。
アデレード近郊には大きな山脈が無く、大会の最標高地点も標高500m程度と低い。海沿いの平野部や、ワインの産地として世界的に有名なバロッサバレー、クレアバレー、アデレードヒルズと呼ばれる丘陵地帯がコースの大部分を占めている。シーズン初戦ということもあり、ステージ全長は長くても151.5km。ハイシーズンのステージレースと比べると短めだ。
毎年総合上位に名を連ねるのはスプリンターたち。大きくタイム差のつく個人タイムトライアルや山岳ステージが設定されていなかったため、平坦ステージでのボーナスタイムによる争いが繰り広げられて来た。
しかし今年は少し勝手が違う。大会最難関ステージとしてスプリンターたちを苦しめて来た最終日前日の第5ステージに変更が加えられたのだ。
これまで、カテゴリー山岳に設定されたオールドウィランガヒルをクリアし、約20km離れたゴールに向かうのが最終日前日の恒例ステージだった。しかし今年はそのオールドウィランガヒルの頂上にゴールが置かれている。7%ほどの勾配が3kmに渡って続く大会最大の難所で、登坂力のある選手たちが大会制覇目がけて飛び出すはずだ。
最終日はアデレード市内で行なわれるクリテリウム。アデレード市民の大歓声に包まれる中、スプリンターたちの最終バトルで大会は締めくくられる。僅差の総合争いが繰り広げられている場合は、中間スプリントとゴールスプリントのボーナスタイム争いが熾烈さを増すだろう。
ツアー・ダウンアンダー2012ステージリスト
クラシック 1月15日 アデレード・ライミルパーク周回コース 51km
第1ステージ 1月17日 プロスペクト〜クレア 149km
第2ステージ 1月18日 ロベサル〜スターリング 148km
第3ステージ 1月19日 アンレー〜ヴィクターハーバー 134.5km
第4ステージ 1月20日 ノーウッド〜タヌンダ 130km
第5ステージ 1月21日 マクラーレンヴァーレ〜オールドウィランガヒル 151.5km
第6ステージ 1月22日 アデレード市街地サーキット 90km
シクロワイアードでは、毎日レースレポートと現地レポートをお届けする予定です!ご期待下さい!
text&photo:Kei Tsuji in Adelaide, Australia
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