2011/10/16(日) - 23:27
10月16日に最終日を迎えた第14回全日本自転車競技選手権トラックは、4つの競技と女子オムニアム2日目の競技が行われた。この日の競技では渡邉一成(JPCA)のスプリント予選と、加瀬加奈子(日本競輪学校)の女子オムニアム・パーシュートで、日本新記録が生まれた。
男子1kmタイムトライアル
14名が出走した男子1kmタイムトライアルでは、ただ一人1分04秒台をマークした強化選手の中川誠一郎(JPCA)が優勝した。2位以下は稲毛健太、坂本貴史、和田真久留と、上位4位までを強化選手が独占した。
男子1kmタイムトライアルで優勝した中川誠一郎(JPCA) (c)Haruo.Fukushima
優勝した中川誠一郎のコメント
「出走順が最後のほうだったので他の選手のタイムを見て、比較的リラックスして臨めた。タイムは3秒台を出したかった。伊豆ベロドロームは競輪学校の250mバンクよりも直線が長くカントもきつい、海外の競技場に近い設計になっていて、国際レースに向けた強化につながると思う」。
男子マディソン
マディソンは2人1組で交代しながら走るポイントレースで25kmを走る。パートナーを投げ出すようにして加速する選手交代は、この競技ならではのポイント。今回は4チームが出場したが、強化指定選手である愛三工業レーシングの西谷泰治と盛一大が、5回のポイントを全て1位通過、さらに他チームを1lapする圧倒的な強さを見せた。
マディソンを走る選手たち (c)Haruo.Fukushima
マディソン優勝の愛三工業レーシング 盛一大と西谷泰治 (c)Haruo.Fukushima
優勝した西谷泰治・盛一大のコメント
「ポイントはすべて取るつもりでレースに臨んだ。ラップすることも狙っていたが、早めに1ラップできた。選手交代とかまだ課題はたくさんあるので、これから強化していきたい」。(西谷)
「今日は勝てたけれども、世界ではまだまだ通用しない。今回は4チームと少なかったが、海外では18組くらい走るレース。大勢の中で走る経験をもっと積みたい」。(盛)
女子ケイリン
女子ケイリンには加瀬加奈子、中川諒子、渡辺ゆかり(3名とも日本競輪学校)に加えて石井寛子(スーパーKアスリートラボ)と山原さくら(日東商事)の強化指定選手5名が出走。"まくりが得意"という石井が、その持ち味を発揮して優勝した。
ペーサーに引かれて隊列をなす女子ケイリンの選手たち (c)Haruo.Fukushima
女子ケイリンは石井寛子(スーパーKアスリートラボ)が制する (c)Haruo.Fukushima
優勝した石井寛子のコメント
「全日本ではじめてのケイリンで、絶対に勝ちたかった。あまりいい走りではなかったけれども勝てて良かった。これからはチームスプリント、スプリント、ケイリンどれも頑張っていきたい」。
男子スプリント
男子スプリント1-2位決定戦は、予選の200mフライングタイムトライアルで10.174の日本新記録をマークした渡邉一成(JPCA)と、今大会のチームスプリントとケイリンで金メダルを獲得している新田祐大(JPCA)が勝ち上がり、新田が1回戦、2回戦を制して、3つ目のメダルを手にした。
男子スプリントは新田祐大(JPCA)が渡邉一成を制する (c)Haruo.Fukushima
男子スプリントの表彰式 (c)Haruo.Fukushima
優勝した新田祐大のコメント
「予選は朝早くあまり調子が良くなかったが、決勝に向けて調子を上げることができた。今回は日本記録を出している選手がいる中で、今回勝てたことは自信につながると思う。今回の結果はゴールではなく海外に向けた出発点、オリンピックに向けて頑張っていきたい」。
女子オムニアム
女子オムニアムは2日目の競技として3kmパーシュート、スクラッチ、500mタイムトライアルの3種目が行われ、3kmパーシュートと500mタイムトライアルの2種目で1位になった加瀬加奈子(日本競輪学校)が総合1位になった。3kmパーシュートでは3:45.606の日本新記録をマークした。2位はスクラッチで1位になった田畑真紀(JPCA・ダイチ)、3位は上野みなみ(鹿屋体育大)が獲得した。
女子オムニアム 3kmパーシュートで日本新記録をマークした加瀬加奈子(日本競輪学校) (c)Haruo.Fukushima
女子オムニアム スクラッチを走る選手たち (c)Haruo.Fukushima
優勝した加瀬加奈子のコメント
「本格的に6種目走るのは初めてでしたが、守りに入らず攻めの気持ちを忘れずに思い切り走った。タイムトライアル競技では負けたくないと思っているけれど、集団レースの競技ではまだ経験不足なので、勉強していきたい。オリンピックに向けて地元に後援会ができたり、多くの方に応援してもらっているので、頑張っていきたい」。
女子オムニアムの表彰式 加瀬加奈子(日本競輪学校)が優勝 田畑真紀(JPCA・ダイチ)は2位 (c)Haruo.Fukushima
また大会終了後に日本自転車競技連盟より、ロンドン・オリンピックに向けたトラックナショナルチームのメンバーが発表された。
女子ケイリンの表彰式 石井寛子(スーパーKアスリートラボ)が制する (c)Haruo.Fukushimaトラック短距離エリート
男子強化指定選手
渡邉一成(JPCA・JPCU福島)
新田祐大(JPCA・JPCU福島)
雨谷一樹(JPCA・JPCU栃木)
中川誠一郎(JPCA・JPCU熊本)
河端朋之(JPCA・JPCU岡山)
稲毛健太(JPCA・JPCU和歌山)
坂本貴史(JPCA・JPCU青森)
和田真久留(JPCA・JPCU神奈川)
女子強化指定選手
中川諒子(新潟・日本競輪学校)
加瀬加奈子(新潟・日本競輪学校)
前田佳代乃(鹿児島・鹿屋体育大学)
石井寛子(茨城)
渡辺ゆかり(山梨・日本競輪学校)
山原さくら(高知・日東商事)
トラック中距離エリート
男子強化指定選手
西谷泰治(愛知・愛三工業レーシング)
盛一大(愛知・愛三工業レーシング)
窪木一茂(福島・日本大学)
女子強化指定選手
田畑真紀(JPCA・ダイチ)
上野みなみ(青森・鹿屋体育大学)
加瀬加奈子(新潟・日本競輪学校)
Text&photo Haruo.Fukushima
男子1kmタイムトライアル
14名が出走した男子1kmタイムトライアルでは、ただ一人1分04秒台をマークした強化選手の中川誠一郎(JPCA)が優勝した。2位以下は稲毛健太、坂本貴史、和田真久留と、上位4位までを強化選手が独占した。
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優勝した中川誠一郎のコメント
「出走順が最後のほうだったので他の選手のタイムを見て、比較的リラックスして臨めた。タイムは3秒台を出したかった。伊豆ベロドロームは競輪学校の250mバンクよりも直線が長くカントもきつい、海外の競技場に近い設計になっていて、国際レースに向けた強化につながると思う」。
男子マディソン
マディソンは2人1組で交代しながら走るポイントレースで25kmを走る。パートナーを投げ出すようにして加速する選手交代は、この競技ならではのポイント。今回は4チームが出場したが、強化指定選手である愛三工業レーシングの西谷泰治と盛一大が、5回のポイントを全て1位通過、さらに他チームを1lapする圧倒的な強さを見せた。
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優勝した西谷泰治・盛一大のコメント
「ポイントはすべて取るつもりでレースに臨んだ。ラップすることも狙っていたが、早めに1ラップできた。選手交代とかまだ課題はたくさんあるので、これから強化していきたい」。(西谷)
「今日は勝てたけれども、世界ではまだまだ通用しない。今回は4チームと少なかったが、海外では18組くらい走るレース。大勢の中で走る経験をもっと積みたい」。(盛)
女子ケイリン
女子ケイリンには加瀬加奈子、中川諒子、渡辺ゆかり(3名とも日本競輪学校)に加えて石井寛子(スーパーKアスリートラボ)と山原さくら(日東商事)の強化指定選手5名が出走。"まくりが得意"という石井が、その持ち味を発揮して優勝した。
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優勝した石井寛子のコメント
「全日本ではじめてのケイリンで、絶対に勝ちたかった。あまりいい走りではなかったけれども勝てて良かった。これからはチームスプリント、スプリント、ケイリンどれも頑張っていきたい」。
男子スプリント
男子スプリント1-2位決定戦は、予選の200mフライングタイムトライアルで10.174の日本新記録をマークした渡邉一成(JPCA)と、今大会のチームスプリントとケイリンで金メダルを獲得している新田祐大(JPCA)が勝ち上がり、新田が1回戦、2回戦を制して、3つ目のメダルを手にした。
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優勝した新田祐大のコメント
「予選は朝早くあまり調子が良くなかったが、決勝に向けて調子を上げることができた。今回は日本記録を出している選手がいる中で、今回勝てたことは自信につながると思う。今回の結果はゴールではなく海外に向けた出発点、オリンピックに向けて頑張っていきたい」。
女子オムニアム
女子オムニアムは2日目の競技として3kmパーシュート、スクラッチ、500mタイムトライアルの3種目が行われ、3kmパーシュートと500mタイムトライアルの2種目で1位になった加瀬加奈子(日本競輪学校)が総合1位になった。3kmパーシュートでは3:45.606の日本新記録をマークした。2位はスクラッチで1位になった田畑真紀(JPCA・ダイチ)、3位は上野みなみ(鹿屋体育大)が獲得した。
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優勝した加瀬加奈子のコメント
「本格的に6種目走るのは初めてでしたが、守りに入らず攻めの気持ちを忘れずに思い切り走った。タイムトライアル競技では負けたくないと思っているけれど、集団レースの競技ではまだ経験不足なので、勉強していきたい。オリンピックに向けて地元に後援会ができたり、多くの方に応援してもらっているので、頑張っていきたい」。
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男子強化指定選手
渡邉一成(JPCA・JPCU福島)
新田祐大(JPCA・JPCU福島)
雨谷一樹(JPCA・JPCU栃木)
中川誠一郎(JPCA・JPCU熊本)
河端朋之(JPCA・JPCU岡山)
稲毛健太(JPCA・JPCU和歌山)
坂本貴史(JPCA・JPCU青森)
和田真久留(JPCA・JPCU神奈川)
女子強化指定選手
中川諒子(新潟・日本競輪学校)
加瀬加奈子(新潟・日本競輪学校)
前田佳代乃(鹿児島・鹿屋体育大学)
石井寛子(茨城)
渡辺ゆかり(山梨・日本競輪学校)
山原さくら(高知・日東商事)
トラック中距離エリート
男子強化指定選手
西谷泰治(愛知・愛三工業レーシング)
盛一大(愛知・愛三工業レーシング)
窪木一茂(福島・日本大学)
女子強化指定選手
田畑真紀(JPCA・ダイチ)
上野みなみ(青森・鹿屋体育大学)
加瀬加奈子(新潟・日本競輪学校)
Text&photo Haruo.Fukushima
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