マシュー・ゴス(オーストラリア、HTCハイロード)がオーストラリアに誕生する新生チーム「グリーンエッジ」と契約したことをチームが発表した。チームはまたひとり地元オージーのビッグネーム獲得に成功した。

ミラノ~サンレモを制したマシュー・ゴス(オーストラリア、HTCハイロード)ミラノ~サンレモを制したマシュー・ゴス(オーストラリア、HTCハイロード) photo:Riccardo Scanferla今季限りの活動となるHTCハイロード。タスマニア出身の2011年ミラノ~サンレモ覇者マシュー・ゴスの去就には注目が集まっていた。新生チームのグリーンエッジは大量のUCIポイント(326点)をもつゴスを獲得することで誕生からいきなり大きくステイタスを上げ、UCIワールドツアー入りに近づく。

今季は早々から好調ぶりを発揮し、ワンデイレースの最高峰の一つ、イタリアのミラノ~サンレモを制したゴスは現在24歳。グリーンエッジではその若さにかかわらずリーダーを務めることになる。
ゴスは言う「チームリーダーになるということはプレッシャーが大きくなるだろう。でも僕はプレッシャーとは巧くやっていける。それまで集団の最後尾を走っていた選手が突然護られたリーダーになるというわけじゃない。2年前HTCハイロードに加入した時も、リーダーシップを学ぶためだった。それらが徐々に身についた今、そろそろ卒業してもいい頃だと思っている。もっと責任あるリーダーの座につく準備はできている」。

マネジャーであるシェーン・バナン氏は言う。「ゴスは17歳の頃にはジュニアトラック世界選手権でオーストラリアナショナルチームの成功を率いた。19歳では団体追い抜きメンバーとして勝利している。これらのリザルトが示すように、彼はリーダーになるべくして生まれた、プレッシャーにびくともしない人物だ」。

マシュー・ゴス(オーストラリア、HTCハイロード)マシュー・ゴス(オーストラリア、HTCハイロード) photo:Riccardo Scanferlaそして来季のクラシックはゴスにとって万全の体制になりそうだ。グリーンエッジは来季のスタートから、クラシックとステージレースで成功を収めたいと欲している。
ゴスは言う「それは僕にとってもパーフェクトだ。バーデン・クックやスチュアート・オグレディのバックアップを受けて、石畳のクラシックをもっと巧く走りたい。彼らには豊富な経験がある。そしてツール(ツール・ド・フランス)でカヴェンディッシュやグライペルのアシストのために走ったこの数年間は、大きな名誉に僕の名前を刻む、申し分ない機会だった。我々はこれからのゴールを目指すための正しいチームだ」。

「僕たちはこの数年間、オグレディがカンチェラーラのために働き、成功してきた様をみてきた。そして、スチューイ(オグレディ)はバーデン・クックやマシュー・ウィルソン、サイモン・ゲランスらと共にチームに加入した。それぞれが目標に向かって力を出し合える仲間たちだ。すごいチームになりつつある」。

ゴスは9月26日に開催されるデンマーク・コペンハーゲン世界選手権でもオーストラリアチームのエースとして期待が集まる。世界選手権の準備レースとして走ったブエルタ・ア・エスパーニャをウィルスが原因の体調不良のため第2ステージで去ったが、「レインボージャージに向けて闘う準備はできている」と言う。さらに「コースは僕向き。天候が悪くなりがちなのも僕に向いている」とも。

ゴスは言う「最初のオーストラリアチームとサインできること、そして最初からそのレベルで走れることはまさに"草分け"だ。僕がキャリアを終えて過去を振り返る時、このチームに参加できたことを誇れるだろうね」。


コメントはチームリリースより


text:Makoto.AYANO