会場で持ちきりだったのがNIPPOのメンバー。全ステージを制し全ジャージを着るのではないかと。前評判どおり、6番スタートのマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン)が唯一51秒台で優勝。そして藤岡を筆頭に14位までを日本人が占める活躍も。

1位 マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン)(ダンジェロ&アンティヌッチィ・株式会社NIPPO)51秒751位 マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン)(ダンジェロ&アンティヌッチィ・株式会社NIPPO)51秒75 photo:Hideaki.TAKAGI2位 藤岡徹也(ユーラシア・フォンドリエスト)52秒562位 藤岡徹也(ユーラシア・フォンドリエスト)52秒56 photo:Hideaki.TAKAGI3位 西谷泰治(愛三レーシングチーム)52秒743位 西谷泰治(愛三レーシングチーム)52秒74 photo:Hideaki.TAKAGI

5月26日(木)、事実上の国内今シーズン開幕戦と言えるツール・ド・熊野が始まった。今年もプロローグのTTとロードレースが3ステージ。第2ステージの熊野山岳コースで大勢が決まるのは例年通り。

プロローグの個人TTは0.7kmで、熊野川河口部の市田川堤防上の道を回るもの。鋭角コーナーが1箇所、あとは流れで走れるカーブ。昨年よりもテクニカルな場面が少ない。より力勝負になるし、小さなミスひとつが命取りになるコースだ。
天候は曇りから小雨だが風が強い。スタート後は追い風、中間過ぎからゴールまでが強い向かい風だ。TT用の機材(ディスクホイール、TTバー)は禁止だ。

各チーム6名までの編成なので合計6組のスタートに。1組目6番手スタートのマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン)(ダンジェロ&アンティヌッチィ・株式会社NIPPO)がいきない51秒75のタイムを出し後続はなかなか上回れない。3組目の藤岡徹也(ユーラシア・フォンドリエスト)が2番時計を出し気を吐く。結局後半の組はタイムがあまり伸びずリケーゼが優勝。
2位には藤岡が入った。昨年11月のフクオカ・クリテで優勝した藤岡は、一段とたくましくなった体つきと抜群の集中力で日本人トップタイムをマークした。

左から優勝のマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン)、2位藤岡徹也、3位西谷泰治左から優勝のマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン)、2位藤岡徹也、3位西谷泰治 photo:Hideaki.TAKAGI優勝したマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、ダンジェロ&アンティヌッチィ・株式会社NIPPO)のコメント
久しぶりのレースだったがまずまず走れた。5日前に日本に着いたが時差ぼけが残っている。自分はまず明日の第1ステージで勝ってジャージを着たい。チームではバリアーニ・フォルツナートやルビアーノ・チャベスそして佐野淳哉が第2ステージを狙う。総合優勝が一番の目標だ。第2ステージは雨が降ればテクニカルな下りだというのは確認している。
日本で起きた地震そして原発の問題についてはもちろん知っている。この地域が大丈夫なことは大門監督から聞いていたし何の問題も無い。イタリアでも日本の間違った情報が流れているが、自分たちが大会に出ることで、そして活躍することで日本が安全であるということが少しでも証明できればと思う。


優勝のマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、ダンジェロ&アンティヌッチィ・株式会社NIPPO)優勝のマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、ダンジェロ&アンティヌッチィ・株式会社NIPPO) photo:Hideaki.TAKAGINIPPOの誇るスプリンターが抜群の走りを見せたプロローグ。チームメイトたちは山岳が得意。昨年総合2位の佐野淳哉も同じくだ。NIPPO中心で動くレースになるが、上位に愛三をはじめ多数の日本人選手がおり、NIPPO対国内チームの動きになるかもしれない。


結果 プロローグ 個人TT 0.7km
1位 マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、ダンジェロ&アンティヌッチィ・株式会社NIPPO)51秒75
2位 藤岡徹也(ユーラシア・フォンドリエスト)52秒56
3位 西谷泰治(愛三レーシングチーム)52秒74
4位 福田真平(愛三レーシングチーム)52秒92
5位 野中竜馬(鹿屋体育大学)53秒21
6位 辻善光(宇都宮ブリッツェン)53秒34
7位 盛一大(愛三レーシングチーム)53秒35
8位 小室雅成(湘南ベルマーレ)53秒37
9位 奈良基(トレンガヌ・サイクリングチーム)53秒37
10位 品川真寛(愛三レーシングチーム)53秒40

photo&text:高木秀彰

最新ニュース(全ジャンル)