2011/05/08(日) - 08:07
5月7日、トリノの街中を駆け抜けるチームタイムトライアルで開幕したジロ・デ・イタリア2011第1ステージは、HTC・ハイロードが唯一 21分を切るタイムを叩き出して優勝。マルコ・ピノッティ (イタリア) がマリアローザに袖を通した。別府史之 (レディオシャック) は日本人初となるグランツール総合1桁台につけた。
トリノ郊外の街ヴェナリア・レアーレが、2011年ジロのスタート地点だ。晴天に恵まれた午後、くじ引きで決められた順に、23チームが 4分間隔で次々とスタートしていく。
ほぼ平坦な19.3kmの市街地コースは、TT スペシャリストや強力なスプリンターを擁するチームに有利になるだろうと予想された。
まず最初にスタートしたオメガファーマ・ロットがゴールに8人で帰ってきた。タイムは21分21秒。
続くカチューシャはアレクサンダー・クチンスキー(ベラルーシ)がバイクトラブルに見舞われ、スペアのノーマルバイクに交換して走ることに。結果、ロットから 42秒遅れの6人でのゴールとなり、総合を狙うホアキン・ロドリゲス(スペイン)にとっては嬉しくないスタートになった。
アスタナ、アンドローニ・ジョカトリ、コルナゴ・CSFと次々ゴールするが、なかなかオメガファーマ・ロットのタイムを破るチームが現れない。
中間計測地点のタイムでは、ロットを上回ったラボバンクやチームスカイも後半伸びず。総合優勝候補アルベルト・コンタドールを擁するサクソバンクも後半失速し、それぞれ4秒差、15秒差、8秒差のタイムに沈んだ。
そんな中、14番手スタートの HTC・ハイロードが中間計測で暫定トップタイムを更新する。イタリア TT チャンピオンのマルコ・ピノッティや、マーク・カヴェンディッシュを擁するスピードには定評があるチームだ。
そのままの高速を維持し、最後はイタリア人のピノッティが先頭でゴールする。始めて21分を切るタイムを叩きだし、ロットに22秒差をつけ暫定首位に踊り出る。
その後、TT を得意とするガーミン・サーヴェロ、総合優勝を狙うヴィンチェンツォ・ニーバリ擁するリクイガス・キャノンデール、ミケーレ・スカルポーニ擁するランプレ・ISDも好タイムでゴールするものの、21分を切ることはできないまま。
22番手でいよいよ我らが日本の別府史之が所属するレディオシャックがスタート。中間計測ではまずまずのタイムだったが、後半伸びが足りずに惜しくも10秒遅れの暫定2位でゴール。
個人総合を狙う選手がいるチームの中では最高位につけた。このジロで、レディオシャックのエースを担うのはティアゴ・マシャド(ポルトガル)だ。
最終組のモビスターもHTC・ハイロードのタイムを上回ることは出来ず、9位でフィニッシュ。その瞬間、HTC・ハイロードのステージ優勝と、先頭でゴールラインを切ったマルコ・ピノッティのマリアローザが決定。
新人賞マリアビアンカはレディオシャックのビョルン・セレンダー(アメリカ)が獲得した。
記念すべきイタリア統一150周年のジロで、最初のマリアローザに袖を通す選手がイタリア人になったことは、主催者RCSスポルト、そしてイタリアの自転車ファンにとっても嬉しい結果になった。ピノッティがマリアローザを着るのはTモバイルに所属して走った2007年ジロ以来のことだ。
また、ステージ 2位につけたレディオシャックに所属する別府史之はチーム3番手でゴールしたため、個人総合で8位となった。まだ第1ステージとは言え、グランツールでの総合1桁は、日本人初の快挙である。好位置からの滑り出しとなったフミの今後の走りにも大いに注目したい。
スタート前の様子などは、写真満載の現地直送フォトギャラリーで確認して欲しい。
ジロ・デ・イタリア2011第1ステージ順位
1位 HTC・ハイロード 20'59"
2位 レディオシャック +10"
3位 オメガファーマ・ロット +22"
4位 リクイガス・キャノンデール +22"
5位 ガーミン・サーヴェロ +24"
6位 ランプレ・ISD +24"
7位 ラボバンク +26"
8位 サクソバンク・サンガード +30"
9位 チームスカイ +37"
10位 ヴァカンソレイユ・DCM +37"
個人総合成績
1位 マルコ・ピノッティ(イタリア、HTC・ハイロード) 20'59"
2位 ラルスイティング・バク(デンマーク、HTC・ハイロード) +0
3位 カンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、HTC・ハイロード)+0
4位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、HTC・ハイロード) +0
5位 クレイグ・ルイス(アメリカ、HTC・ハイロード) +0
6位 ロビー・マキュアン(オーストラリア、HTC・ハイロード) +10
7位 ティアゴ・マシャド(ポルトガル、レディオシャック) +10
8位 別府史之 (日本、レディオシャック) +10
9位 ビョルン・セレンダー(アメリカ、レディオシャック) +10
10位 ロバート・ハンター(南アフリカ、レディオシャック) +10
新人賞 マリアビアンカ
ビョルン・セレンダー(アメリカ、レディオシャック)
チーム総合成績
HTC・ハイロード
text : Alisa Okazaki
photo : Kei Tsuji, Riccardo Scanferla,Makoto.AYANO
トリノ郊外の街ヴェナリア・レアーレが、2011年ジロのスタート地点だ。晴天に恵まれた午後、くじ引きで決められた順に、23チームが 4分間隔で次々とスタートしていく。
ほぼ平坦な19.3kmの市街地コースは、TT スペシャリストや強力なスプリンターを擁するチームに有利になるだろうと予想された。
まず最初にスタートしたオメガファーマ・ロットがゴールに8人で帰ってきた。タイムは21分21秒。
続くカチューシャはアレクサンダー・クチンスキー(ベラルーシ)がバイクトラブルに見舞われ、スペアのノーマルバイクに交換して走ることに。結果、ロットから 42秒遅れの6人でのゴールとなり、総合を狙うホアキン・ロドリゲス(スペイン)にとっては嬉しくないスタートになった。
アスタナ、アンドローニ・ジョカトリ、コルナゴ・CSFと次々ゴールするが、なかなかオメガファーマ・ロットのタイムを破るチームが現れない。
中間計測地点のタイムでは、ロットを上回ったラボバンクやチームスカイも後半伸びず。総合優勝候補アルベルト・コンタドールを擁するサクソバンクも後半失速し、それぞれ4秒差、15秒差、8秒差のタイムに沈んだ。
そんな中、14番手スタートの HTC・ハイロードが中間計測で暫定トップタイムを更新する。イタリア TT チャンピオンのマルコ・ピノッティや、マーク・カヴェンディッシュを擁するスピードには定評があるチームだ。
そのままの高速を維持し、最後はイタリア人のピノッティが先頭でゴールする。始めて21分を切るタイムを叩きだし、ロットに22秒差をつけ暫定首位に踊り出る。
その後、TT を得意とするガーミン・サーヴェロ、総合優勝を狙うヴィンチェンツォ・ニーバリ擁するリクイガス・キャノンデール、ミケーレ・スカルポーニ擁するランプレ・ISDも好タイムでゴールするものの、21分を切ることはできないまま。
22番手でいよいよ我らが日本の別府史之が所属するレディオシャックがスタート。中間計測ではまずまずのタイムだったが、後半伸びが足りずに惜しくも10秒遅れの暫定2位でゴール。
個人総合を狙う選手がいるチームの中では最高位につけた。このジロで、レディオシャックのエースを担うのはティアゴ・マシャド(ポルトガル)だ。
最終組のモビスターもHTC・ハイロードのタイムを上回ることは出来ず、9位でフィニッシュ。その瞬間、HTC・ハイロードのステージ優勝と、先頭でゴールラインを切ったマルコ・ピノッティのマリアローザが決定。
新人賞マリアビアンカはレディオシャックのビョルン・セレンダー(アメリカ)が獲得した。
記念すべきイタリア統一150周年のジロで、最初のマリアローザに袖を通す選手がイタリア人になったことは、主催者RCSスポルト、そしてイタリアの自転車ファンにとっても嬉しい結果になった。ピノッティがマリアローザを着るのはTモバイルに所属して走った2007年ジロ以来のことだ。
また、ステージ 2位につけたレディオシャックに所属する別府史之はチーム3番手でゴールしたため、個人総合で8位となった。まだ第1ステージとは言え、グランツールでの総合1桁は、日本人初の快挙である。好位置からの滑り出しとなったフミの今後の走りにも大いに注目したい。
スタート前の様子などは、写真満載の現地直送フォトギャラリーで確認して欲しい。
ジロ・デ・イタリア2011第1ステージ順位
1位 HTC・ハイロード 20'59"
2位 レディオシャック +10"
3位 オメガファーマ・ロット +22"
4位 リクイガス・キャノンデール +22"
5位 ガーミン・サーヴェロ +24"
6位 ランプレ・ISD +24"
7位 ラボバンク +26"
8位 サクソバンク・サンガード +30"
9位 チームスカイ +37"
10位 ヴァカンソレイユ・DCM +37"
個人総合成績
1位 マルコ・ピノッティ(イタリア、HTC・ハイロード) 20'59"
2位 ラルスイティング・バク(デンマーク、HTC・ハイロード) +0
3位 カンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、HTC・ハイロード)+0
4位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、HTC・ハイロード) +0
5位 クレイグ・ルイス(アメリカ、HTC・ハイロード) +0
6位 ロビー・マキュアン(オーストラリア、HTC・ハイロード) +10
7位 ティアゴ・マシャド(ポルトガル、レディオシャック) +10
8位 別府史之 (日本、レディオシャック) +10
9位 ビョルン・セレンダー(アメリカ、レディオシャック) +10
10位 ロバート・ハンター(南アフリカ、レディオシャック) +10
新人賞 マリアビアンカ
ビョルン・セレンダー(アメリカ、レディオシャック)
チーム総合成績
HTC・ハイロード
text : Alisa Okazaki
photo : Kei Tsuji, Riccardo Scanferla,Makoto.AYANO
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