2011/04/21(木) - 22:37
シマノMTBコンポーネントの2011-2012モデルでは、上位グレード・XTがリニューアルを果たした。リア10スピード化やフロントダブル仕様の登場をはじめとするドライブトレインの進化、冷却効果を高めたディスクブレーキシステムの採用など、最上位モデル・XTRのテクノロジーを受け継いでいるのが特徴だ。
■リア10速化、フロントダブル仕様の登場だけではないドライブトレインの進化
新XTのリニューアル項目のひとつは、ドライブトレインの進化。目立つところではリア10速化、XCレースシーンで主流になりつつあるフロントダブル仕様の登場が大きな変更点だが、注目すべきはドライブトレイン全体の進化だ。
シマノではこの新しいドライブトレインをDYNA-SYSと名付けているが、これはDYNAMIC POWER TRANSFER(駆動効率の最適化)の頭の"DYNA"とSYSTEM OPTIMIZED STABILITY(システムの最適化)の頭の"SYS"からとったものだ。
駆動効率の最適化では、フロントのクロスレシオ化を進め、ケイデンスの安定化とチェーンテンション低減によるパワーロスの減少を進めることでパワー伝達性の向上を進めている。
また、システムの最適化では、MTB10スピード専用のHG-Xチェーンを採用し、変速性能と泥はけ性能をMTB向けに最適化している。
これらはいずれもXTRに採用されているテクノロジーだが、より手が届きやすいXTにも採用されたことで、より多くのライダーがDYNA-SYSのもたらす進化した走りを体感できることになる。
【関連製品】
●FC-M780
フロントトリプル仕様のクランクセット。歯数構成は42-32-24Tで、従来よりクロスレシオ化。変速時のケイデンス変化を最小限にとどめる
●FC-M785
フロントダブル仕様のクランクセット。歯数構成は40-28Tまたは38-26T
●RD-M780-GS/SGS
10スピード対応のリアディレイラー。張り出しが少なく、障害物にヒットしにくいシャドウRD仕様
■ディスクブレーキに安定した制動力をもたらすICEテクノロジー
ディスクブレーキは、制動時に発生する熱によって安定した制動力を得にくくなる。そこで、新XTでは最上位モデルのXTRと同様、ディスクブレーキの冷却効果を高めるICEテクノロジーを採用することで、安定したコントロール性能を実現している。
例えばローターは、ステンレス/アルミ/ステンレスの3層構造とすることで放熱性能を向上。従来のステンレスのみのローターに比べ、軽量化も達成している。また、パッドにも放熱用のラジエーターフィンを採用し、放熱効果を高めている。
これらのテクノロジーにより、パッド寿命の向上やブレーキノイズの減少、フェード減少の抑制といった効果が期待できる。このことは耐久性にやや劣るレジンパッドを使いやすくなることも意味し、ソフトなブレーキフィールを実現しやすくなるというメリットもある。
【関連製品】
●BL-M785
ショートストロークサーボウエーブ構造を採用したブレーキレバー。制動力が旧XTRのM975比125%に向上
●BR-M785
ラジエーターフィン採用のICEテックパッドに対応するブレーキキャリパー
●SM-RT81
ICEテクノロジーを採用し、高い放熱性能を誇るディスクブレーキローター。6ボルト仕様(SM-RT86)もあり
■XTトレッキング仕様も10スピード化
新XTの特徴として、これまでに紹介したMTB向けの仕様以外にトレッキング仕様のコンポーネントも展開されていることが挙げられる。チェーンガード付きのトリプル仕様クランクセット、10スピード仕様のリアディレイラー、チェーンケース付きのバイクとの相性がいいフロントディレイラー、片面フラットペダル仕様のSPDペダル、ハブダイナモなどがラインナップされ、街乗りバイクにも使いやすいコンポーネントになっている。
【関連製品】
●FC-T780
ホローテック2仕様のチェーンガード付きクランクセット
●RD-T780-SGS
10スピード対応のリアディレイラー。11-28Tのカセットスプロケットにも対応
●FD-T780
10スピード対応のフロントディレイラー。チェーンケース付きバイクとの相性がいい
●PD-T780
片面SPD/片面フラット仕様のペダル
●DH-T785
XTグレードのハブダイナモ。センターロックディスクブレーキ仕様。Vブレーキ仕様(DH-T780)もあり
■XTRに新テクノロジー・シャドウRD+採用のリアディレイラー登場
すでに昨年モデルチェンジを果たしたXTRに、新テクノロジーのシャドウRD+を採用したリアディレイラーが新登場した。
シャドウRD+とは、ガイドプーリーの横にチェーンスタビライザーシステムを搭載し、スタビライザーをオンにするとスイングアームが動きにくくなるというシステム。これにより、悪路でスイングアームが不意に動いてチェーンが暴れるのを防ぎ、チェーンテンションを保って駆動ロスを防ぐことができる。主にオールマウンテンなどでの使用に適したシステムだ。
●RD-M985-GS/SGS
スイングアームの動きを制限するチェーンスタビライザーシステムを搭載したシャドウRD+採用のリアディレイラー
text:Masanori.ASANO
■リア10速化、フロントダブル仕様の登場だけではないドライブトレインの進化
新XTのリニューアル項目のひとつは、ドライブトレインの進化。目立つところではリア10速化、XCレースシーンで主流になりつつあるフロントダブル仕様の登場が大きな変更点だが、注目すべきはドライブトレイン全体の進化だ。
シマノではこの新しいドライブトレインをDYNA-SYSと名付けているが、これはDYNAMIC POWER TRANSFER(駆動効率の最適化)の頭の"DYNA"とSYSTEM OPTIMIZED STABILITY(システムの最適化)の頭の"SYS"からとったものだ。
駆動効率の最適化では、フロントのクロスレシオ化を進め、ケイデンスの安定化とチェーンテンション低減によるパワーロスの減少を進めることでパワー伝達性の向上を進めている。
また、システムの最適化では、MTB10スピード専用のHG-Xチェーンを採用し、変速性能と泥はけ性能をMTB向けに最適化している。
これらはいずれもXTRに採用されているテクノロジーだが、より手が届きやすいXTにも採用されたことで、より多くのライダーがDYNA-SYSのもたらす進化した走りを体感できることになる。
【関連製品】
●FC-M780
フロントトリプル仕様のクランクセット。歯数構成は42-32-24Tで、従来よりクロスレシオ化。変速時のケイデンス変化を最小限にとどめる
●FC-M785
フロントダブル仕様のクランクセット。歯数構成は40-28Tまたは38-26T
●RD-M780-GS/SGS
10スピード対応のリアディレイラー。張り出しが少なく、障害物にヒットしにくいシャドウRD仕様
■ディスクブレーキに安定した制動力をもたらすICEテクノロジー
ディスクブレーキは、制動時に発生する熱によって安定した制動力を得にくくなる。そこで、新XTでは最上位モデルのXTRと同様、ディスクブレーキの冷却効果を高めるICEテクノロジーを採用することで、安定したコントロール性能を実現している。
例えばローターは、ステンレス/アルミ/ステンレスの3層構造とすることで放熱性能を向上。従来のステンレスのみのローターに比べ、軽量化も達成している。また、パッドにも放熱用のラジエーターフィンを採用し、放熱効果を高めている。
これらのテクノロジーにより、パッド寿命の向上やブレーキノイズの減少、フェード減少の抑制といった効果が期待できる。このことは耐久性にやや劣るレジンパッドを使いやすくなることも意味し、ソフトなブレーキフィールを実現しやすくなるというメリットもある。
【関連製品】
●BL-M785
ショートストロークサーボウエーブ構造を採用したブレーキレバー。制動力が旧XTRのM975比125%に向上
●BR-M785
ラジエーターフィン採用のICEテックパッドに対応するブレーキキャリパー
●SM-RT81
ICEテクノロジーを採用し、高い放熱性能を誇るディスクブレーキローター。6ボルト仕様(SM-RT86)もあり
■XTトレッキング仕様も10スピード化
新XTの特徴として、これまでに紹介したMTB向けの仕様以外にトレッキング仕様のコンポーネントも展開されていることが挙げられる。チェーンガード付きのトリプル仕様クランクセット、10スピード仕様のリアディレイラー、チェーンケース付きのバイクとの相性がいいフロントディレイラー、片面フラットペダル仕様のSPDペダル、ハブダイナモなどがラインナップされ、街乗りバイクにも使いやすいコンポーネントになっている。
【関連製品】
●FC-T780
ホローテック2仕様のチェーンガード付きクランクセット
●RD-T780-SGS
10スピード対応のリアディレイラー。11-28Tのカセットスプロケットにも対応
●FD-T780
10スピード対応のフロントディレイラー。チェーンケース付きバイクとの相性がいい
●PD-T780
片面SPD/片面フラット仕様のペダル
●DH-T785
XTグレードのハブダイナモ。センターロックディスクブレーキ仕様。Vブレーキ仕様(DH-T780)もあり
■XTRに新テクノロジー・シャドウRD+採用のリアディレイラー登場
すでに昨年モデルチェンジを果たしたXTRに、新テクノロジーのシャドウRD+を採用したリアディレイラーが新登場した。
シャドウRD+とは、ガイドプーリーの横にチェーンスタビライザーシステムを搭載し、スタビライザーをオンにするとスイングアームが動きにくくなるというシステム。これにより、悪路でスイングアームが不意に動いてチェーンが暴れるのを防ぎ、チェーンテンションを保って駆動ロスを防ぐことができる。主にオールマウンテンなどでの使用に適したシステムだ。
●RD-M985-GS/SGS
スイングアームの動きを制限するチェーンスタビライザーシステムを搭載したシャドウRD+採用のリアディレイラー
text:Masanori.ASANO
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