2011/01/26(水) - 16:01
それは、常に最先端の素材と裁断・縫製を駆使し、プロ選手をはじめ、多くのライダーからのフィードバックによって、サイクリストにとって最高のウエアを追求しているからに他ならない。そして、イタリアンブランドらしく、洗練されたスポーティなデザインと機能性の調和も見逃せない。また、古くからプライスパフォーマンスに優れるブランドとしても知られており、本国はもとよりヨーロッパで人気を集めている。
今シーズンの秋冬モデルでは「B・EMME」と名付けられたニューコレクションが登場した。これは、元プロ選手やテストライダー、そしてファッションのスペシャリストで構成されるビエンメの製品開発チームがサイクルウエアの原点に立ち返り開発。快適な着心地、機能性、安全性など、サイクリストにとって真に使い勝手に優れる製品が追求されている。
その機能美ともいえるシンプルで無駄のないスタイリングは、TPOを問わないのもさることながら、幅広い年齢層のサイクリストが自然に着こなせるようデザインされる。まさに、ビエンメの30年以上の歴史、そして英知を結集したプレミアムなコレクションがB・EMMEと言えるだろう。
細かなパネル使いでフィット感と保温性を両立
Pure Winter Jacket/Pure Medium Jacket /Pure Winter Bibtights
B・EMMEコレクションにおいて最上級となるが「Pure」シリーズ。光沢感のある生地をアクセントに使用したジャケットの「Pure Winter Jacket」は、細かな立体裁断を駆使して、前傾姿勢で最適な着心地が追求される。それを実現すべく、細かな立体裁断を採用。さらに、身ごろや肩口に伸縮性を抑えた生地を配置するなど、体の動きに合わせて異なる特性の生地を使い分けている。
安全性への配慮も非常に高く、肩、袖、背面の反射プリントはもちろんのこと、ステッチ部分にも反射機能が装備されるので、夜間の視認性は360度を実現。陽が短い冬場の走りにおいて、万が一帰りが遅くなった時でも安心できる。
もちろん、生地は防風、保温性に優れた素材により、余分な汗をしっかり外に逃がして快適な着心地が追求される。
冷気が進入しやすい袖口は別パネルで作られ、手首にフィットする仕様。ハイネックの襟元は自然に首に沿う緩やかなカーブに裁断されており、風の進入をしっかりと防いでくれる。
背面には大型のファスナーを備えた大容量ポケットを搭載。ウインターグローブをした状態でも携行物の収納、取り出しをしやすい設計だ。
「Pure Medium Jacket」は、撥水加工された防風素材の「Windlight」を主に使用して、Pure Winter Jackeよりも価格を抑えたモデル。
十分な伸縮性を持つ素材と共に、ひじ部分を独立させたパネルとするなど、細かな立体裁断を駆使することで、変化の大きなライディングポジションにもしっかり対応する。
肩口と首部分はpureシリーズの特徴でもある、レザー風の光沢感ある生地を重ねることで都会的なスポーティさが演出されており、フィールドだけでなく街にも映える印象だ。
もちろん、ステッチ部分には反射機能を搭載して、夜間走行の安全性が追求されている。
「Pure Winter Bibtights」は、サスベンダー部分以外は全て、防風性に優れる「Windtex」素材を使用。生地裏は起毛仕上げがされ、腹部まで確実に覆うデザインなので、体幹部から脚までしっかり保温してくれる。
防風素材を使用するとペダリング時に膝周りの突っ張り感もあるが、このモデルは膝部分の前後を覆うように独立したパネルを設定。これにより防風性を確保しつつ、スムーズなペダリング性能が追求される。
インナーパッドは「X09」と呼ばれるビエンメ最高クラスのタイプを装備。肌に触れる面にディンプル加工したこのモデルは、余分な汗を外に逃がして蒸れを防ぎ爽やかな装着感。さらに、伸縮性にも優れ、広い面積と絶妙な立体成型により高いフィット感を実現する。
ジャケットと同じくステッチ部には反射機能を搭載し、ナイトライドの安全性とファッション性を高次元で両立しているのもうれしいポイントだ。足首部分は脱衣のしやすさを優先してファスナータイプを採用。もちろん、この部分にも反射機能を装備する。
Pure Winter Jacket
カラー:ブラック、ホワイト
サイズ:S、M、L、XL
価格:3万2800円
Pure Medium Jacket
カラー:ブラック、ホワイト
サイズ:S、M、L、XL
価格:2万2800円
Pure Winter Bibtights
カラー:ブラック
サイズ:S、M、L、XL
価格:2万2800円
スムーズなペダリングを実現するビブタイツが魅力
Nat Jacket/Nat Bibtights
B・EMMEシリーズにおいて、寒冷期にハードなトレーニングやレースをするユーザーに向けて開発されたのが、「Nat」シリーズだ。ミニマルなデザインでコーディネートの幅が広がる「Nat Jacket」は、運動量の多い走りに対応して軽量性を重視。
ジャケットとジャージの中間に位置するような、裏地に特殊な起毛加工を施した軽量素材の「Windlight」を採用。加えて人間工学に基づいた緻密な裁断との相乗効果により、激しい動きにおける快適性、体温の変化にも確実に対応する。
そして、袖口も別パネルの設計がなされ腕に確実にフィット。襟元も立体的に成型され、首に滑らかに沿う形状によって、ウエア内に冷気が進入することを防いで必要な保温性を確保する。
リフレクティング機能も充実しており、背面と左腕には大胆なリフレクティングがプリントが施され、各部のステッチにも反射機能を搭載。夜間はもちろん、視界の悪い日のライディングでもライダーに安全性を与える。
レースにおける使用も考えて、背面ポケットはオーソドックスな3室タイプを採用。重量バランスを考えて携行物を収納しやすいのがうれしい。
「Nat Bibtights」は、レースなどで必要とされる高ケイデンスにも対応すべく、脚の動きやすさを徹底的に追求。B・EMME製品において最もそのレベルに優れという。
脚部に使用される裏起毛の保温素材「Superroubaix」は、暖かさを保ちながら伸縮性に優れ、軽い着用感が特徴。もちろん、ファスナー付きで腹部まで覆い保温性を高める。そして、汗のかきやすい背中部分は放熱性を考慮してメッシュ素材を採用。肩ひもは上体の角度にフレキシブルに対応するよう伸縮性の高いライクラ素材というように、適材適所に素材を使い分けて高いフィット感と必要な保温性を両立している。
さらに特徴的なのが膝部分の作り。特に膝のお皿部分とその裏側に独立した楕円のパネルを搭載する。これにより動きの激しい膝部分に完璧なレベルでフィットし、ビブタイツで起こりがちなこの部分のよじれ感を限りなくゼロに近いレベルに成功している。
インナーパッドはビエンメ最高クラスの「X09ジェル」タイプを搭載。高い伸縮性と広い面積、そして優れた立体成型によってライダーの激しい動きにもしっかりと追従して、安定したペダリングを提供してくれる。また、サドルとの接触ポイントにはジェルが挿入されているので、ロングライドをはじめ長時間のライディングでも快適性が確保されている。
Nat Jacket
カラー:ブラック、ホワイト
サイズ:S、M、L、XL
価格:1万8800円
Nat Bibtights
カラー:ブラック
サイズ:S、M、L、XL
価格:2万800円
価格を超えたスペックと性能を実現したお買い得モデル
Sour Winter Bibtights
B・EMMEコレクションにおいて、ベーシックラインとなるのが「Sour」シリーズ。「Sour Winter Bibtights」は優れたコストパフォーマンスが自慢のモデル。1万円台前半の価格ながら、インナーパッドは上位機種の「Pure」シリーズ同じ「X09」を搭載。優れた伸縮性と広い面積により快適な座り心地を実現し、ディンプル加工の表面が蒸れを防止。ロングライドからレースまでジャンルとレベルを問わない幅広いユーザーにフィットする。
そして、生地については、発汗の多い背中部分にメッシュを採用。それ以外の部分については、裏起毛され、伸縮性に富んだ「Super Rubaix」生地を採用することで、高い保温性と優れたフィット感が追求されている。
また、ふくらはぎ部分には大型のリフレクティングプリントを施して夜間の視認性を高め、安全なライディングを約束してくれる。裾部分はファスナーを備えて脱衣を行ないやすい仕様。
Sour Winter Bibtights
カラー:ブラック
サイズ:S、M、L、XL
価格:1万2800円
シンプルなフォルムの中に機能を存分に詰め込んだ、ビエンメ渾身のB・EMMEのウインターモデル。その中から今回はPureシリーズのジャケットとタイツをOVER-DOバイカーズサポートの代表である戸津井俊介さんに着用していただいた。果たしてその着心地とは。
―インプレッション
「防寒性に優れフィット感に優れるタイツが好印象」
戸津井俊介(OVER-DOバイカーズサポート)
特にタイツは良くできている印象を受けました。履いただけの状態だと、ちょっとパッドが分厚いようにも感じるのですが、実際にサドルに跨ってみるとその感じはありませんね。感触としては、デマルキとかアソスのパッドに似ています。
一日中乗っていたワケではないのですが、試乗時にお尻の痛みを覚えたり、ずれるような不快な感覚は無かったですね。パッド自体もそうですが、生地自体も股間にしっかりとフィットしてくれるので、ペダリングで引っかかるようなこともないので快適です。
生地は非常に柔らかく密着感があるので、タイツを履いている感覚が少ないのがいいですね。防風性のある生地は2層構造になっているようですが、全体的につっぱり感がないのはカッティングが優れているからでしょう。特に膝回りもしっかりと伸縮性が確保されているので、ペダリングがしやすかったです。
ジャケットは体にある程度フィットするレーシングカットという印象です。首は自分にはちょっと細めだと感じましたが、全体的なフィッティングはマッチしていて、不快な着心地はありません。生地の肌触りはとても良くて、保温性についてもかなり高いと思います。
今日の試乗(天候:曇り、正午の気温:13℃程度)でも寒さを感じることはなく、むしろ暑さを感じるぐらいでしたので、かなり寒いところでも使えるのではないでしょうか。
ポケットも背面に大型のタイプを1つ備えるだけのタイプなので厳冬期用といえると思います。そして、高い保温性を持ちながらも、蒸れもしっかり抑えられているので着心地がよく軽いのも好印象でした。
ファスナーは防風性のあるタイプが使われているので、仕方がない部分もあるとは思いますが、若干渋めの印象を受けたので、ライディング中ウインターグローブをした片手で上げ下げをするのは少しやりにくさがあります。両手で行なう感じでしょう。
スタイルについては人それぞれの好みがあるのでなんと言えませんが、個人的にはもう少し高級感が分かりやすいデザインの方がいいのではないかと感じました。とはいえ全体的な作りは良くできていて、特にタイツはフィット感に優れていて、とてもよい印象を受けました。
インプレライダーのプロフィール
戸津井俊介(OVER-DOバイカーズサポート)
1990年代から2000年代にかけて、日本を代表するマウンテンバイクライダーとして世界を舞台に活躍した経歴を持つ。1999年アジア大陸マウンテンバイク選手権チャンピオン。MTBレースと並行してロードでも活躍しており、2002年の3DAY CYCLE ROAD熊野BR-2 第3ステージ優勝など、数多くの優勝・入賞経験を持つ。現在はOVER-DOバイカーズサポート代表。ショップ経営のかたわら、お客さんとのトレーニングやツーリングなどで飛び回り、忙しい毎日を送っている。09年からは「キャノンデール・ジャパンMTBチーム」のメカニカルディレクターも務める。
最近埼玉県所沢市北秋津に2店舗目となるOVER DO所沢店を開店した(日常勤務も所沢店)。
OVER-DOバイカーズサポート
今シーズンの秋冬モデルでは「B・EMME」と名付けられたニューコレクションが登場した。これは、元プロ選手やテストライダー、そしてファッションのスペシャリストで構成されるビエンメの製品開発チームがサイクルウエアの原点に立ち返り開発。快適な着心地、機能性、安全性など、サイクリストにとって真に使い勝手に優れる製品が追求されている。
その機能美ともいえるシンプルで無駄のないスタイリングは、TPOを問わないのもさることながら、幅広い年齢層のサイクリストが自然に着こなせるようデザインされる。まさに、ビエンメの30年以上の歴史、そして英知を結集したプレミアムなコレクションがB・EMMEと言えるだろう。
細かなパネル使いでフィット感と保温性を両立
Pure Winter Jacket/Pure Medium Jacket /Pure Winter Bibtights
B・EMMEコレクションにおいて最上級となるが「Pure」シリーズ。光沢感のある生地をアクセントに使用したジャケットの「Pure Winter Jacket」は、細かな立体裁断を駆使して、前傾姿勢で最適な着心地が追求される。それを実現すべく、細かな立体裁断を採用。さらに、身ごろや肩口に伸縮性を抑えた生地を配置するなど、体の動きに合わせて異なる特性の生地を使い分けている。
安全性への配慮も非常に高く、肩、袖、背面の反射プリントはもちろんのこと、ステッチ部分にも反射機能が装備されるので、夜間の視認性は360度を実現。陽が短い冬場の走りにおいて、万が一帰りが遅くなった時でも安心できる。
もちろん、生地は防風、保温性に優れた素材により、余分な汗をしっかり外に逃がして快適な着心地が追求される。
冷気が進入しやすい袖口は別パネルで作られ、手首にフィットする仕様。ハイネックの襟元は自然に首に沿う緩やかなカーブに裁断されており、風の進入をしっかりと防いでくれる。
背面には大型のファスナーを備えた大容量ポケットを搭載。ウインターグローブをした状態でも携行物の収納、取り出しをしやすい設計だ。
「Pure Medium Jacket」は、撥水加工された防風素材の「Windlight」を主に使用して、Pure Winter Jackeよりも価格を抑えたモデル。
十分な伸縮性を持つ素材と共に、ひじ部分を独立させたパネルとするなど、細かな立体裁断を駆使することで、変化の大きなライディングポジションにもしっかり対応する。
肩口と首部分はpureシリーズの特徴でもある、レザー風の光沢感ある生地を重ねることで都会的なスポーティさが演出されており、フィールドだけでなく街にも映える印象だ。
もちろん、ステッチ部分には反射機能を搭載して、夜間走行の安全性が追求されている。
「Pure Winter Bibtights」は、サスベンダー部分以外は全て、防風性に優れる「Windtex」素材を使用。生地裏は起毛仕上げがされ、腹部まで確実に覆うデザインなので、体幹部から脚までしっかり保温してくれる。
防風素材を使用するとペダリング時に膝周りの突っ張り感もあるが、このモデルは膝部分の前後を覆うように独立したパネルを設定。これにより防風性を確保しつつ、スムーズなペダリング性能が追求される。
インナーパッドは「X09」と呼ばれるビエンメ最高クラスのタイプを装備。肌に触れる面にディンプル加工したこのモデルは、余分な汗を外に逃がして蒸れを防ぎ爽やかな装着感。さらに、伸縮性にも優れ、広い面積と絶妙な立体成型により高いフィット感を実現する。
ジャケットと同じくステッチ部には反射機能を搭載し、ナイトライドの安全性とファッション性を高次元で両立しているのもうれしいポイントだ。足首部分は脱衣のしやすさを優先してファスナータイプを採用。もちろん、この部分にも反射機能を装備する。
Pure Winter Jacket
カラー:ブラック、ホワイト
サイズ:S、M、L、XL
価格:3万2800円
Pure Medium Jacket
カラー:ブラック、ホワイト
サイズ:S、M、L、XL
価格:2万2800円
Pure Winter Bibtights
カラー:ブラック
サイズ:S、M、L、XL
価格:2万2800円
スムーズなペダリングを実現するビブタイツが魅力
Nat Jacket/Nat Bibtights
B・EMMEシリーズにおいて、寒冷期にハードなトレーニングやレースをするユーザーに向けて開発されたのが、「Nat」シリーズだ。ミニマルなデザインでコーディネートの幅が広がる「Nat Jacket」は、運動量の多い走りに対応して軽量性を重視。
ジャケットとジャージの中間に位置するような、裏地に特殊な起毛加工を施した軽量素材の「Windlight」を採用。加えて人間工学に基づいた緻密な裁断との相乗効果により、激しい動きにおける快適性、体温の変化にも確実に対応する。
そして、袖口も別パネルの設計がなされ腕に確実にフィット。襟元も立体的に成型され、首に滑らかに沿う形状によって、ウエア内に冷気が進入することを防いで必要な保温性を確保する。
リフレクティング機能も充実しており、背面と左腕には大胆なリフレクティングがプリントが施され、各部のステッチにも反射機能を搭載。夜間はもちろん、視界の悪い日のライディングでもライダーに安全性を与える。
レースにおける使用も考えて、背面ポケットはオーソドックスな3室タイプを採用。重量バランスを考えて携行物を収納しやすいのがうれしい。
「Nat Bibtights」は、レースなどで必要とされる高ケイデンスにも対応すべく、脚の動きやすさを徹底的に追求。B・EMME製品において最もそのレベルに優れという。
脚部に使用される裏起毛の保温素材「Superroubaix」は、暖かさを保ちながら伸縮性に優れ、軽い着用感が特徴。もちろん、ファスナー付きで腹部まで覆い保温性を高める。そして、汗のかきやすい背中部分は放熱性を考慮してメッシュ素材を採用。肩ひもは上体の角度にフレキシブルに対応するよう伸縮性の高いライクラ素材というように、適材適所に素材を使い分けて高いフィット感と必要な保温性を両立している。
さらに特徴的なのが膝部分の作り。特に膝のお皿部分とその裏側に独立した楕円のパネルを搭載する。これにより動きの激しい膝部分に完璧なレベルでフィットし、ビブタイツで起こりがちなこの部分のよじれ感を限りなくゼロに近いレベルに成功している。
インナーパッドはビエンメ最高クラスの「X09ジェル」タイプを搭載。高い伸縮性と広い面積、そして優れた立体成型によってライダーの激しい動きにもしっかりと追従して、安定したペダリングを提供してくれる。また、サドルとの接触ポイントにはジェルが挿入されているので、ロングライドをはじめ長時間のライディングでも快適性が確保されている。
Nat Jacket
カラー:ブラック、ホワイト
サイズ:S、M、L、XL
価格:1万8800円
Nat Bibtights
カラー:ブラック
サイズ:S、M、L、XL
価格:2万800円
価格を超えたスペックと性能を実現したお買い得モデル
Sour Winter Bibtights
B・EMMEコレクションにおいて、ベーシックラインとなるのが「Sour」シリーズ。「Sour Winter Bibtights」は優れたコストパフォーマンスが自慢のモデル。1万円台前半の価格ながら、インナーパッドは上位機種の「Pure」シリーズ同じ「X09」を搭載。優れた伸縮性と広い面積により快適な座り心地を実現し、ディンプル加工の表面が蒸れを防止。ロングライドからレースまでジャンルとレベルを問わない幅広いユーザーにフィットする。
そして、生地については、発汗の多い背中部分にメッシュを採用。それ以外の部分については、裏起毛され、伸縮性に富んだ「Super Rubaix」生地を採用することで、高い保温性と優れたフィット感が追求されている。
また、ふくらはぎ部分には大型のリフレクティングプリントを施して夜間の視認性を高め、安全なライディングを約束してくれる。裾部分はファスナーを備えて脱衣を行ないやすい仕様。
Sour Winter Bibtights
カラー:ブラック
サイズ:S、M、L、XL
価格:1万2800円
シンプルなフォルムの中に機能を存分に詰め込んだ、ビエンメ渾身のB・EMMEのウインターモデル。その中から今回はPureシリーズのジャケットとタイツをOVER-DOバイカーズサポートの代表である戸津井俊介さんに着用していただいた。果たしてその着心地とは。
―インプレッション
「防寒性に優れフィット感に優れるタイツが好印象」
戸津井俊介(OVER-DOバイカーズサポート)
特にタイツは良くできている印象を受けました。履いただけの状態だと、ちょっとパッドが分厚いようにも感じるのですが、実際にサドルに跨ってみるとその感じはありませんね。感触としては、デマルキとかアソスのパッドに似ています。
一日中乗っていたワケではないのですが、試乗時にお尻の痛みを覚えたり、ずれるような不快な感覚は無かったですね。パッド自体もそうですが、生地自体も股間にしっかりとフィットしてくれるので、ペダリングで引っかかるようなこともないので快適です。
生地は非常に柔らかく密着感があるので、タイツを履いている感覚が少ないのがいいですね。防風性のある生地は2層構造になっているようですが、全体的につっぱり感がないのはカッティングが優れているからでしょう。特に膝回りもしっかりと伸縮性が確保されているので、ペダリングがしやすかったです。
ジャケットは体にある程度フィットするレーシングカットという印象です。首は自分にはちょっと細めだと感じましたが、全体的なフィッティングはマッチしていて、不快な着心地はありません。生地の肌触りはとても良くて、保温性についてもかなり高いと思います。
今日の試乗(天候:曇り、正午の気温:13℃程度)でも寒さを感じることはなく、むしろ暑さを感じるぐらいでしたので、かなり寒いところでも使えるのではないでしょうか。
ポケットも背面に大型のタイプを1つ備えるだけのタイプなので厳冬期用といえると思います。そして、高い保温性を持ちながらも、蒸れもしっかり抑えられているので着心地がよく軽いのも好印象でした。
ファスナーは防風性のあるタイプが使われているので、仕方がない部分もあるとは思いますが、若干渋めの印象を受けたので、ライディング中ウインターグローブをした片手で上げ下げをするのは少しやりにくさがあります。両手で行なう感じでしょう。
スタイルについては人それぞれの好みがあるのでなんと言えませんが、個人的にはもう少し高級感が分かりやすいデザインの方がいいのではないかと感じました。とはいえ全体的な作りは良くできていて、特にタイツはフィット感に優れていて、とてもよい印象を受けました。
インプレライダーのプロフィール
戸津井俊介(OVER-DOバイカーズサポート)
1990年代から2000年代にかけて、日本を代表するマウンテンバイクライダーとして世界を舞台に活躍した経歴を持つ。1999年アジア大陸マウンテンバイク選手権チャンピオン。MTBレースと並行してロードでも活躍しており、2002年の3DAY CYCLE ROAD熊野BR-2 第3ステージ優勝など、数多くの優勝・入賞経験を持つ。現在はOVER-DOバイカーズサポート代表。ショップ経営のかたわら、お客さんとのトレーニングやツーリングなどで飛び回り、忙しい毎日を送っている。09年からは「キャノンデール・ジャパンMTBチーム」のメカニカルディレクターも務める。
最近埼玉県所沢市北秋津に2店舗目となるOVER DO所沢店を開店した(日常勤務も所沢店)。
OVER-DOバイカーズサポート
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