2010/10/14(木) - 17:18
ロード世界選手権で優勝し、世界チャンピオンに輝いたノルウェーのトル・フースホフト(サーヴェロ・テストチーム)が、10月14日のジロ・デル・ピエモンテで初めてアルカンシェル(レインボージャージ)を着る。世界チャンピオンは週末のジロ・ディ・ロンバルディアにも出場する予定だ。
「ジロ・デル・ピエモンテとジロ・ディ・ロンバルディアでアルカンシェルを披露するのは大変名誉なこと」。オーストラリアからヨーロッパに戻ったフースホフトは笑顔でそう語る。
「イタリアを代表するクラシックレースに招待されるなんて世界チャンピオンの特権だ。アルカンシェルを着て、良い結果を残したいと思う」。
フースホフトは10月3日にオーストラリア・ジーロングで開催されたロード世界選手権でマッティ・ブレシェル(デンマーク)とアラン・デーヴィス(オーストラリア)を下して優勝。激しいアタック合戦とタフコースがマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)のようなスプリンターを排除する中、フースホフトは最後までメイン集団に食らいついた。
「もちろん自分のキャリアの中で最高の勝利だった。でも正直に言うと、コンディションは今までで最高とは言えなかった。昨年ツール・ド・フランスの山岳ステージでソロエスケープを試みた時のような好調さでは無かったんだ。でも全てが完璧な形で進み、素晴らしい結果を手にすることが出来た。レース展開が完全に自分向きだったと言える」。
昨年フースホフトはマイヨヴェールを守るために、ル・グラン・ボルナンにゴールするツール第17ステージで単独逃げを試みた。カヴェンディッシュが第14ステージで降格処分を受けていなければ、結果は違っていたという厳しい声も聞かれたが、中間スプリントでポイントを稼ぐ走りが功を奏し、フースホフトが僅差で自身2度目のマイヨヴェールを獲得した。
フースホフトは先にロード世界選手権でもカヴェンディッシュに対してアドバンテージがあると自負していた。
「試走でコースを走った時、カヴェンディッシュにチャンスは無いなと思った。スプリンター向きと言える難易度ではなかった。優勝した自分も、2位のブレシェルも、3位のデーヴィスも、みんなピュアスプリンターの脚質ではない。表彰台に上ったのはオールラウンダーたちだ。来年のコペンハーゲンの世界選手権こそが、カヴェンディッシュのようなピュアスプリンター向き」。
本来、ジーロングの世界選手権がフースホフトのシーズン最終レースの予定だった。4月のパリ〜ルーベで2位に入ったフースホフトは、鎖骨骨折のリハビリを乗り越え、7月のツール・ド・フランスでパヴェステージを制覇。9月のブエルタ・ア・エスパーニャでもステージ優勝を飾っている。
フースホフトの鎖骨には現在も金属のプレートが埋まっている。世界選手権の後にスイスの病院でプレートを取り除く予定だったが、アルカンシェルがそのスケジュールを変えた。フースホフトは土曜日のジロ・ディ・ロンバルディア後に手術を受ける予定だ。
「落ち葉のクラシック」と呼ばれるロ・ディ・ロンバルディアは、フースホフトにとってサーヴェロ・テストチームで走るラストレースになる。8月にサーヴェロ社はチームスポンサー活動から手を引くことを決定。代わってガーミン・トランジションズのサブスポンサーに就き、ガーミン・サーヴェロとして再スタートを切る。来シーズン、フースホフトはタイラー・ファラー(アメリカ)らとともにカヴェンディッシュと対峙することになる。
フースホフトはこれまでピエモンテもロンバルディアも走ったことがない。194kmで行なわれるピエモンテは幾分フースホフト向きとも言われている。
フースホフトのロンバルディア出場は、ノルウェー人ファンに嬉しい変化をもたらした。ノルウェーのTV局は、レース主催者RCSスポルトとの交渉の末、急遽レース中継をノルウェーで放映することを決定。ノルウェー人たちは、世界選手権と同じゼッケン77をつけたアルカンシェルの姿に釘付けになるはずだ。
text:Gregor Brown
translation:Kei Tsuji
「ジロ・デル・ピエモンテとジロ・ディ・ロンバルディアでアルカンシェルを披露するのは大変名誉なこと」。オーストラリアからヨーロッパに戻ったフースホフトは笑顔でそう語る。
「イタリアを代表するクラシックレースに招待されるなんて世界チャンピオンの特権だ。アルカンシェルを着て、良い結果を残したいと思う」。
フースホフトは10月3日にオーストラリア・ジーロングで開催されたロード世界選手権でマッティ・ブレシェル(デンマーク)とアラン・デーヴィス(オーストラリア)を下して優勝。激しいアタック合戦とタフコースがマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)のようなスプリンターを排除する中、フースホフトは最後までメイン集団に食らいついた。
「もちろん自分のキャリアの中で最高の勝利だった。でも正直に言うと、コンディションは今までで最高とは言えなかった。昨年ツール・ド・フランスの山岳ステージでソロエスケープを試みた時のような好調さでは無かったんだ。でも全てが完璧な形で進み、素晴らしい結果を手にすることが出来た。レース展開が完全に自分向きだったと言える」。
昨年フースホフトはマイヨヴェールを守るために、ル・グラン・ボルナンにゴールするツール第17ステージで単独逃げを試みた。カヴェンディッシュが第14ステージで降格処分を受けていなければ、結果は違っていたという厳しい声も聞かれたが、中間スプリントでポイントを稼ぐ走りが功を奏し、フースホフトが僅差で自身2度目のマイヨヴェールを獲得した。
フースホフトは先にロード世界選手権でもカヴェンディッシュに対してアドバンテージがあると自負していた。
「試走でコースを走った時、カヴェンディッシュにチャンスは無いなと思った。スプリンター向きと言える難易度ではなかった。優勝した自分も、2位のブレシェルも、3位のデーヴィスも、みんなピュアスプリンターの脚質ではない。表彰台に上ったのはオールラウンダーたちだ。来年のコペンハーゲンの世界選手権こそが、カヴェンディッシュのようなピュアスプリンター向き」。
本来、ジーロングの世界選手権がフースホフトのシーズン最終レースの予定だった。4月のパリ〜ルーベで2位に入ったフースホフトは、鎖骨骨折のリハビリを乗り越え、7月のツール・ド・フランスでパヴェステージを制覇。9月のブエルタ・ア・エスパーニャでもステージ優勝を飾っている。
フースホフトの鎖骨には現在も金属のプレートが埋まっている。世界選手権の後にスイスの病院でプレートを取り除く予定だったが、アルカンシェルがそのスケジュールを変えた。フースホフトは土曜日のジロ・ディ・ロンバルディア後に手術を受ける予定だ。
「落ち葉のクラシック」と呼ばれるロ・ディ・ロンバルディアは、フースホフトにとってサーヴェロ・テストチームで走るラストレースになる。8月にサーヴェロ社はチームスポンサー活動から手を引くことを決定。代わってガーミン・トランジションズのサブスポンサーに就き、ガーミン・サーヴェロとして再スタートを切る。来シーズン、フースホフトはタイラー・ファラー(アメリカ)らとともにカヴェンディッシュと対峙することになる。
フースホフトはこれまでピエモンテもロンバルディアも走ったことがない。194kmで行なわれるピエモンテは幾分フースホフト向きとも言われている。
フースホフトのロンバルディア出場は、ノルウェー人ファンに嬉しい変化をもたらした。ノルウェーのTV局は、レース主催者RCSスポルトとの交渉の末、急遽レース中継をノルウェーで放映することを決定。ノルウェー人たちは、世界選手権と同じゼッケン77をつけたアルカンシェルの姿に釘付けになるはずだ。
text:Gregor Brown
translation:Kei Tsuji