2010/09/13(月) - 14:14
2010年9月12日、カナダで第1回グランプリ・シクリスト・ド・モンレアル(UCIプロツアー)が開催され、最終周回で飛び出して独走に持ち込んだロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)が優勝。新城幸也(Bboxブイグテレコム)は9分14秒遅れの80位でレースを終えた。
序盤に逃げを試みたアンヘル・マドラソルイス(スペイン、ケースデパーニュ)やマーティン・チャリンギ(オランダ、ラボバンク) photo:protourquebecmontreal.com2日前に開催されたグランプリ・シクリスト・ド・ケベック(GPケベック)と同様、このグランプリ・シクリスト・ド・モンレアル(GPモンレアル)は今年からプロツアーに組み込まれたカナダの新ワンデーレース。モンレアルは現地のフランス語読みで、英語名はモントリオールだ。
コースは市内中心部に位置するモンレアル大学とモンロイヤル公園を取り囲む12.1kmの周回コース。かつて1974年のロード世界選手権、1976年のモントリオール五輪ロードレースで使用されたコースだ。
上りを進むメイン集団 photo:protourquebecmontreal.comGPケベックよりも1周あたりの高低差が大きいのが特徴で、レースはここを16周。走行距離は193.6kmで、一日の獲得標高差は3664mに達する。周回コースの前半に登場する「カミリアン・ウードの丘」は登坂距離1800m・平均勾配8%。コース中盤には最大勾配11%の「ポリテクニークの丘(大学理工学部横の丘)」も登場する。
レースは序盤からマーティン・チャリンギ(オランダ、ラボバンク)やアンヘル・マドラソルイス(スペイン、ケースデパーニュ)ら4名が逃げる展開。しかしレディオシャックとチームスカイがコントロールするメイン集団が先頭グループのリードを2分に抑え込んだ。
集団前方で走る新城幸也(Bboxブイグテレコム) photo:protourquebecmontreal.comレース後半に入り、ゴールまで5周回を残した12周目でレースは動く。レディオシャックがアタックを繰り返し、クリストファー・ホーナー(アメリカ)とティアゴ・マシャド(ポルトガル)が飛び出す。これにフランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、ランプレ)とダニエル・オス(イタリア、リクイガス)、クリスアンケル・セレンセン(デンマーク、サクソバンク)が合流。
こうして追走グループを形成した5名は、すぐさま先頭グループを捉え、そのまま抜き去って先頭へ。やがて先頭グループからはマシャドとオスが脱落し、ホーナー、ガヴァッツィ、セレンセンの3名が逃げ続けた。
逃げグループを懸命に牽くクリスアンケル・セレンセン(デンマーク、サクソバンク) photo:protourquebecmontreal.comゴールまで2周回を残してメイン集団から飛び出したシリル・ゴティエ(フランス、Bboxブイグテレコム)が先頭グループに合流。しかしラボバンクやガーミン・トランジションズがコントロールするメイン集団はゴールまで1周回を残して全ての逃げを飲み込んだ。
そして迎えた最終周回。周回コース前半の「カミリアン・ウードの丘」でリーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、レディオシャック)がペースを上げると、その動きを利用してヘーシンクがアタック。ヘーシンクが力強いダンシングで一気に後続を引き離した。
最終周回の上りでアタックを仕掛けるロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク) photo:protourquebecmontreal.comゴールまで10kmを残して独走に持ち込んだヘーシンク。その後方では地元の期待を背負うライダー・ヘジダル(カナダ、ガーミン・トランジションズ)やエドヴァルド・ボアッソン(ノルウェー、チームスカイ)、サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル)、ペーター・サガン(スロバキア、リクイガス)らが追走グループを形成。
しかし牽制の影響で追走グループはペースが上がらず、ヘーシンクとのタイム差が縮まらない。ラスト1kmの緩斜面を独走のまま駆け上がったヘーシンクが、後続を4秒引き離したままゴール。見事な独走勝利を飾った。
独走勝利を飾ったロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク) photo:protourquebecmontreal.com2日前のGPケベックでも終盤にアタックし、3位に入っていたヘーシンク。今年ツール・ド・フランスで総合6位に入った24歳のオールラウンダーが、プロツアーレース初勝利を飾った。
「昨日試走した時点で、自分向きのコースだと思った。独走に持ち込んだけど、ゴールまで持ち堪える自信は無かった。追走グループが追いつきそうだったのでかなり苦しかったよ。本当にこのレースで勝てて嬉しいよ(レース公式サイトより)」
2位に入ったのは成長著しいサガン。そしてカナダのヘジダルが3位に入り、表彰台の座を射止めた。
この日は166名がスタートし、完走者は91名。多くの選手がリタイアする中、連戦出場の新城幸也(Bboxブイグテレコム)は9分14秒遅れの80位でフィニッシュした。ユキヤは3週間後に迫ったロード世界選手権に日本代表メンバーとして出場予定だ。
レース展開はレース公式サイト、ならびにストリーミング映像より。
グランプリ・シクリスト・ド・モンレアル2010結果
1位 ロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク) 4h58'22"
2位 ペーター・サガン(スロバキア、リクイガス) +04"
3位 ライダー・ヘジダル(カナダ、ガーミン・トランジションズ)
4位 アイマル・スベルディア(スペイン、レディオシャック)
5位 マキシム・モンフォール(ベルギー、チームHTC・コロンビア)
6位 サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル) +09"
7位 レオナルド・ドゥケ(コロンビア、コフィディス) +14"
8位 アレクサンドル・ボチャロフ(ロシア、カチューシャ)
9位 フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、ランプレ)
10位 アレッサンドロ・バッラン(イタリア、BMCレーシングチーム)
80位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム) +9'14"
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos, protourquebecmontreal.com
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コースは市内中心部に位置するモンレアル大学とモンロイヤル公園を取り囲む12.1kmの周回コース。かつて1974年のロード世界選手権、1976年のモントリオール五輪ロードレースで使用されたコースだ。
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レースは序盤からマーティン・チャリンギ(オランダ、ラボバンク)やアンヘル・マドラソルイス(スペイン、ケースデパーニュ)ら4名が逃げる展開。しかしレディオシャックとチームスカイがコントロールするメイン集団が先頭グループのリードを2分に抑え込んだ。
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こうして追走グループを形成した5名は、すぐさま先頭グループを捉え、そのまま抜き去って先頭へ。やがて先頭グループからはマシャドとオスが脱落し、ホーナー、ガヴァッツィ、セレンセンの3名が逃げ続けた。
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そして迎えた最終周回。周回コース前半の「カミリアン・ウードの丘」でリーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、レディオシャック)がペースを上げると、その動きを利用してヘーシンクがアタック。ヘーシンクが力強いダンシングで一気に後続を引き離した。
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しかし牽制の影響で追走グループはペースが上がらず、ヘーシンクとのタイム差が縮まらない。ラスト1kmの緩斜面を独走のまま駆け上がったヘーシンクが、後続を4秒引き離したままゴール。見事な独走勝利を飾った。
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「昨日試走した時点で、自分向きのコースだと思った。独走に持ち込んだけど、ゴールまで持ち堪える自信は無かった。追走グループが追いつきそうだったのでかなり苦しかったよ。本当にこのレースで勝てて嬉しいよ(レース公式サイトより)」
2位に入ったのは成長著しいサガン。そしてカナダのヘジダルが3位に入り、表彰台の座を射止めた。
この日は166名がスタートし、完走者は91名。多くの選手がリタイアする中、連戦出場の新城幸也(Bboxブイグテレコム)は9分14秒遅れの80位でフィニッシュした。ユキヤは3週間後に迫ったロード世界選手権に日本代表メンバーとして出場予定だ。
レース展開はレース公式サイト、ならびにストリーミング映像より。
グランプリ・シクリスト・ド・モンレアル2010結果
1位 ロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク) 4h58'22"
2位 ペーター・サガン(スロバキア、リクイガス) +04"
3位 ライダー・ヘジダル(カナダ、ガーミン・トランジションズ)
4位 アイマル・スベルディア(スペイン、レディオシャック)
5位 マキシム・モンフォール(ベルギー、チームHTC・コロンビア)
6位 サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル) +09"
7位 レオナルド・ドゥケ(コロンビア、コフィディス) +14"
8位 アレクサンドル・ボチャロフ(ロシア、カチューシャ)
9位 フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、ランプレ)
10位 アレッサンドロ・バッラン(イタリア、BMCレーシングチーム)
80位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム) +9'14"
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos, protourquebecmontreal.com
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