イネオス・グレナディアーズがジャージスポンサーとしてトタルエネルジーとの契約を発表。同社はフランスのプロチーム「トタルエネルジー」との関係を維持しながら、イネオスもサポートする。



トタルエネルジーとのパートナーシップ締結を発表したイネオス・グレナディアーズ photo:INEOS Grenadiers

ツール・ド・フランスを直前に控えるなか、今シーズン限りでの引退を表明しているゲラント・トーマス(イギリス)を擁するイネオス・グレナディアーズが、2つの世界的企業とのパートナーシップ締結を明らかにした。

その1つ目は、フランスの総合エネルギー企業であるトタルエネルジー(日本ではトタルエナジーズと表記)だ。10万人の従業員を擁し、130カ国以上で活動するグローバル企業が、ジャージスポンサーとして間もなく開幕するツールよりイネオスのジャージにその名を連ねる。

このパートナーシップで注目されるのが、フランス籍のプロチームであるトタルエネルジーとの関係だ。トタルは公式リリースの中で「我々は来シーズン(2026年)もタイトルスポンサーを継続し、ツール終了後に2027年に向けた協議をする意向」だと発表。また2チームへのスポンサーシップは、「純粋に商業的なものであり、競技やレース戦略に対し、いかなる影響や干渉を及ぼさないものであることを明言する」と強調している。

2026年よりアディダスのフルラインナップが導入される photo:INEOS Grenadiers

イネオスはまた、ドイツの世界的スポーツウェアメーカーであるアディダスと、複数年のパートナーシップを結んだと発表した。アディダスはオフバイク(レース外で着用する)の公式アパレルおよびフットウェアのサプライヤーとなる。2026年シーズンからは、選手たちが着用するウェアのフルラインナップが導入される予定だ。

ツールの出場メンバーはまだ発表されていないものの、トーマスや元タイムトライアル世界王者であるフィリッポ・ガンナ(イタリア)が中心となると予想される。さらに一部報道によると、トーマスは引退後に監督としてチームに残り、中心的な役割を担うと報じられているほか、チームの黄金期を築いたデイヴ・ブレイルスフォード氏が、サッカーチームであるマンチェスター・ユナイテッドでの職務を終え、チームに復帰するとも噂されている。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos