ウノエックス・モビリティが綺麗なリードアウトトレインを並べたブエルタ・ア・エスパーニャ第17ステージ。マシュー・ブレナン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク)が2日連続のスプリント制覇で区間5勝目を飾り、チームに7勝目をもたらした。
9月9日(水)第17ステージ
ドス・エルマナス〜セビリア 185km(平坦)

母国ファンの声援を受けるマイヨロホ姿のエンリク・マス(スペイン、モビスター) photo:CorVos

第17ステージ ドス・エルマナス〜セビリア image:A.S.O.
第81回ブエルタ・ア・エスパーニャの第17ステージは、前日に続きカテゴリー山岳のないステージ。獲得標高はわずか1,084mの平坦ステージで、前日以上にスプリンターが脚を残して終盤に臨みやすく、逃げ切りの難しい正真正銘のスプリンターズステージとなる。
開幕地モナコで走り出した184名が149名まで減った集団は、現地時間の午後1時半にドス・エルマナスを出発した。その直後にエンゾ・パレニ(フランス、グルパマFDJユナイテッド)とシヌエ・フェルナンデス(スペイン、ブルゴス・ブルペレットBH)、そしてフレドリク・ドゥヴァーシュネス(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)の3名が飛び出す。しかしドゥヴァーシュネスが早々とメイン集団に戻ったため、この日は2名による逃げ集団となった。
今大会6度目の逃げとなり、すでに600km以上を逃げているフェルナンデスと、3度目のエスケープとなるパレニによるコンビはリードを5分30秒まで拡大させる。しかしヴィスマ・リースアバイクがプロトンの牽引を始めると、2日連続勝利を目指して逃げとのタイム差を縮めていく。レース中盤になるとプロトン先頭には再びコフィディスが人数を集め、一度ペースを落ち着かせた。

逃げを打ったエンゾ・パレニ(フランス、グルパマFDJユナイテッド)とシヌエ・フェルナンデス(スペイン、ブルゴス・ブルペレットBH) photo:A.S.O.

前日同様、プロトンはヴィスマ・リースアバイクとコフィディスが牽引した photo:A.S.O.
その後、現役最後のグランツールを走るステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)が先頭に出ると、他のスプリントステージ同様にハイペースで集団を牽引。一時レッドブル・ボーラ・ハンスグローエのペースアップによってプロトンが分裂する場面もありながら、程なくして再びコフィディスとヴィスマ・リースアバイクが集団のペースを作った。
フェルナンデスが残り20km地点の中間スプリント地点を先頭通過した時点で、そのリードは1分19秒。プロトンではブライアン・コカール(フランス、コフィディス)がマイヨプントス(ポイント賞ジャージ)を着るワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)に先着し、3位通過で15ポイントを得た。
この時点で282ポイントを持つファンアールトに対し、コカールは126ポイントと遠く及ばないため、一見不可解に思える動きだったが、コカールは自らファンアールトに事情を説明。おそらく、ポイント賞争いでトップ3に入らなければUCIポイントが与えられないためだと説明したものと思われる。今年ワールドチームからプロチームに降格したコフィディスにとって、UCIポイントを積み重ねて2029年のワールドチームへの復帰を狙っているのだ。

逃げ切り勝利を目指し、逃げ続ける先頭2名 photo:A.S.O. 
一時分断したプロトン photo:A.S.O.

フェルナンデスが遅れ、エンゾ・パレニ(フランス、グルパマFDJユナイテッド)が単独先頭になった photo:CorVos
徐々にリードを削られていく先頭では、残り15km地点でフェルナンデスが遅れ、24歳でこれがブエルタ初出場のパレニが単独先頭に立つ。並走して撮影するバイクにタイム差を聞きながら懸命に踏み続け、平日にもかかわらず沿道に多くの観客が詰めかけるセビリアに突入。しかし無情にもヴィスマ・リースアバイクのハイペース牽引の前には太刀打ちができず、ウノエックス・モビリティに先頭が変わったプロトンに、残り3km地点で飲み込まれた。
綺麗な一列のトレインを組んだウノエックス・モビリティは、残り1kmのゲートを先頭通過し、ラスムス・ティレル(ノルウェー)の最終リードアウトからマグナス・コルト(デンマーク)がコース左側でスプリントを開始する。しかしその背後についていたマシュー・ブレナン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク)が飛び出すと、すぐさまコルトの横に並び、コース中央からヨルディ・メーウス(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)も追い上げる。そして勝ったのは、圧倒的なトップスピードを誇るブレナンだった。

区間5勝目を飾ったマシュー・ブレナン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) photo:CorVos
フィニッシュ直後、今大会5勝目を表す5本指を突き上げたブレナン。「これでチーム7勝目だ。グランツールでチームが挙げた勝利数としては過去最多になる。僕自身が5勝なんて信じられないよ。しかもまだ第21ステージにも到達していないんだからね。本当にすごいことだ」と喜びを語った。
また、2024年大会で同じセビリアにフィニッシュし、区間2位だったファンアールトについては「今朝(ファンアールトと)あの日2位だった理由を話し合った。同じことを繰り返したくなかったし、何より僕らは先頭でフィニッシュラインを越えたかった」と、過去の反省を活かしての勝利であることを強調した。
ブエルタ初出場で区間5勝を挙げたのは、1982年のエディ・プランカールト(ベルギー)以来のこと。またグランツール初出場の選手による5勝は、1979年のブエルタで達成されたフォンス・デウォルフ(ベルギー)以来の快挙だ。

チームに7勝目をもたらしたマシュー・ブレナン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) photo:CorVos

この日、ポイント獲得ならなかったワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) photo:CorVos
ブレナンがコルトの背後についたため、リードアウトが必要なかったファンアールトは区間19位でフィニッシュ。そのためファンアールトは、93ポイントあったブレナンとの差が43ポイントまで縮まった。大会最終日も集団スプリントが十分考えられるレイアウトのため、ファンアールトは最終的なマイヨプントスのため、翌日の個人タイムトライアルを除き、第19ステージからの3日間、中間スプリントポイントを狙いにいく必要がある。
9月9日(水)第17ステージ
ドス・エルマナス〜セビリア 185km(平坦)


第81回ブエルタ・ア・エスパーニャの第17ステージは、前日に続きカテゴリー山岳のないステージ。獲得標高はわずか1,084mの平坦ステージで、前日以上にスプリンターが脚を残して終盤に臨みやすく、逃げ切りの難しい正真正銘のスプリンターズステージとなる。
開幕地モナコで走り出した184名が149名まで減った集団は、現地時間の午後1時半にドス・エルマナスを出発した。その直後にエンゾ・パレニ(フランス、グルパマFDJユナイテッド)とシヌエ・フェルナンデス(スペイン、ブルゴス・ブルペレットBH)、そしてフレドリク・ドゥヴァーシュネス(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)の3名が飛び出す。しかしドゥヴァーシュネスが早々とメイン集団に戻ったため、この日は2名による逃げ集団となった。
今大会6度目の逃げとなり、すでに600km以上を逃げているフェルナンデスと、3度目のエスケープとなるパレニによるコンビはリードを5分30秒まで拡大させる。しかしヴィスマ・リースアバイクがプロトンの牽引を始めると、2日連続勝利を目指して逃げとのタイム差を縮めていく。レース中盤になるとプロトン先頭には再びコフィディスが人数を集め、一度ペースを落ち着かせた。


その後、現役最後のグランツールを走るステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)が先頭に出ると、他のスプリントステージ同様にハイペースで集団を牽引。一時レッドブル・ボーラ・ハンスグローエのペースアップによってプロトンが分裂する場面もありながら、程なくして再びコフィディスとヴィスマ・リースアバイクが集団のペースを作った。
フェルナンデスが残り20km地点の中間スプリント地点を先頭通過した時点で、そのリードは1分19秒。プロトンではブライアン・コカール(フランス、コフィディス)がマイヨプントス(ポイント賞ジャージ)を着るワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)に先着し、3位通過で15ポイントを得た。
この時点で282ポイントを持つファンアールトに対し、コカールは126ポイントと遠く及ばないため、一見不可解に思える動きだったが、コカールは自らファンアールトに事情を説明。おそらく、ポイント賞争いでトップ3に入らなければUCIポイントが与えられないためだと説明したものと思われる。今年ワールドチームからプロチームに降格したコフィディスにとって、UCIポイントを積み重ねて2029年のワールドチームへの復帰を狙っているのだ。



徐々にリードを削られていく先頭では、残り15km地点でフェルナンデスが遅れ、24歳でこれがブエルタ初出場のパレニが単独先頭に立つ。並走して撮影するバイクにタイム差を聞きながら懸命に踏み続け、平日にもかかわらず沿道に多くの観客が詰めかけるセビリアに突入。しかし無情にもヴィスマ・リースアバイクのハイペース牽引の前には太刀打ちができず、ウノエックス・モビリティに先頭が変わったプロトンに、残り3km地点で飲み込まれた。
綺麗な一列のトレインを組んだウノエックス・モビリティは、残り1kmのゲートを先頭通過し、ラスムス・ティレル(ノルウェー)の最終リードアウトからマグナス・コルト(デンマーク)がコース左側でスプリントを開始する。しかしその背後についていたマシュー・ブレナン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク)が飛び出すと、すぐさまコルトの横に並び、コース中央からヨルディ・メーウス(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)も追い上げる。そして勝ったのは、圧倒的なトップスピードを誇るブレナンだった。

フィニッシュ直後、今大会5勝目を表す5本指を突き上げたブレナン。「これでチーム7勝目だ。グランツールでチームが挙げた勝利数としては過去最多になる。僕自身が5勝なんて信じられないよ。しかもまだ第21ステージにも到達していないんだからね。本当にすごいことだ」と喜びを語った。
また、2024年大会で同じセビリアにフィニッシュし、区間2位だったファンアールトについては「今朝(ファンアールトと)あの日2位だった理由を話し合った。同じことを繰り返したくなかったし、何より僕らは先頭でフィニッシュラインを越えたかった」と、過去の反省を活かしての勝利であることを強調した。
ブエルタ初出場で区間5勝を挙げたのは、1982年のエディ・プランカールト(ベルギー)以来のこと。またグランツール初出場の選手による5勝は、1979年のブエルタで達成されたフォンス・デウォルフ(ベルギー)以来の快挙だ。


ブレナンがコルトの背後についたため、リードアウトが必要なかったファンアールトは区間19位でフィニッシュ。そのためファンアールトは、93ポイントあったブレナンとの差が43ポイントまで縮まった。大会最終日も集団スプリントが十分考えられるレイアウトのため、ファンアールトは最終的なマイヨプントスのため、翌日の個人タイムトライアルを除き、第19ステージからの3日間、中間スプリントポイントを狙いにいく必要がある。
ブエルタ・ア・エスパーニャ2026第17ステージ結果
| 1位 | マシュー・ブレナン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) | 4:07:15 |
| 2位 | ヨルディ・メーウス(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | |
| 3位 | マグナス・コルト(デンマーク、ウノエックス・モビリティ) | |
| 4位 | アレッサンドロ・ロメレ(イタリア、XDSアスタナ) | |
| 5位 | ステフェン・デシュハイテニール(ベルギー、ロット・アンテルマルシェ) | |
| 6位 | アクセル・ローランス(フランス、ネットカンパニー・イネオス) | |
| 7位 | パウ・ミケル(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
| 8位 | セサル・マシアス(メキシコ、ブルゴス・ブルペレットBH) | |
| 9位 | ユーゴ・オフステテール(フランス、NSNサイクリングチーム) | |
| 10位 | ブライアン・コカール(フランス、コフィディス) |
マイヨロホ(個人総合成績)
| 1位 | エンリク・マス(スペイン、モビスター) | 60:09:44 |
| 2位 | フェリックス・ガル(オーストリア、デカトロンCMA CGM) | +2:06 |
| 3位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +2:10 |
| 4位 | リチャル・カラパス(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト) | +4:24 |
| 5位 | オスカー・オンリー(イギリス、ネットカンパニー・イネオス) | +5:44 |
| 6位 | ヤコブ・オムルゼル(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) | +6:14 |
| 7位 | マティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック) | +6:49 |
| 8位 | クリスティアン・ロドリゲス(スペイン、XDSアスタナ) | +7:01 |
| 9位 | クレマン・ベルテ(フランス、グルパマFDJユナイテッド) | +7:19 |
| 10位 | セップ・クス(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク) | +8:55 |
マイヨプントス(ポイント賞)
| 1位 | ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) | 295pts |
| 2位 | マシュー・ブレナン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) | 239pts |
| 3位 | アレッサンドロ・ロメレ(イタリア、XDSアスタナ) | 171pts |
マイヨモンターニャ(山岳賞)
| 1位 | サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 69pts |
| 2位 | ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) | 40pts |
| 3位 | エンリク・マス(スペイン、モビスター) | 24pts |
マイヨブランコ(ヤングライダー賞)
| 1位 | オスカー・オンリー(イギリス、ネットカンパニー・イネオス) | 60:15:28 |
| 2位 | ヤコブ・オムルゼル(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:30 |
| 3位 | レオ・ビジオー(フランス、デカトロンCMA CGM) | +10:41 |
チーム総合成績
| 1位 | デカトロンCMA CGM | 180:49:41 |
| 2位 | XDSアスタナ | +57:32 |
| 3位 | バーレーン・ヴィクトリアス | +1:11:15 |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, A.S.O.
photo:CorVos, A.S.O.
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