「魔の山」との異名を持つ超級山岳モンヴァントゥーをフィニッシュ地点としたツール・ド・フランス・ファム第7ステージ。カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)がクイーンステージで9.5kmの独走決め、区間初優勝とともに総合首位に立った。

スタート地点となったラ・ヴルト・シュル・ローヌ photo:A.S.O.
第5回ツール・ド・フランス・ファム・アヴェク・ズイフト(UCIワールドツアー)の主催者は、今大会のクイーンステージを7日目に設定した。ラ・ヴルト・シュル・ローヌを出発した選手たちは平坦基調のコースを進み、最後に登るのは超級山岳モンヴァントゥー(距離15.7km/平均8.8%)。「プロヴァンスの巨人」や「魔の山」などさまざまな異名を持つ名峰を舞台に、マイヨジョーヌ争いが繰り広げられた。
この日は総合優勝候補の1人にも挙がっていたアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム)が未出走だった。数々の栄光を掴んだ元世界王者だが、今大会は調子が上がらず、シーズン後半に向けてリタイアを選択。この日、147名から128名まで減ったプロトンがスタートを切る。146.8kmのレースは逃げがなかなか決まらず、残り80km地点でようやく11名の逃げグループが形成された。

超級山岳モンヴァントゥーに向かうプロトン photo:A.S.O.

逃げを捉えたプロトンの先頭を牽引するEFエデュケーション・オートリー photo:A.S.O.
その中に総合首位マーレン・ロイサー(スイス)を擁するモビスターや総合2位デミ・フォレリング(オランダ)のFDJユナイテッド・スエズは選手を送り込まず、メイン集団のペースメイクに注力。そのため最大3分20秒あった逃げとプロトンとの差はレース後半になって徐々に縮まり、モンヴァントゥーの手前2km地点(残り18km地点)で逃げは吸収される。すると麓からモビスターが高速牽引を開始した。
特にリアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター)のペースメイクはプロトンの人数を減らし、そのスピードはセリア・ジェリー(フランス、FDJユナイテッド・スエズ)に受け継がれる。前年覇者ポーリーヌ・フェランプレヴォ(フランス、ヴィスマ・リースアバイク)が力なく遅れていくなか、ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、リドル・トレック)の仕掛けは成功しない。
そして頂上まで残り11km地点でフォレリングが早くも仕掛ける。背後にはマイヨジョーヌのロイサーやニエウィアドマがつく一方、総合上位につけるUAEチーム・リマドのエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア)とパウラ・ブラジ(スペイン)がドロップ。3名に絞られた先頭から、残り9.5km地点で今度はニエウィアドマがアタックした。

単独先頭でモンヴァントゥーを駆け上がるカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) photo:A.S.O.

ニエウィアドマを追いかけるロイサーとフォレリング photo:CorVos
2024年の総合覇者のアタックにフォレリングとロイサーは牽制し合い、それを好機としたニエウィアドマが2名との差を広げていく。自らのリズムで淡々と踏み続ける一方、ロイサーに対しアタックを仕掛けたフォレリングのペースは上がらない。残り5km地点を通過する頃にその差は1分13秒まで広がり、そこから大きく拡大することはなかったものの縮まることもなく、ニエウィアドマはモンヴァントゥーの森林限界を抜け、月面のような荒涼とした景色に入ってもその踏みは緩むことがなかった。
ニエウィアドマは強い向かい風に屈することもなく、単独先頭のまま頂上に到着。2024年に総合優勝を果たしながらも、これまで1度も手にすることのできなかったステージ優勝と共に、マイヨジョーヌ争いでも首位に立った。

ツール・ファムで初めての区間優勝を決めたカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) photo:CorVos

総合首位に立ったカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) photo:A.S.O.
「言葉が出ないが、感謝の気持ちでいっぱいだ。この勝利はずっと結果を掴めないでいた長い期間、ずっと一緒に歩んでくれた多くの人たちに捧げたい。モンヴァントゥーを登り始めた時、右側に両親が見えた。サプライズで来てくれた父が泣いている姿を見て『両親を誇らしい気持ちにさせたい』と思った」とレースを振り返ったニエウィアドマ。「私は勝つことそのものよりも、この素晴らしい感覚を味わいたくて勝利を求めている。今日は山頂まで登ることそのものがもたらしてくれる、素晴らしい感覚を楽しんでいた」と、喜びを語った。
区間2位には1分16秒遅れでフォレリングが入り、フィニッシュ手前でロイサーを抜いたロンゴボルギーニが3位。この結果、ニエウィアドマが総合首位に躍り出て、マイヨジョーヌを着用した。新しい総合順位とタイム差は以下の通り。
翌日の第8ステージはニースを舞台にした集団スプリントが予想されるステージ。大会最終日となる第9ステージも舞台はニースだが、2級山岳コル・デズ(距離7.7km/平均5.9%)を3回、そして最後に登る方向の異なる1級山岳コル・デズ(距離6km/平均7.6%)が設定された総合争い必至のステージで、再びマイヨジョーヌが争われる。

第5回ツール・ド・フランス・ファム・アヴェク・ズイフト(UCIワールドツアー)の主催者は、今大会のクイーンステージを7日目に設定した。ラ・ヴルト・シュル・ローヌを出発した選手たちは平坦基調のコースを進み、最後に登るのは超級山岳モンヴァントゥー(距離15.7km/平均8.8%)。「プロヴァンスの巨人」や「魔の山」などさまざまな異名を持つ名峰を舞台に、マイヨジョーヌ争いが繰り広げられた。
この日は総合優勝候補の1人にも挙がっていたアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム)が未出走だった。数々の栄光を掴んだ元世界王者だが、今大会は調子が上がらず、シーズン後半に向けてリタイアを選択。この日、147名から128名まで減ったプロトンがスタートを切る。146.8kmのレースは逃げがなかなか決まらず、残り80km地点でようやく11名の逃げグループが形成された。


その中に総合首位マーレン・ロイサー(スイス)を擁するモビスターや総合2位デミ・フォレリング(オランダ)のFDJユナイテッド・スエズは選手を送り込まず、メイン集団のペースメイクに注力。そのため最大3分20秒あった逃げとプロトンとの差はレース後半になって徐々に縮まり、モンヴァントゥーの手前2km地点(残り18km地点)で逃げは吸収される。すると麓からモビスターが高速牽引を開始した。
特にリアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター)のペースメイクはプロトンの人数を減らし、そのスピードはセリア・ジェリー(フランス、FDJユナイテッド・スエズ)に受け継がれる。前年覇者ポーリーヌ・フェランプレヴォ(フランス、ヴィスマ・リースアバイク)が力なく遅れていくなか、ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、リドル・トレック)の仕掛けは成功しない。
そして頂上まで残り11km地点でフォレリングが早くも仕掛ける。背後にはマイヨジョーヌのロイサーやニエウィアドマがつく一方、総合上位につけるUAEチーム・リマドのエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア)とパウラ・ブラジ(スペイン)がドロップ。3名に絞られた先頭から、残り9.5km地点で今度はニエウィアドマがアタックした。


2024年の総合覇者のアタックにフォレリングとロイサーは牽制し合い、それを好機としたニエウィアドマが2名との差を広げていく。自らのリズムで淡々と踏み続ける一方、ロイサーに対しアタックを仕掛けたフォレリングのペースは上がらない。残り5km地点を通過する頃にその差は1分13秒まで広がり、そこから大きく拡大することはなかったものの縮まることもなく、ニエウィアドマはモンヴァントゥーの森林限界を抜け、月面のような荒涼とした景色に入ってもその踏みは緩むことがなかった。
ニエウィアドマは強い向かい風に屈することもなく、単独先頭のまま頂上に到着。2024年に総合優勝を果たしながらも、これまで1度も手にすることのできなかったステージ優勝と共に、マイヨジョーヌ争いでも首位に立った。


「言葉が出ないが、感謝の気持ちでいっぱいだ。この勝利はずっと結果を掴めないでいた長い期間、ずっと一緒に歩んでくれた多くの人たちに捧げたい。モンヴァントゥーを登り始めた時、右側に両親が見えた。サプライズで来てくれた父が泣いている姿を見て『両親を誇らしい気持ちにさせたい』と思った」とレースを振り返ったニエウィアドマ。「私は勝つことそのものよりも、この素晴らしい感覚を味わいたくて勝利を求めている。今日は山頂まで登ることそのものがもたらしてくれる、素晴らしい感覚を楽しんでいた」と、喜びを語った。
区間2位には1分16秒遅れでフォレリングが入り、フィニッシュ手前でロイサーを抜いたロンゴボルギーニが3位。この結果、ニエウィアドマが総合首位に躍り出て、マイヨジョーヌを着用した。新しい総合順位とタイム差は以下の通り。
翌日の第8ステージはニースを舞台にした集団スプリントが予想されるステージ。大会最終日となる第9ステージも舞台はニースだが、2級山岳コル・デズ(距離7.7km/平均5.9%)を3回、そして最後に登る方向の異なる1級山岳コル・デズ(距離6km/平均7.6%)が設定された総合争い必至のステージで、再びマイヨジョーヌが争われる。
ツール・ド・フランス・ファム2026第7ステージ結果
| 1位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | 4:22:53 |
| 2位 | デミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ) | +1:16 |
| 3位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチーム・リマド) | +1:42 |
| 4位 | マーレン・ロイサー(スイス、モビスター) | +1:46 |
| 5位 | パウラ・ブラジ(スペイン、UAEチーム・リマド) | +1:48 |
| 6位 | アントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム) | |
| 7位 | セドリーヌ・ケルバオル(フランス、EFエデュケーション・オートリー) | +2:01 |
| 8位 | ドミニカ・ヴウォダルチク(ポーランド、UAEチーム・リマド) | +3:26 |
| 9位 | キンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル) | +3:58 |
| 10位 | イザベラ・ホルムグレン(カナダ、リドル・トレック) | +4:11 |
マイヨジョーヌ(個人総合成績)
| 1位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | 24:07:34 |
| 2位 | デミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ) | +0:15 |
| 3位 | マーレン・ロイサー(スイス、モビスター) | +0:39 |
| 4位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチーム・リマド) | +2:59 |
| 5位 | アントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム) | +3:21 |
| 6位 | セドリーヌ・ケルバオル(フランス、EFエデュケーション・オートリー) | +4:01 |
| 7位 | パウラ・ブラジ(スペイン、UAEチーム・リマド) | +4:32 |
| 8位 | ドミニカ・ヴウォダルチク(ポーランド、UAEチーム・リマド) | +5:13 |
| 9位 | イザベラ・ホルムグレン(カナダ、リドル・トレック) | +6:09 |
| 10位 | キンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル) | +6:17 |
その他の特別賞
| マイヨヴェール(ポイント賞) | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) |
| マイヨアポワ(山岳賞) | プック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・プレミアテック) |
| マイヨブラン(ヤングライダー賞) | アントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム) |
| チーム総合成績 | UAEチーム・リマド |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, A.S.O.
photo:CorVos, A.S.O.
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