ジロ・デ・イタリア・ウィメンの登坂タイムトライアルを制したのはアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム)。2位を1分以上引き離す圧倒的な走りで2021年以来5年ぶりとなるマリアローザに袖を通した。

コースを試走するアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム)たち photo:RCS Sport 
総合成績下位の選手から順にスタート。序盤は市街地のテクニカルレイアウト photo:RCS Sport

トリノ五輪の熱気が残るコースを走るデミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ) photo:RCS Sport
2026年のジロ・デ・イタリア・ウィメンに設定されているタイムトライアルはこの第4ステージ1日だけ。ステージ距離は12.9kmと短いものの、6.2km地点の中間計測地点を過ぎてから始まるのが登坂距離7.4km/平均勾配は8.2%に達する1級登坂区間。ドロミテ山塊の入り口でもあるネヴェガルの山岳フィニッシュは、本格的なマリアローザ争いの第1ラウンドの場となった。
登坂タイムトライアルだけに選手たちの機材も様々。軽量セットアップのノーマルバイクで走る選手や、タイムトライアルバイクにノーマルホイールを付ける選手に、タイムトライアルハンドルをノーマルバイクに付けて走る選手まで多種多様。そんな中、この日最速タイムをマークしたのはTTバイクに軽量ホイールという構成で臨んだアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム)だった。
このステージ開催地からほど近いトレヴィーゾに住む、総合最下位のイラリア・マリネット(イタリア、メンデルスペック・Eワーク)から順に華やかなスタート台を駆け下り、テクニカルコーナーが続くベルーノ市街地を駆け抜けていく。中盤にはウルシュカ・ジガート(スロベニア、AGインシュランス・スーダル)がそれまでのトップタイムを1分上回ったものの、すぐさまタイムトライアル世界女王であるマーレン・ロイサー(スイス、モビスター)がそのタイムを50秒も上回った。

TT世界女王マーレン・ロイサー(スイス、モビスター)はステージ2位 photo:CorVos

デミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ)はステージ3位 photo:CorVos
最終的にステージ2位に入るロイサーはホットシートに座り、モニカ・トリンカコロネル(イタリア、ジェイコ・アルウラー)やアントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト)のフィニッシュを見届け、総合優勝候補筆頭であるデミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ)もロイサーのタイムに6秒届かない。しかし、中間計測ポイントで既にトップタイムを42秒更新し、TTポジションで1山岳を駆け上がってきたファンデルブレッヘンが、ロイサーを実に1分03秒も上回るとてつもない走りでフィニッシュに飛び込んだ。
イタリアの期待を背負うエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ)はファンデルブレッヘンから2分近く遅れ、ステージ3連勝中の最終走者エリーザ・バルサモ(イタリア、リドル・トレック)は不得意の登坂コースで力をセーブしながらフィニッシュ。総合優勝候補たちが30秒〜1分以内の戦いを繰り広げる中、ただ一人ずば抜けた走りを披露したファンデルブレッヘンが1分04秒差でマリアローザを獲得することとなった。

トップタイムを叩き出したアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム) photo:RCS Sport

最終走者のエリーザ・バルサモ(イタリア、リドル・トレック)がファンサービス photo:RCS Sport
ファンデルブレッヘンがジロでマリアローザを獲得したのは、最後に総合優勝を挙げた2021年大会以来5年ぶりのこと。「努力を続ければ望むものは必ず手に入るということを私が示せたら嬉しい。才能あふれる若手選手の中にはそういう人もいるかもしれないけれど、目標は決してすぐに達成できるものではなく、努力を続ければ必ず報われる。この2年間、このレベルに到達するまで一生懸命努力してきた。こうやって優勝できたことは私にとって大きな意味があること」と、引退期間を挟んでトップコンディションにまで戻したベテランは言う。
「マリアローザを手にいれるという最初の目標を達成できたことを誇りに思うけれど、これはまだ第一歩。これから全力を尽くしてそれを守り抜かなければならず、それは容易なことではありません。予報されている雨によってさらに難しくなるはず。明日は登りが多く、テクニカルな下りもある厳しいステージが待っている。脚の調子はいいし、精神状態も良好。チームメイトのおかげで自信が持てて嬉しいし、(失格処分になった)ロレーナ・ウィーベスもきっと私を誇りに思ってくれているでしょうし、私も彼女を誇りに思う。ミケイラ・ハーヴェイも昨日の落車でレースを棄権せざるを得えなかった。この勝利は彼女たちのためのもの。このようなステージレースは、選手とスタッフ全員でチームとして戦うものであり、この勝利は最高の瞬間。ジャージを守るために全力を尽くしたい:と、自信にあふれた表情でレース後のインタビューに答えている。

マリアローザを獲得したアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム) photo:CorVos
ファンデルブレッヘンが総合リードを得てマリアローザを獲得し、ロイサーが1分04秒差、フォレリングが1分10秒差、ニーダーマイヤーが1分26秒差でそれぞれ追う展開に。いよいよドロミテ山塊に突入する翌ステージから、1分51秒差を付けられたロンゴボルギーニたちがどう巻き返しを図るかが注目だ。



2026年のジロ・デ・イタリア・ウィメンに設定されているタイムトライアルはこの第4ステージ1日だけ。ステージ距離は12.9kmと短いものの、6.2km地点の中間計測地点を過ぎてから始まるのが登坂距離7.4km/平均勾配は8.2%に達する1級登坂区間。ドロミテ山塊の入り口でもあるネヴェガルの山岳フィニッシュは、本格的なマリアローザ争いの第1ラウンドの場となった。
登坂タイムトライアルだけに選手たちの機材も様々。軽量セットアップのノーマルバイクで走る選手や、タイムトライアルバイクにノーマルホイールを付ける選手に、タイムトライアルハンドルをノーマルバイクに付けて走る選手まで多種多様。そんな中、この日最速タイムをマークしたのはTTバイクに軽量ホイールという構成で臨んだアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム)だった。
このステージ開催地からほど近いトレヴィーゾに住む、総合最下位のイラリア・マリネット(イタリア、メンデルスペック・Eワーク)から順に華やかなスタート台を駆け下り、テクニカルコーナーが続くベルーノ市街地を駆け抜けていく。中盤にはウルシュカ・ジガート(スロベニア、AGインシュランス・スーダル)がそれまでのトップタイムを1分上回ったものの、すぐさまタイムトライアル世界女王であるマーレン・ロイサー(スイス、モビスター)がそのタイムを50秒も上回った。


最終的にステージ2位に入るロイサーはホットシートに座り、モニカ・トリンカコロネル(イタリア、ジェイコ・アルウラー)やアントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト)のフィニッシュを見届け、総合優勝候補筆頭であるデミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ)もロイサーのタイムに6秒届かない。しかし、中間計測ポイントで既にトップタイムを42秒更新し、TTポジションで1山岳を駆け上がってきたファンデルブレッヘンが、ロイサーを実に1分03秒も上回るとてつもない走りでフィニッシュに飛び込んだ。
イタリアの期待を背負うエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ)はファンデルブレッヘンから2分近く遅れ、ステージ3連勝中の最終走者エリーザ・バルサモ(イタリア、リドル・トレック)は不得意の登坂コースで力をセーブしながらフィニッシュ。総合優勝候補たちが30秒〜1分以内の戦いを繰り広げる中、ただ一人ずば抜けた走りを披露したファンデルブレッヘンが1分04秒差でマリアローザを獲得することとなった。


ファンデルブレッヘンがジロでマリアローザを獲得したのは、最後に総合優勝を挙げた2021年大会以来5年ぶりのこと。「努力を続ければ望むものは必ず手に入るということを私が示せたら嬉しい。才能あふれる若手選手の中にはそういう人もいるかもしれないけれど、目標は決してすぐに達成できるものではなく、努力を続ければ必ず報われる。この2年間、このレベルに到達するまで一生懸命努力してきた。こうやって優勝できたことは私にとって大きな意味があること」と、引退期間を挟んでトップコンディションにまで戻したベテランは言う。
「マリアローザを手にいれるという最初の目標を達成できたことを誇りに思うけれど、これはまだ第一歩。これから全力を尽くしてそれを守り抜かなければならず、それは容易なことではありません。予報されている雨によってさらに難しくなるはず。明日は登りが多く、テクニカルな下りもある厳しいステージが待っている。脚の調子はいいし、精神状態も良好。チームメイトのおかげで自信が持てて嬉しいし、(失格処分になった)ロレーナ・ウィーベスもきっと私を誇りに思ってくれているでしょうし、私も彼女を誇りに思う。ミケイラ・ハーヴェイも昨日の落車でレースを棄権せざるを得えなかった。この勝利は彼女たちのためのもの。このようなステージレースは、選手とスタッフ全員でチームとして戦うものであり、この勝利は最高の瞬間。ジャージを守るために全力を尽くしたい:と、自信にあふれた表情でレース後のインタビューに答えている。

ファンデルブレッヘンが総合リードを得てマリアローザを獲得し、ロイサーが1分04秒差、フォレリングが1分10秒差、ニーダーマイヤーが1分26秒差でそれぞれ追う展開に。いよいよドロミテ山塊に突入する翌ステージから、1分51秒差を付けられたロンゴボルギーニたちがどう巻き返しを図るかが注目だ。
ジロ・デ・イタリア・ウィメン2026第4ステージ結果
| 1位 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム) | 31:38 |
| 2位 | マーレン・ロイサー(スイス、モビスター) | +1:03 |
| 3位 | デミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ) | +1:09 |
| 4位 | アントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト) | +1:25 |
| 5位 | モニカ・トリンカコロネル(イタリア、ジェイコ・アルウラー) | +1:30 |
| 6位 | ローレン・ディクソン(イギリス、FDJユナイテッド・スエズ) | +1:37 |
| 7位 | フェムケ・デフリース(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | +1:38 |
| 8位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ) | +1:50 |
| 9位 | ウルシュカ・ジガート(スロベニア、AGインシュランス・スーダル) | +1:53 |
| 10位 | イザベラ・ホルムグレン(カナダ、リドル・トレック) | +1:54 |
個人総合成績(マリアローザ)
| 1位 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム) | 11:31:32 |
| 2位 | マーレン・ロイサー(スイス、モビスター) | +1:04 |
| 3位 | デミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ) | +1:10 |
| 4位 | アントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト) | +1:26 |
| 5位 | モニカ・トリンカコロネル(イタリア、ジェイコ・アルウラー) | +1:31 |
| 6位 | ローレン・ディクソン(イギリス、FDJユナイテッド・スエズ) | +1:38 |
| 7位 | フェムケ・デフリース(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | +1:39 |
| 8位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ) | +1:51 |
| 9位 | ウルシュカ・ジガート(スロベニア、AGインシュランス・スーダル) | +1:54 |
| 10位 | イザベラ・ホルムグレン(カナダ、リドル・トレック) | +1:55 |
その他の特別賞
| ポイント賞 | エリーザ・バルサモ(イタリア、リドル・トレック) |
| 山岳賞 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム) |
| ヤングライダー賞 | イザベラ・ホルムグレン(カナダ、リドル・トレック) |
| チーム総合成績 | FDJユナイテッド・スエズ |
text:Sotaro.Arakawa
photo: RCS Sport
photo: RCS Sport