マスを一騎打ちスプリントで下し、ジロ3勝目を飾ったジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツXRG)は「自分の戦い方に持ち込んだ」とコメント。敗れたマスなど、選手たちの言葉で逃げ切り決着となったジロ第11ステージを振り返る。



ステージ優勝 ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツXRG)

スプリントを制し、今大会3勝目を掴んだ ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos

レース直後インタビュー

1日を通して厳しいレースだった。チームバスの中でのミーティングで、僕たちの目標のためにも逃げに乗らなければならないと話していた。だが最初のグループを逃し、次のグループにも乗れなかった。そして2時間に及ぶ激しいレースの後、逃げに飛び乗ろうと(プロトンから)動いた。エンリク・マスは逃げ集団のなかで最も登りに強い選手で、僕も自分の戦い方をしなければならないと思った。

彼は登りでは僕より強い。だがその時、前に読んだ本のことを思い出したんだ。その本には「自分のゲームでないのなら、自分のゲームを作れ」と書いてあった。マイケル・フェルプスが走っている姿を見ることはないだろう?彼は水泳のスペシャリストだからね。僕はただ、登りで食らいつくことに集中した。

彼が先にスプリントを仕掛けた時は怖かった。僕をフェンス際に追いやった。僕たち2人は共に限界だった。想像してほしい。1日中フルガスのレースだったんだ。僕たちは登りだけで争っているわけではなく、下りでもレースしているんだ。

ハットトリックを達成したジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos

表彰式後インタビュー

逃げに乗るべくチームメイトがアシストしてくれた。それに今日みたいな暑い気候のなかのレースは得意なんだ。(母国では)常にこんな気温のなかトレーニングしているからね。そもそも今日、ステージ優勝を狙う予定ではなかった。だが調子の良さを感じ、ベストを尽くしたまでだ。今日のような走りで最終日のローマまで走り抜きたい。

ステージ2位 エンリク・マス(スペイン、モビスター)

追走集団を意識しながらも、勝負はナルバエスとマスの一騎打ちに持ち込まれた photo:CorVos

見ての通り、勝つことはほとんど不可能だった。あまりアタックすることができず、ナルバエスを振り落とすことは難しかった。特に最後は何をするべきか、どんな戦術を取るべきかも分からなかった。(1週目に)酷い落車をした後、この状態まで戻すことは簡単ではなかった。2位は良い結果ではないものの、厳しい1週間を経て、自分の走りを取り戻すことができた。

今日は短い爆発力を求められる登りがある、ナルバエスに適したコースだった。2位に満足することは決してないが、チームが再び良い状態に戻ってきていることは嬉しい。

ステージ4位&総合10位 クリス・ハーパー(オーストラリア、ピナレロQ36.5プロサイクリング)

マスが仕掛けた最後の山岳で、ついていける脚がなかった。彼に唯一ついていけたのがジョニー(ナルバエス)だった。だけどジョニーとフィニッシュまで行くと、必ずスプリントで負けてしまうからね。僕としては全力を尽くした。調子が上向きで、まだ山岳ステージが残されているので、そこで勝利を目指したい。

マリアローザ アフォンソ・エウラリオ(ポルトガル、バーレーン・ヴィクトリアス)

プロトンで走るマリアローザのエウラリオ photo:CorVos

今日もまた厳しい1日だった。特に暑さが堪えたが、チームは完璧な仕事をしてくれた。僕たちは安全に走り、水分をしっかり摂り、最後まで集中し続けることを心がけた。マリアローザを着て1日を終えることは重要だが、これからも一日一日を進んでいかなければならない。あまり先のことを考えることはできない。集中を保ち、戦い続けるだけだ。

総合2位&マリアアッズーラ(山岳賞) ヨナス・ヴィンゲゴーハンセン(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)

スタート地点であるポルカリに出走サインするヴィンゲゴー photo:RCS Sport

終盤の登りが、やはり今日のレースを厳しいものにした。チームとしてプロトンの中で常に警戒を怠らず、問題なくフィニッシュに到達することができた。今日はバイク上での感覚も良かった。数日後に厳しいステージが控えていることを考えれば、それは前向きな材料だ。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, RCS Sport