ラ・フレーシュ・ワロンヌ・ファムは「ユイの壁」でデミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ)が圧巻の加速を披露。前年覇者プック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・プレミアテック)の猛追を振り切り、2度目の優勝を決めた。

5年ぶりの出場となったアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム) photo:A.S.O.

前年覇者ピーテルセ photo:A.S.O. 
2度目の優勝目指すフォレリング photo:A.S.O.
1998年に初開催され、今年で29回目を迎えたラ・フレーシュ・ワロンヌ・ファム(UCIワールドツアー)。男子同様、「アルデンヌ3連戦(アムステル、フレーシュ、リエージュ)」の2つ目であり、フィニッシュ地点が最大勾配26%のミュール・ド・ユイ(距離1.3km/平均9.6%)の頂上に引かれた、クライマー向きのレースだ。
集団の先頭でスタートの時を待ったのは、昨年大会を制した23歳のプック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・プレミアテック)。昨年2位だったデミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ)はヨーロッパ王者として戻り、また過去に7連覇(2015-21年)を達成したアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム)は昨年体調不良で不出場だったため、優勝した2021年以来の出場となった。
148.2kmのレースではロッテ・クラース(ベルギー、フェニックス・プレミアテック)ら10名が逃げ集団を形成したものの、残り72km地点で早々と吸収される。その後、なかなか新しい逃げが決まらず、一時は20名程度の先行集団が形成されるも、すぐにメイン集団に引き戻された。そして合計2度登坂する1度目の「ユイの壁」に入り、アクセル・デュボー=プレヴォ(フランス、EFエデュケーション・オートリー)がアタック。その後カトリーヌ・アーレルッド(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)が合流し、2名が先頭に立った。

レース中盤で逃げを捉え、再びひと塊となったプロトン photo:CorVos

先行するカトリーヌ・アーレルッド(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)とアクセル・デュボー=プレヴォ(フランス、EFエデュケーション・オートリー) photo:A.S.O.
しかしFDJユナイテッド・スエズの高速牽引は逃げによるリード拡大を許さず、先頭2名はコート・ド・シュラーブ(距離1.4km/平均8.1%)にわずか4秒差で突入する。そして今年のストラーデビアンケ覇者エリーズ・シャベイ(スイス、FDJユナイテッド・スエズ)が加速し、逃げを引き戻すと同時に、50名ほどの集団を崩壊させる。その結果、有力勢だけの16名に絞られ、そのまま最後のミュール・ド・ユイに入っていった。
シャベイの牽引からフォレリングが発進
一時リドル・トレックやEFエデュケーション・オートリーに集団牽引を任せていたシャベイは、残り1km地点から再び先頭に立つ。その狙いはもちろん、エースであるフォレリングのライバルを減らすこと。そして残り700mで役割を終えると、満を持してフォレリングが先頭に出た。
13%の勾配でも淡々とシッティングで踏み続けるヨーロッパ王者のペースに、カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト)らは徐々に引き離されていく。そしてフィニッシュ手前の最大勾配26%でもスピードが落ちることのなかったフォレリングが、そのまま勝利すると思われた。しかし背後から驚異的なスピードでピーテルセが迫り、勾配が緩くなる残り50mを過ぎ、ようやくフォレリングが後ろを振り返った。

プック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・プレミアテック)がデミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ)に迫る photo:CorVos

ピーテルセを振り切ったデミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ) photo:CorVos
その目線の先には身体を左右に揺らし、猛追するピーテルセの姿が映る。しかしフォレリングは腰を上げ、ダンシングでさらにそこから加速。ピーテルセの連覇の夢を打ち砕く圧巻の走りで、フォレリングがフィニッシュに飛び込んだ。
「自分の後ろで何が起きているのか、全く分かっていなかった。振り返ったのはフィニッシュ直前だけで、迫るプック(ピーテルセ)が見えた。だから『まずい。まだスプリントしなければ』と、ひたすらフィニッシュまで踏み続けた」と振り返ったフォレリング。「チームの皆を誇りに思う。彼女たちにとって厳しい1日だったけれど、ずっとレースを掌握している感覚があった」とも語り、昨年掴めなかった勝利を手にし、2023年以来、2度目の優勝を喜んだ。
3位には3日前のアムステルゴールドレース・レディースエディションを制した、23歳のパウラ・ブラジ(スペイン、UAEチームADQ)が入った。4位はニエウィアドマ、ファンデルブレッヘンは5位だった。

2度目の優勝を手に入れたデミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ) photo:A.S.O.



1998年に初開催され、今年で29回目を迎えたラ・フレーシュ・ワロンヌ・ファム(UCIワールドツアー)。男子同様、「アルデンヌ3連戦(アムステル、フレーシュ、リエージュ)」の2つ目であり、フィニッシュ地点が最大勾配26%のミュール・ド・ユイ(距離1.3km/平均9.6%)の頂上に引かれた、クライマー向きのレースだ。
集団の先頭でスタートの時を待ったのは、昨年大会を制した23歳のプック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・プレミアテック)。昨年2位だったデミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ)はヨーロッパ王者として戻り、また過去に7連覇(2015-21年)を達成したアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム)は昨年体調不良で不出場だったため、優勝した2021年以来の出場となった。
148.2kmのレースではロッテ・クラース(ベルギー、フェニックス・プレミアテック)ら10名が逃げ集団を形成したものの、残り72km地点で早々と吸収される。その後、なかなか新しい逃げが決まらず、一時は20名程度の先行集団が形成されるも、すぐにメイン集団に引き戻された。そして合計2度登坂する1度目の「ユイの壁」に入り、アクセル・デュボー=プレヴォ(フランス、EFエデュケーション・オートリー)がアタック。その後カトリーヌ・アーレルッド(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)が合流し、2名が先頭に立った。


しかしFDJユナイテッド・スエズの高速牽引は逃げによるリード拡大を許さず、先頭2名はコート・ド・シュラーブ(距離1.4km/平均8.1%)にわずか4秒差で突入する。そして今年のストラーデビアンケ覇者エリーズ・シャベイ(スイス、FDJユナイテッド・スエズ)が加速し、逃げを引き戻すと同時に、50名ほどの集団を崩壊させる。その結果、有力勢だけの16名に絞られ、そのまま最後のミュール・ド・ユイに入っていった。
シャベイの牽引からフォレリングが発進
一時リドル・トレックやEFエデュケーション・オートリーに集団牽引を任せていたシャベイは、残り1km地点から再び先頭に立つ。その狙いはもちろん、エースであるフォレリングのライバルを減らすこと。そして残り700mで役割を終えると、満を持してフォレリングが先頭に出た。
13%の勾配でも淡々とシッティングで踏み続けるヨーロッパ王者のペースに、カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト)らは徐々に引き離されていく。そしてフィニッシュ手前の最大勾配26%でもスピードが落ちることのなかったフォレリングが、そのまま勝利すると思われた。しかし背後から驚異的なスピードでピーテルセが迫り、勾配が緩くなる残り50mを過ぎ、ようやくフォレリングが後ろを振り返った。


その目線の先には身体を左右に揺らし、猛追するピーテルセの姿が映る。しかしフォレリングは腰を上げ、ダンシングでさらにそこから加速。ピーテルセの連覇の夢を打ち砕く圧巻の走りで、フォレリングがフィニッシュに飛び込んだ。
「自分の後ろで何が起きているのか、全く分かっていなかった。振り返ったのはフィニッシュ直前だけで、迫るプック(ピーテルセ)が見えた。だから『まずい。まだスプリントしなければ』と、ひたすらフィニッシュまで踏み続けた」と振り返ったフォレリング。「チームの皆を誇りに思う。彼女たちにとって厳しい1日だったけれど、ずっとレースを掌握している感覚があった」とも語り、昨年掴めなかった勝利を手にし、2023年以来、2度目の優勝を喜んだ。
3位には3日前のアムステルゴールドレース・レディースエディションを制した、23歳のパウラ・ブラジ(スペイン、UAEチームADQ)が入った。4位はニエウィアドマ、ファンデルブレッヘンは5位だった。

ラ・フレーシュ・ワロンヌ・ファム2026結果
| 1位 | デミ・フォレリング(オランダ、FDJユナイテッド・スエズ) | 3:53:27 |
| 2位 | プック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・プレミアテック) | |
| 3位 | パウラ・ブラジ(スペイン、UAEチームADQ) | +0:03 |
| 4位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト) | +0:06 |
| 5位 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム) | +0:11 |
| 6位 | マグドレーヌ・ヴァリエール(カナダ、EFエデュケーション・オートリー) | +0:14 |
| 7位 | ポーリーヌ・フェランプレヴォ(フランス、ヴィスマ・リースアバイク) | 28+0: |
| 8位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、リドル・トレック) | +0:34 |
| 9位 | イザベラ・ホルムグレン(カナダ、リドル・トレック) | +0:40 |
| 10位 | ニンケ・フィンケ(オランダ、SDワークス・プロタイム) |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos