ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)が最後のケンメルベルグで自ら仕掛け、人数を絞ったイン・フランダースフィールズ。アタックに対応しながら進めた新たな勝ちパターンでスプリントに持ち込み、3連覇を達成した。



3連覇目指すロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) photo:CorVos

男子と同じ3月29日に行われたイン・フランダースフィールズは、今季9戦目となる女子UCIワールドツアー。135.2kmのコースは中盤に未舗装路区間が3つ連続し、その後はケンメルベルグを2度越え、残り約35kmは平坦路が続く。そのため、スプリンターに有利なレイアウトとなっている。

スタート地点には大会2連覇中のロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)をはじめ、元世界王者エリーザ・バルサモ(イタリア、リドル・トレック)やシャーロッテ・コール(オランダ、フェニックス・プレミアテック)などトップスプリンターが集結。まずレースはレアリン・トイテンベルク(ドイツ、ロット・アンテルマルシェレディース)ら4名が逃げを打った。

逃げ集団は最大5分以上のリードを築いたものの、残り距離と反比例するようにアドバンテージは減っていく。後続のメイン集団からはジョージア・ベイカー(オーストラリア、リブ・アルウラー・ジェイコ)らが飛び出し、追走集団を形成する。未舗装路区間では危機感を感じたウィーベスやバルサモがそこに合流する場面もあったが、舗装路に戻ると後続も追いつき、再び大きなプロトンに戻った。

レース後半でひと塊に戻ったプロトン photo:CorVos

1度目のケンメルベルグで集団は逃げから遅れた選手たちを引き戻し、その下りで最後の1人も吸収。レースがいったん落ち着いたあと、バーネベルグでの動きをきっかけに先頭は14名まで絞られ、ウィーベスは単騎での戦いを強いられることに。そして厳しい方から登る2度目にして最後のケンメルベルグでは、ウィーベスが自ら先頭に出ると、ついていけたのはエリーズ・シャベイ(スイス、FDJユナイテッド・スエズ)ら4名だけだった。

2度目のケンメルベルグで自ら仕掛けたロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) photo:CorVos

後続との差を広げるべく、先頭5名はローテーションを回しながらフィニッシュを目指した。追い風も味方し、徐々にプロトンとの差も拡大していったものの、スプリントになればウィーベスが圧倒的に有利な展開。それを崩すべく、先頭に2名を送り込んだUAEチームADQのエレオノラ・ガスパリーニ(イタリア)が仕掛ける。しかし、ここでもウィーベスが自ら追いかけ、チャンスを潰した。

チームメイトのカーリーン・スウィンケルス(オランダ、UAEチームADQ)のために、ガスパリーニは残り1.7km地点から2度目のアタック。ここもウィーベスを振り切ることはできず、オランダ王者を先頭に最終ストレートへ。真っ先にウィーベスは腰を上げ、圧巻のロングスプリントからガッツポーズを作った。やや早すぎたセレブレーションの背後から、フルール・モース(ベルギー、リドル・トレック)がハンドルを投げたが、ウィーベスの勝利は変わらなかった。

ロングスプリントから3連覇を決めたロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) photo:CorVos

終盤に厳しい状況に追い込まれながらも、大会3連覇を達成したウィーベス。「今日は本当に調子が良く、それをしっかり結果につなげることができた。3年連続の優勝はとても嬉しい。バーネベルグで余裕があったので、ケンメルベルグで『仕掛けてみよう』と思った。その後はUAEによる予想通りのアタックに対応し、スプリントはきつかった。ロンド・ファン・フラーンデレンに向けて自信になった」と、喜びと意気込みを語った。
イン・フランダースフィールズ女子2026結果
1位 ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) 3:31:21
2位 フルール・モース(ベルギー、リドル・トレック)
3位 カーリーン・スウィンケルス(オランダ、UAEチームADQ)
4位 エリーズ・シャベイ(スイス、FDJユナイテッド・スエズ)
5位 エレオノラ・ガスパリーニ(イタリア、UAEチームADQ) +0:03
6位 ヴィットリア・グアジーニ(イタリア、FDJユナイテッド・スエズ) +0:17
7位 シャーロッテ・コール(オランダ、フェニックス・プレミアテック)
8位 レティツィア・パテルノステル(イタリア、リブ・アルウラー・ジェイコ)
9位 フェムケ・マルクス(オランダ、SDワークス・プロタイム)
10位 ララ・ギレスピー(アイルランド、UAEチームADQ)
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos