チプレッサとポッジオが勝負を分ける、ミラノ〜サンレモが本日開催される。ポガチャルのアタックにファンデルプールらはついていけるのか。そして、ファンデルプールのスプリントに対抗できるのは誰か。あらゆるシナリオが考えられるモニュメント初戦をプレビューする。

リグーリア海岸沿いをハイスピードで進む選手たち photo:CorVos
5大クラシックと呼ばれるモニュメント(サンレモ、ロンド、ルーベ、リエージュ、ロンバルディア)は今年も、ミラノ〜サンレモ(UCIワールドツアー)から始まる。そのため同レースはイタリアで「ラ・プリマヴェーラ(春)」と呼ばれ、初開催は1907年まで遡り、今年で117回目を迎える伝統の一戦だ。
パレード走行を含めると300kmに迫るコース(298km)は、その名の通りイタリア北部のミラノからサンレモまで。昨年同様にミラノ近郊のパヴィーアを出発し、ロンバルディア平原を駆ける前半部は平坦路が続く。残り149.3km地点に頂上が置かれたトゥルキーノ峠を越えると、リグーリア海へと出る。
ミラノ〜サンレモの魅力は、スプリンターからクラシックレーサー、そしてグランツールの総合を争うクライマーにも勝利の可能性があるところ。その前に選手たちはまず、残り51.6kmから始まる3つの岬「トレ・カーピ(カーポ・メーレ、カーポ・チェルヴォ、カーポ・ベルタ)」を越え、そして最大の勝負所であるチプレッサとポッジオを迎える。

ミラノ〜サンレモ2026 image: RCSsport
残り27.35kmからのチプレッサ(距離5.65km/平均4.1%/最大9%)と、平坦路を挟み残り9.3kmから始まるポッジオ(距離3.7km/平均3.7%/最大8%)は、昨年はタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG)が仕掛けた場所だ。それにマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・プレミアテック)とフィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)が追従。ポッジオでポガチャルが再びアタックしてガンナを引き離したものの、ファンデルプールが背後についた。
そして最終ストレートでガンナが追いつき、3名スプリントをファンデルプールが制した。
今年も手札の多いファンデルプールに有利か?

2025年大会を制したマチュー・ファンデルプール(オランダ) photo:CorVos
ミラノ〜サンレモの事前予想の特徴といえば、優勝候補の筆頭にポガチャルの名前が挙がらないことだろう。それだけモニュメントを含むレースを席巻していることを表しているが、その世界王者を差し置いて、多くのブックメーカーが優勝オッズのトップに据えているのがファンデルプールだ。
その理由は、2023年と25年の2度制覇しているから。加えてアルペシンには2024年覇者ヤスペル・フィリプセン(ベルギー)で集団スプリントに持ち込める、もう一つの勝ち筋がある。チプレッサとポッジオで仕掛けるしか勝機のないポガチャルに対し、ファンデルプールがついていけば、スプリント力ではファンデルプールに分がある。しかもファンデルプールは今季ロード初戦となったオムロープ・ニュースブラットを制し、続くイタリアのティレーノ~アドリアティコでも区間2勝と、この上ないコンディションで臨む。
対するポガチャルも今月7日のストラーデビアンケで79km独走と異次元の強さを発揮した。さらに今年は、ティレーノ~アドリアティコで総合優勝し、まだ未知数の走りを見せ続けるイサーク・デルトロ(メキシコ)の存在も鍵になる。共に怪我を負ったティム・ウェレンス(ベルギー)とジョナタン・ナルバエス(エクアドル)の欠場がどう響くかも懸念点だが、ポッジオでポガチャル、デルトロ、ファンデルプールの3名に絞られれば、ポガチャルの勝機も見えてくる。

ポッジオで仕掛けたタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos
ファンデルプールが勝利している23、25年に2位に入っているのがガンナだ。今季は既に得意の個人タイムトライアルで2勝を挙げており、コンディションは良い。ただ、勝つためにはポガチャルのアタックに追従し、さらにスプリントでファンデルプールを破らなければならない。
ファンデルプールをスプリントで上回ることができるとすれば、フィリプセンを除けばワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)か。また、ヴィスマはクリストフ・ラポルト(フランス)も擁しており、集団スプリントになれば勝率は高い。一方でリドル・トレックは、ジョナタン・ミラン(イタリア)が体調不良のため欠場。その穴を、3日前に急遽出場が決まり、鎖骨と手首の骨折明けでもあるマッズ・ピーダスン(デンマーク)が埋められるだろうか。

ミラノ〜サンレモ2025表彰台:2位ガンナ、1位ファンデルプール、3位ポガチャル photo:CorVos
また下りアタックとなればトーマス・ピドコック(イギリス、ピナレロQ36.5プロサイクリング)に注目が集まり、ロマン・グレゴワール(フランス、グルパマFDJユナイテッド)も面白い存在となる。

5大クラシックと呼ばれるモニュメント(サンレモ、ロンド、ルーベ、リエージュ、ロンバルディア)は今年も、ミラノ〜サンレモ(UCIワールドツアー)から始まる。そのため同レースはイタリアで「ラ・プリマヴェーラ(春)」と呼ばれ、初開催は1907年まで遡り、今年で117回目を迎える伝統の一戦だ。
パレード走行を含めると300kmに迫るコース(298km)は、その名の通りイタリア北部のミラノからサンレモまで。昨年同様にミラノ近郊のパヴィーアを出発し、ロンバルディア平原を駆ける前半部は平坦路が続く。残り149.3km地点に頂上が置かれたトゥルキーノ峠を越えると、リグーリア海へと出る。
ミラノ〜サンレモの魅力は、スプリンターからクラシックレーサー、そしてグランツールの総合を争うクライマーにも勝利の可能性があるところ。その前に選手たちはまず、残り51.6kmから始まる3つの岬「トレ・カーピ(カーポ・メーレ、カーポ・チェルヴォ、カーポ・ベルタ)」を越え、そして最大の勝負所であるチプレッサとポッジオを迎える。

残り27.35kmからのチプレッサ(距離5.65km/平均4.1%/最大9%)と、平坦路を挟み残り9.3kmから始まるポッジオ(距離3.7km/平均3.7%/最大8%)は、昨年はタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG)が仕掛けた場所だ。それにマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・プレミアテック)とフィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)が追従。ポッジオでポガチャルが再びアタックしてガンナを引き離したものの、ファンデルプールが背後についた。
そして最終ストレートでガンナが追いつき、3名スプリントをファンデルプールが制した。
今年も手札の多いファンデルプールに有利か?

ミラノ〜サンレモの事前予想の特徴といえば、優勝候補の筆頭にポガチャルの名前が挙がらないことだろう。それだけモニュメントを含むレースを席巻していることを表しているが、その世界王者を差し置いて、多くのブックメーカーが優勝オッズのトップに据えているのがファンデルプールだ。
その理由は、2023年と25年の2度制覇しているから。加えてアルペシンには2024年覇者ヤスペル・フィリプセン(ベルギー)で集団スプリントに持ち込める、もう一つの勝ち筋がある。チプレッサとポッジオで仕掛けるしか勝機のないポガチャルに対し、ファンデルプールがついていけば、スプリント力ではファンデルプールに分がある。しかもファンデルプールは今季ロード初戦となったオムロープ・ニュースブラットを制し、続くイタリアのティレーノ~アドリアティコでも区間2勝と、この上ないコンディションで臨む。
対するポガチャルも今月7日のストラーデビアンケで79km独走と異次元の強さを発揮した。さらに今年は、ティレーノ~アドリアティコで総合優勝し、まだ未知数の走りを見せ続けるイサーク・デルトロ(メキシコ)の存在も鍵になる。共に怪我を負ったティム・ウェレンス(ベルギー)とジョナタン・ナルバエス(エクアドル)の欠場がどう響くかも懸念点だが、ポッジオでポガチャル、デルトロ、ファンデルプールの3名に絞られれば、ポガチャルの勝機も見えてくる。

ファンデルプールが勝利している23、25年に2位に入っているのがガンナだ。今季は既に得意の個人タイムトライアルで2勝を挙げており、コンディションは良い。ただ、勝つためにはポガチャルのアタックに追従し、さらにスプリントでファンデルプールを破らなければならない。
ファンデルプールをスプリントで上回ることができるとすれば、フィリプセンを除けばワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)か。また、ヴィスマはクリストフ・ラポルト(フランス)も擁しており、集団スプリントになれば勝率は高い。一方でリドル・トレックは、ジョナタン・ミラン(イタリア)が体調不良のため欠場。その穴を、3日前に急遽出場が決まり、鎖骨と手首の骨折明けでもあるマッズ・ピーダスン(デンマーク)が埋められるだろうか。

また下りアタックとなればトーマス・ピドコック(イギリス、ピナレロQ36.5プロサイクリング)に注目が集まり、ロマン・グレゴワール(フランス、グルパマFDJユナイテッド)も面白い存在となる。
ミラノ〜サンレモ歴代優勝者
| 2025年 | マチュー・ファンデルプール(オランダ) |
| 2024年 | ヤスペル・フィリプセン(ベルギー) |
| 2023年 | マチュー・ファンデルプール(オランダ) |
| 2022年 | マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) |
| 2021年 | ヤスペル・ストゥイヴェン(ベルギー) |
| 2020年 | ワウト・ファンアールト(ベルギー) |
| 2019年 | ジュリアン・アラフィリップ(フランス) |
| 2018年 | ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア) |
| 2017年 | ミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド) |
| 2016年 | アルノー・デマール(フランス) |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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