登坂距離13.2kmのジェベル・モブラで争われたUAEツアー第3ステージ。アントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)が4kmを独走勝利し、総合首位浮上。レムコ・エヴェネプール(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)は脚の痙攣により失速した。

前日2位でヤングライダー賞ジャージを着るジョシュア・ターリング(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) photo:UAE Tour
タイムトライアル世界王者であるレムコ・エヴェネプール(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)がその実力をいかんなく発揮し、ステージ優勝と総合首位に立ったUAEツアー。3日目は今大会最長となる183kmコースで争われ、その大半は砂漠地帯を進む平坦路だ。しかし最後に駆け上がる登坂距離13.2kmのジェベル・モブラは、最大勾配12%に達する難易度となった。
例年使用されていたジュベル・ジャイスが地滑りのため、大会初登場のジェベル・モブラに向かうレースは、シルヴァン・ディリエ(スイス、アルペシン・プレミアテック)が初日に続き逃げを打つ。この日ディリエは1人ではなく、名リードオフマンであるヨナス・リカールト(ベルギー)が付き合う。春のクラシックシーズンに向け、脚に刺激を入れるべく、2名は最大8分のリードを築いた。

初日に続き逃げを打ったシルヴァン・ディリエ(スイス、アルペシン・プレミアテック) photo:UAE Tour

終盤までの平坦路は平穏に進んだ photo:UAE Tour
そのまま大きな動きはなく、先頭集団は1分20秒のリードでジェベル・モブラの登りに突入。残り11.8km地点でメイン集団が2名を引き戻し、ステージ優勝はもちろん、総合争いを掛けた戦いが始まった。
デカトロンCMA CGMやUAEチームエミレーツXRG、リーダーチームのレッドブル・ボーラ・ハンスグローエが入れ替わりながらペースを作り、集団の人数を絞っていく。クリス・ハーパー(オーストラリア、ピナレロQ36.5プロサイクリング)からアタック合戦の幕が上がり、残り5km地点の手前で先頭に立ったのはフェリックス・ガル(オーストリア、デカトロンCMA CGM)。その動きをエヴェネプールがチェックする一方で、初日勝者のイサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG)は集団中ほどで様子を見た。
相変わらずガルが軽快に駆け上がる後方では、追走集団を組むアロルド・テハダ(コロンビア、XDSアスタナ)とルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)、アントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)からエヴェネプールが遅れる。一方、アダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツXRG)のアシストを受けたデルトロは、一定のペースで踏み続け、徐々に番手を上げていった。

残り4km地点で先頭に立ったアントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:UAE Tour

追走するイサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG) photo:UAE Tour
追走集団から飛び出したティベーリがガルを捉え、残り4km地点で先頭に立つ。エヴェネプールは痙攣する右の太ももを叩くも遅れていき、反対にデルトロが先頭との差を縮め、残り2kmを過ぎた地点で、単独2番手に上がる。デルトロが背後についたレナルト・ファンイートヴェルト(ベルギー、ロット・アンテルマルシェ)を振り切り、さらにペースを上げた残り1.3km地点で、先頭のティベーリとの差は29秒。この差は最後までゼロになることはなく、ティベーリがそのままフィニッシュに飛び込んだ。

ステージ優勝を果たしたアントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:CorVos
強豪揃うワールドツアーの山岳ステージで、プロ3勝目を飾ったティベーリ。「信じられない、まるで夢のような出来事。トレーニング合宿から良い感触があり、この瞬間を待ち続けていた。ここUAEの厳しい登りで得たこの勝利は、特別な意味がある」と喜びを語った。
総合でも首位に立ったティベーリは、2021年にトレック・セガフレード(現リドル・トレック)でプロデビューした24歳。素行の問題で2023年途中でバーレーンに移籍し、2024年はジロ・デ・イタリアで総合4位に入るなど、チーム期待の総合エースとして歩んできた。そのティベーリがワールドツアーで待望の結果を残した。
2位は15秒遅れのデルトロ、3位はファンイートヴェルトが29秒遅れでフィニッシュ。エヴェネプールは2分4秒遅れの18位でリーダージャージを手放した。

総合首位に立ったアントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:UAE Tour

タイムトライアル世界王者であるレムコ・エヴェネプール(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)がその実力をいかんなく発揮し、ステージ優勝と総合首位に立ったUAEツアー。3日目は今大会最長となる183kmコースで争われ、その大半は砂漠地帯を進む平坦路だ。しかし最後に駆け上がる登坂距離13.2kmのジェベル・モブラは、最大勾配12%に達する難易度となった。
例年使用されていたジュベル・ジャイスが地滑りのため、大会初登場のジェベル・モブラに向かうレースは、シルヴァン・ディリエ(スイス、アルペシン・プレミアテック)が初日に続き逃げを打つ。この日ディリエは1人ではなく、名リードオフマンであるヨナス・リカールト(ベルギー)が付き合う。春のクラシックシーズンに向け、脚に刺激を入れるべく、2名は最大8分のリードを築いた。


そのまま大きな動きはなく、先頭集団は1分20秒のリードでジェベル・モブラの登りに突入。残り11.8km地点でメイン集団が2名を引き戻し、ステージ優勝はもちろん、総合争いを掛けた戦いが始まった。
デカトロンCMA CGMやUAEチームエミレーツXRG、リーダーチームのレッドブル・ボーラ・ハンスグローエが入れ替わりながらペースを作り、集団の人数を絞っていく。クリス・ハーパー(オーストラリア、ピナレロQ36.5プロサイクリング)からアタック合戦の幕が上がり、残り5km地点の手前で先頭に立ったのはフェリックス・ガル(オーストリア、デカトロンCMA CGM)。その動きをエヴェネプールがチェックする一方で、初日勝者のイサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG)は集団中ほどで様子を見た。
相変わらずガルが軽快に駆け上がる後方では、追走集団を組むアロルド・テハダ(コロンビア、XDSアスタナ)とルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)、アントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)からエヴェネプールが遅れる。一方、アダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツXRG)のアシストを受けたデルトロは、一定のペースで踏み続け、徐々に番手を上げていった。


追走集団から飛び出したティベーリがガルを捉え、残り4km地点で先頭に立つ。エヴェネプールは痙攣する右の太ももを叩くも遅れていき、反対にデルトロが先頭との差を縮め、残り2kmを過ぎた地点で、単独2番手に上がる。デルトロが背後についたレナルト・ファンイートヴェルト(ベルギー、ロット・アンテルマルシェ)を振り切り、さらにペースを上げた残り1.3km地点で、先頭のティベーリとの差は29秒。この差は最後までゼロになることはなく、ティベーリがそのままフィニッシュに飛び込んだ。

強豪揃うワールドツアーの山岳ステージで、プロ3勝目を飾ったティベーリ。「信じられない、まるで夢のような出来事。トレーニング合宿から良い感触があり、この瞬間を待ち続けていた。ここUAEの厳しい登りで得たこの勝利は、特別な意味がある」と喜びを語った。
総合でも首位に立ったティベーリは、2021年にトレック・セガフレード(現リドル・トレック)でプロデビューした24歳。素行の問題で2023年途中でバーレーンに移籍し、2024年はジロ・デ・イタリアで総合4位に入るなど、チーム期待の総合エースとして歩んできた。そのティベーリがワールドツアーで待望の結果を残した。
2位は15秒遅れのデルトロ、3位はファンイートヴェルトが29秒遅れでフィニッシュ。エヴェネプールは2分4秒遅れの18位でリーダージャージを手放した。

UAEツアー2026第3ステージ結果
| 1位 | アントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 4:24:44 |
| 2位 | イサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG) | +0:15 |
| 3位 | レナルト・ファンイートヴェルト(ベルギー、ロット・アンテルマルシェ) | +0:29 |
| 4位 | アロルド・テハダ(コロンビア、XDSアスタナ) | +0:41 |
| 5位 | フェリックス・ガル(オーストリア、デカトロンCMA CGM) | +0:51 |
| 6位 | トビアス・ヨハンネセン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) | |
| 7位 | デレク・ジーウェスト(カナダ、リドル・トレック) | +1:07 |
| 8位 | ヨルゲン・ノードハーゲン(ノルウェー、ヴィスマ・リースアバイク) | |
| 9位 | イラン・ファンウィルデル(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | |
| 10位 | ルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | +1:13 |
| 18位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +2:04 |
個人総合成績
| 1位 | アントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 7:09:03 |
| 2位 | イサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG) | +0:21 |
| 3位 | アロルド・テハダ(コロンビア、XDSアスタナ) | +1:00 |
| 4位 | レナルト・ファンイートヴェルト(ベルギー、ロット・アンテルマルシェ) | +1:07 |
| 5位 | ルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | +1:19 |
| 6位 | イラン・ファンウィルデル(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | +1:21 |
| 7位 | デレク・ジーウェスト(カナダ、リドル・トレック) | +1:22 |
| 8位 | フェリックス・ガル(オーストラリア、デカトロンCMA CGM) | +1:28 |
| 9位 | ヨルゲン・ノードハーゲン(ノルウェー、ヴィスマ・リースアバイク) | +1:30 |
| 10位 | トビアス・ヨハンネセン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) | +1:43 |
| 11位 | レムコ・エヴェネプール(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +1:44 |
その他の特別賞
| ポイント賞 | イサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG) |
| ヤングライダー賞 | アントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) |
| チーム総合成績 | UAEチームエミレーツXRG |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, UAE Tour
photo:CorVos, UAE Tour