シクロクロスの元欧州王者エリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ)が、自身のSNSで現役引退を発表。まだ28歳ながら左足の血流不足と神経痛に悩まされ今季はレースに出場できない状態が続いており、「もうキャリアを続けることはできなくなった」と悲痛なビデオメッセージを公開した。



エリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ) photo:CorVos

昨シーズンから左足の血流不足と神経痛(梨状筋症候群:股関節を支える梨状筋の圧迫や刺激を受け、疼痛が起きている状態)に苦しみ、2025年2月に腸骨動脈の手術を受けていたエリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ)。手術とリハビリを重ねたが状況は好転せず、複数の専門医から下された診断は、「競技レベルはおろか、レクリエーションとしてのサイクリング継続すら容認できない」という絶望的なものだった。

公開されたビデオメッセージの中で、イゼルビットは時折言葉を詰まらせながら、ファンに向けてこう語った。「これまで素晴らしい瞬間ばかりを共有してきたけれど、今は良くないニュースを共有しなければならない。僕のキャリアを続けることはもう不可能になってしまった」。

身長165cmと小柄ながらアグレッシブな走りとテクニックを武器に通算107勝という輝かしい戦績を積み上げてきたイゼルビット。U19時代の2014年ヨーロッパ選手権・ベルギー選手権制覇を皮切りに名を挙げ、2016年・2018年にU23の世界タイトルを、エリート昇格後も2020年にヨーロッパタイトルを、2024年にはベルギータイトルを獲得。エリートの世界タイトルだけは2度銅メダルと手が届かず、時にアグレッシブすぎる行動が波紋を呼んでいたものの、その走りにはファンも多かった。

この悲報を受け、マチュー・ファンデルプール(オランダ)やワウト・ファンアールト(ベルギー)ら多くの選手や関係者が反応し、コメントで敬意とサポートのメッセージを寄せている。




text:So Isobe

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