イネオス・グレナディアーズが、2026シーズンに向けたチームキットを正式発表。白のショーツとビビッドなオレンジという大胆なカラーリングを採用し、プロトン内での視認性と個性を強く打ち出すデザインを選択した。



オレンジxホワイトのチームキットを発表したイネオス・グレナディアーズ (c)INEOS Grenadiers

年を追うごとにレッドがオレンジへと置き換わり、今季はトタルエネルジーの参入によってホワイトを加えていたイネオス・グレナディアーズだが、2026年シーズンはさらに踏み込んだ大胆なカラーリングを選択した。チームは新たに、ホワイトショーツとオレンジを基調としたレーシングキットを発表。ペロトンの中でひときわ目を引く、際立つためのデザインを明確な意図として打ち出している。

チームキットは引き続きスペインブランドのGobik製。チームはこのデザインについて「ペロトンで際立つ」という明確な意図があるとコメントしており、現行のワールドツアーチームの中で同様の配色を取る例はほとんどないとしている。鮮やかな色使いはレース中の視認性向上にも寄与するはずだ。

装い新たに2026年シーズンを走るイネオス・グレナディアーズ (c)INEOS Grenadiers
チームキットは引き続きGOBIKが供給する (c)INEOS Grenadiers


チームバイクのイメージも一新。ホワイトxオレンジのピナレロ DOGMA Fを使用する。ホイールはスコープに切り替わった (c)INEOS Grenadiers

新キットに合わせて、チームの機材構成にも変化がみられる。発表通りチーム創設時からパートナーシップを組むピナレロのDOGMA Fを駆り、コンポーネントは引き続きシマノのデュラエース。しかしホイールは2026年で創設10周年を迎えるオランダのスコープに変更。大胆なホワイトとオレンジに塗り分けたDOGMA Fとともに機材面でもイメージを刷新している。

このチームキット発表は、近年苦戦が続くチームのリブートの一環ともいえる。かつての強さを取り戻すためにチームは引退したばかりのゲラント・トーマス(イギリス)やエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア)らをコーチとして迎え入れ、新たな戦力としてオーストラリアのスプリンター、サム・ウェルスフォードとの契約も発表。これまであまりスプリントに注力してこなかったチームだが、来季のレース展開にさらなる幅を持たせる狙いがある。

text:So Isobe
photo:INEOS Grenadiers