シクロクロス全日本選手権の2日目に行われた女子エリート。目まぐるしく変わるレース展開で、石田唯(TRKWorks)が中盤から独走。エリートカテゴリでは自身初となる優勝を飾り、念願の日本チャンピオンジャージに袖を通した。

号砲と共にスタートしていく女子エリートの選手たち photo:Makoto AYANO
女子エリートのコールアップが開始され、緊張の面持ちで34名の選手たちが続々とスターティンググリッドに並んでいく。最前列には、1週間前のUCI宇都宮クロスDay1で勝利し、JCX5勝と好調な石田唯(TRKWorks)やディフェンディング王者の小林あか里(Liv Racing Japan)、渡部春雅(OlandaBase)などが優勝候補が揃った。
本来であればジュニアカテゴリーの年齢である日吉彩華(Asia Union TCS Racing Team)もエリートカテゴリーを選択。UCI宇都宮クロスDay2では石田や小林を退けたため優勝候補の1人と見られ、また同じくジュニアカテゴリーの石川七海(八千代松陰高等学校)もエリートに挑戦。強豪選手たちとともにフロントローに並んだ。

竹村舞葉(SHIDO-WORKS)が先行する形で駆け抜ける photo:Makoto AYANO

二色浜のサンドセクションにトップで現れたのは渡部春雅(OlandaBase) photo:Makoto AYANO 
得意なサンドセクションで先頭に立った石田唯(TRKWorks) photo:Makoto AYANO
12時55分の号砲で一気に選手たちがスタートし、JCX開幕戦の覇者である竹村舞葉(SHIDO-WORKS)が先行する形で駆け抜けていく。しかしテクニックを要する松林区間を抜け、二色浜のサンドセクションにトップで現れたのは2021年の日本王者である渡部だった。その後続には小林と石田、石川、日吉が続き、早くも5名の先頭パックが形成された。
コース最大の特徴であるサンドセクションでは、砂地を得意とする石田が渡部を抜き、トップに立つ。同じくこの区間を得意とする若手の石川と日吉、前回王者の小林が番手を上げ、先頭の石田を追いかける。1周目を終え、2周目に入ると石田と石川、日吉、小林の先頭パックから渡部が脱落。欧州のレースを転戦し、帰国後に体調を崩し、「咳き込みながら走らなければならない状態だった」と渡部はレース後に明かしている。

サンドセクションで先頭パックから飛び出したのは日吉彩華(Asia Union TCS Racing Team) photo:Makoto AYANO

波打ち際のライン選びが勝敗を分ける形になった photo:Makoto AYANO

石田唯(TRKWorks)が再び先頭に出て独走を開始 photo:Makoto AYANO 
2位パックの小林あか里(Liv Racing Japan)と渡部春雅(OlandaBase) photo:Makoto AYANO
1周目を終えた選手のタイムで決まる周回数が、6周に決定したレースは3周目に差し掛かる。3度目のサンドセクションで先頭パックから日吉が飛び出し、後続にプレッシャーを掛けながらハイペースで進んでいく。この加速に小林がすかさず反応し、様子を見るように石田は先頭と距離を取る。
積極的な走りで攻撃に転じた日吉だったが、その後失速。肺炎を患い、2週間前には入院していたと明かした小林もペースは上がらず、日吉と小林を追い抜いた石田が一気に先頭に躍り出ると、そのまま独走を開始した。それを小林と渡部の2名が追走集団を形成。その背後で日吉と石川のジュニアコンビが懸命に脚を回した。

女子エリートでは初制覇となった石田唯(TRKWorks) photo:Makoto AYANO

家族と喜びを分かち合う石田唯(TRKWorks) photo:Makoto AYANO
最終周回である6周目に入っても石田のペースはまったく落ちず、「好きだけど今日は苦労した」と語るサンドセクションも軽々とクリア。安定した走りで後続を寄せ付けず、ガッツポーズを作りながらフィニッシュ。2位の小林に37秒差をつけ、エリートカテゴリーでは自身初となる優勝を手に入れた。
石田は京都府南丹市出身で、2002年生まれの23歳。「風が強いレースで、こんなときは他の選手に利用されて負けることが多かったので、今日はできるだけ単独のレースに持ち込みたくて、抜け出せた後はしっかり自分の走りに集中して追い込むことができ、丁寧に攻めることができたと思います。砂はじつは好きで、ネガティブに考えず、攻めることを楽しんでいました。」と語る。

SKE48の荒野姫楓さんがプレゼンターとして登場 photo:Makoto AYANO
そしてこれまで女子エリートには4度挑み、3位、2位、3位と表彰台に上がりながらも、届かないでいた悲願の日本チャンピオンジャージに袖を通した。「やっと勝てました。ここまで来るのに独りでは無理で、たくさんの人にサポートされてきたから、ようやく勝てたことで恩返しができます。ホッとしています」。

エリートで初の日本王者ジャージに袖を通した石田唯(TRKWorks) photo:Makoto AYANO
追い上げるも2位に終わったディフェンディングチャンピオンの小林はレース後にこう明かす。「なんとか体調を戻し、レースができる体調まで仕上げてきたので言い訳はできないです。そのなかで今日はしっかり走れたので自分のレースに悔いはありません。でもまたトレーニングを重ねて強くなって、来年は再び頂点に立ちます」。
3位の渡部も体調を上げきれなかったという。レース後にこう話す。「先週の宇都宮も最悪な状態で、悪い走りしかできなかったんです。今日は万全なコンディションじゃなかったですが、自分の走りができれば良いと思っていました。肺がキツくて、咳こみがひどくて。今日はその割に頑張ったかな、とは思います。レースは難しいですね」。

女子エリートのコールアップが開始され、緊張の面持ちで34名の選手たちが続々とスターティンググリッドに並んでいく。最前列には、1週間前のUCI宇都宮クロスDay1で勝利し、JCX5勝と好調な石田唯(TRKWorks)やディフェンディング王者の小林あか里(Liv Racing Japan)、渡部春雅(OlandaBase)などが優勝候補が揃った。
本来であればジュニアカテゴリーの年齢である日吉彩華(Asia Union TCS Racing Team)もエリートカテゴリーを選択。UCI宇都宮クロスDay2では石田や小林を退けたため優勝候補の1人と見られ、また同じくジュニアカテゴリーの石川七海(八千代松陰高等学校)もエリートに挑戦。強豪選手たちとともにフロントローに並んだ。



12時55分の号砲で一気に選手たちがスタートし、JCX開幕戦の覇者である竹村舞葉(SHIDO-WORKS)が先行する形で駆け抜けていく。しかしテクニックを要する松林区間を抜け、二色浜のサンドセクションにトップで現れたのは2021年の日本王者である渡部だった。その後続には小林と石田、石川、日吉が続き、早くも5名の先頭パックが形成された。
コース最大の特徴であるサンドセクションでは、砂地を得意とする石田が渡部を抜き、トップに立つ。同じくこの区間を得意とする若手の石川と日吉、前回王者の小林が番手を上げ、先頭の石田を追いかける。1周目を終え、2周目に入ると石田と石川、日吉、小林の先頭パックから渡部が脱落。欧州のレースを転戦し、帰国後に体調を崩し、「咳き込みながら走らなければならない状態だった」と渡部はレース後に明かしている。




1周目を終えた選手のタイムで決まる周回数が、6周に決定したレースは3周目に差し掛かる。3度目のサンドセクションで先頭パックから日吉が飛び出し、後続にプレッシャーを掛けながらハイペースで進んでいく。この加速に小林がすかさず反応し、様子を見るように石田は先頭と距離を取る。
積極的な走りで攻撃に転じた日吉だったが、その後失速。肺炎を患い、2週間前には入院していたと明かした小林もペースは上がらず、日吉と小林を追い抜いた石田が一気に先頭に躍り出ると、そのまま独走を開始した。それを小林と渡部の2名が追走集団を形成。その背後で日吉と石川のジュニアコンビが懸命に脚を回した。


最終周回である6周目に入っても石田のペースはまったく落ちず、「好きだけど今日は苦労した」と語るサンドセクションも軽々とクリア。安定した走りで後続を寄せ付けず、ガッツポーズを作りながらフィニッシュ。2位の小林に37秒差をつけ、エリートカテゴリーでは自身初となる優勝を手に入れた。
石田は京都府南丹市出身で、2002年生まれの23歳。「風が強いレースで、こんなときは他の選手に利用されて負けることが多かったので、今日はできるだけ単独のレースに持ち込みたくて、抜け出せた後はしっかり自分の走りに集中して追い込むことができ、丁寧に攻めることができたと思います。砂はじつは好きで、ネガティブに考えず、攻めることを楽しんでいました。」と語る。

そしてこれまで女子エリートには4度挑み、3位、2位、3位と表彰台に上がりながらも、届かないでいた悲願の日本チャンピオンジャージに袖を通した。「やっと勝てました。ここまで来るのに独りでは無理で、たくさんの人にサポートされてきたから、ようやく勝てたことで恩返しができます。ホッとしています」。

追い上げるも2位に終わったディフェンディングチャンピオンの小林はレース後にこう明かす。「なんとか体調を戻し、レースができる体調まで仕上げてきたので言い訳はできないです。そのなかで今日はしっかり走れたので自分のレースに悔いはありません。でもまたトレーニングを重ねて強くなって、来年は再び頂点に立ちます」。
3位の渡部も体調を上げきれなかったという。レース後にこう話す。「先週の宇都宮も最悪な状態で、悪い走りしかできなかったんです。今日は万全なコンディションじゃなかったですが、自分の走りができれば良いと思っていました。肺がキツくて、咳こみがひどくて。今日はその割に頑張ったかな、とは思います。レースは難しいですね」。
女子エリートリザルト
| 1位 | 石田唯(TRKWorks) | 52分38秒 |
| 2位 | 小林あか里(Liv Racing Japan) | +0:37 |
| 3位 | 渡部春雅(Olanda Base/Watersley) | +0:51 |
| 4位 | 日吉彩華(Asia Union TCS Racing Team) | +1:15 |
| 5位 | 石川七海(八千代松陰高等学校) | +1:58 |
| 6位 | 山下歩希(弱虫ペダルサイクリングチーム) | +3:56 |
| 7位 | 鵜飼知春(and more) | +4:45 |
| 8位 | 安藤沙弥(SHIDO-WORKS) | +5:15 |
| 9位 | 阿部花梨(変態志駆路倶楽部) | +5:28 |
| 10位 | 網野聡美(ウィンディー筑波シクロクロスチーム) | +5:46 |
text:Michinari TAKAGI
photo:Makoto AYANO
photo:Makoto AYANO
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