11月24日(月)、JCXシリーズ第6戦「東海シクロクロス 第2戦愛知県ワイルドネイチャープラザDAY2」が開催された。名物の砂の難コースを攻略した織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)と渡部春雅(OlandaBase/Watersley)が男女ともにJCX連日優勝した。



女子エリート:渡部春雅(OlandaBase/Watersley)がJCX2連勝

ロケットスタートを決めた渡部春雅(OlandaBase/Watersley)がホールショットを獲得 photo:Michinari TAKAGI

女子エリートの最前列には、前日の関西シクロクロスの琵琶湖グランプリを制した渡部春雅(OlandaBase/Watersley)やJCXシリーズランキング1位の石田唯(TRKWorks)が並び、その後ろで同時スタートの女子ジュニアの選手たちがスタートの時を待つ。

13時25分の合図で一斉にスタート。ロケットスタートを決めた渡部がホールショットを決め、ワイルドネイチャープラザの砂丘へ突入していく。サンドセクションも渡部が先頭で駆け抜け、石田、そして女子ジュニアの小林碧(AX cyclocross team)の順でクリアしていく。

シケインで石田唯(TRKWorks)が先頭に出る photo:Michinari TAKAGI

砂丘エリアで持ち前のトレイルランニングスキルで渡部春雅(OlandaBase/Watersley)が石田を抜き去った photo:Michinari TAKAGI

連続コーナーが続く森林区間に入ると、女子エリートの渡部と石田、女子ジュニアの小林と綱嶋凛々音(北桑田高等学校)の4名による先頭パックが形成される。そして再びサンドセクションからシケインに差し掛かるところで、渡部をパスした石田が先頭に立った。

コースで最も砂区間の長い砂丘エリアで、トレイルランニングでも活躍している渡部が乗車からバイクを担ぐランニングに切り替え、石田を抜き去り、一気に差を広げながら駆け抜けていく。トップ2名の攻防の後ろでは、女子エリート3位の山下歩希(弱虫ペダルサイクリングチーム)が先頭を追い続ける。

渡部春雅(OlandaBase/Watersley)が独走を開始 photo:Michinari TAKAGI

渡部春雅(OlandaBase/Watersley)がJCX2連勝 photo:Michinari TAKAGI

そのまま渡部は毎周回の砂区間で後続との差を拡げ、最後までペースを落とすことなくフィニッシュに到着。渡部は前日の琵琶湖グランプリに引き続く優勝で、JCX2連勝を達成した。2位は先頭争いをした石田が入り、3位には先頭を追い続けた山下が表彰台に上がった。

「オランダ遠征の経験で、ワイルドネーチャーの砂も上手く走れました。2日連続で優勝できて、良かったです!」と渡部は笑顔で優勝インタビューに答えた。



男子エリート:織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)がJCX3連勝

副島達海(TRK Works)がホールショットを獲得 photo:Kikuzo

その後行われた男子エリートのスタートラインに集ったのは、80名の選手たち。前日の琵琶湖グランプリでバースデーウィンを飾った全日本チャンピオンの織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)や副島達海(TRK Works)が最前列に並び、沢田時(Astemo宇都宮ブリッツェン)は体調不良のためDNSとなった。

14時25分の号砲で男子エリートの選手たちが一気にスタートし、勢いよく加速した副島がホールショットを獲得。そして、1周目から副島と織田が先頭パックを形成し、後続の選手たちを離していく。

大会スポンサーであるフカヤブース前を駆け抜ける副島達海(TRK Works) photo:Kikuzo

4周目までは織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)と副島達海(TRK Works)の攻防が続いた photo:Kikuzo

周回数が8周に決まり、4周目までは副島と織田の攻防が続いたが、5周目に入るとペースを上げた織田が独走を開始。単独3位の野嵜然新(drawer THE RACING/桐光学園高等学校)が懸命に追走した。

1周7分前半のハイペースを刻み続けた織田が前日に引き続き、2日連続で優勝。JCX3連覇を達成した。2位は追走を続けた副島、3位は野嵜が入り、表彰台に上がった。出走者75名中、完走者はわずか10名とサバイバルレースになった。

織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)がJCX3連勝を達成 photo:Michinari TAKAGI

元全日本チャンピオンの前田公平が織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)を祝福 photo:Michinari TAKAGI

「ワイルドネーチャーは相性の良いコースで、優勝できて良かったです。また、今年の全日本選手権も砂のコースなので、全日本に向けて良い練習にもなりました。まだシーズンは続くので、全日本に向けて頑張っていきたいです!」と織田は笑顔でコメントを残した。

男子エリートの表彰式 photo:Michinari TAKAGI




その他のレース結果

女子ジュニアの表彰式 photo:Michinari TAKAGI
男子ジュニアは三上将醐(アスリチューン・CORAGGIO KAWANISHI U-19)がホールショットを決める photo:Michinari TAKAGI


三上将醐(アスリチューン・CORAGGIO KAWANISHI U-19)が男子ジュニアで優勝 photo:Michinari TAKAGI
男子ジュニアの表彰式 photo:Michinari TAKAGI


BUCYO COFFEEではフード以外にもカウベルとステッカーも販売 photo:Michinari TAKAGI
iRCブースではCXタイヤを展示 photo:Michinari TAKAGI


ジュニア男子とジュニア女子は、UCIシクロクロストレーニングキャンプに参加し、力を増した三上将醐(アスリチューン・CORAGGIO KAWANISHI U-19)と小林碧(AX cyclocross team)が男女ともに圧勝。

若手が切磋琢磨しているアンダーカテゴリーは、MU17は伊藤隆聖(Sonic-Racing)、WU17は皆木海音(AVENTURA CYCLING)、MU15は大石理人、WU15は数元陽華が優勝。小学生対象のキッズカテゴリーはCK3は篠原海(KINAN Racing Team MIE Junior)、CK2は八坂大輔(ORCA CYCLING TEAM)、CK1は金子蓮(Limited Team 846)が勝利を挙げた。

MM50は生田目修(イナーメ信濃山形&大幸ハーネス)が圧勝 photo:Michinari TAKAGI
MM55の表彰式 photo:Michinari TAKAGI


MM50の表彰式 photo:Michinari TAKAGI
「レースをすることで河川の砂丘が耕されているので、地元からも喜ばれているんです!」と東海シクロクロスオーガナイザーの蜂須賀智也さん photo:Michinari TAKAGI


マスターズクラスのMM35は海藤稜馬(Panasonic Racing)、MM40は斉藤和哉(シルクロード)、MM45は井上耕治(Ino With Stoked Cycle)、MM50は生田目修(イナーメ信濃山形&大幸ハーネス)、MM55は菅原徹(Team nga & Squadra di Lavorante)、MM60は大原満(Aisan Cycling Club)、MM65は増田謙一(SHIDO-WORKS)、WMは安達直子(潟鉄TRC)がマスターズのレースを制した。
エリート男子(ME1)リザルト
1位 織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) 1:05:07.1
2位 副島達海(TRK Works) +0:31
3位 野嵜然新(drawer THE RACING/桐光学園高等学校) +2:35
4位 横山航太(ペダル) +2:45
5位 竹之内悠(/slash - PINARELLO) +3:33
エリート女子(WE1)リザルト
1位 渡部春雅(OlandaBase/Watersley) 42:57.4
2位 石田唯(TRKWorks) +0:39
3位 山下歩希(弱虫ペダルサイクリングチーム) +3:56
4位 網野聡美(ウィンディー筑波シクロクロスチーム) +4:35
5位 安藤沙弥(SHIDO-WORKS) +5:05
その他のレース結果
ジュニア男子 三上将醐(横浜立野高等学校/ATHLETUNE CORAGGIO KAWANISHI U-19)
女子ジュニア 小林碧(AX cyclocross team)
MM35 海藤稜馬(Panasonic Racing)
MM40 斉藤和哉(シルクロード)
MM45 井上耕治(Ino With Stoked Cycle)
MM50 生田目修(イナーメ信濃山形&大幸ハーネス)
MM55 菅原徹(Team nga & Squadra di Lavorante)
MM60 大原満(Aisan Cycling Club)
MM65 増田謙一(SHIDO-WORKS)
WM 安達直子(潟鉄TRC)
MU17 伊藤隆聖(Sonic-Racing)
WU17 皆木海音(AVENTURA CYCLING)
MU15 大石理人
WU15 数元陽華
CK3 篠原海(KINAN Racing Team MIE Junior)
CK2 八坂大輔(ORCA CYCLING TEAM)
CK1 金子蓮(Limited Team 846)
photo:Kikuzo & Michinari TAKAGI
text:Michinari TAKAGI

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