ラフェ加入のユニベット　トレーニー含む若手3名で層厚化

大型補強が続くユニベット・ティテマ・ロケッツが、新たにワールドチームからヴィクトル・ラフェ（フランス、デカトロンAG2Rラモンディアル）の獲得を発表。またトレーニー2名含む若手3名との契約も結び、戦力を整えた。

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ディラン・フルーネウェーヘン（オランダ、ジェイコ・アルウラー）の獲得でストーブリーグの注目を集め、ワウト・プールス（オランダ、XDSアスタナ）の加入など、順調な補強を続けるユニベット・ティテマ・ロケッツ。ツール・ド・フランス出場を目標に掲げるフランスのプロチームが、4人目となるワールドチーム所属選手の加入を発表した。

ラフェは2018年にコフィディスでプロデビューした29歳。プロ通算4勝だが、2021年のジロ・デ・イタリアで逃げ切り勝利を決め、スペインのサン・セバスティアンがフィニッシュ地点となった2023年ツール・ド・フランス第2ステージで勝利。アタックが繰り返される展開の中、ラフェは残り1kmからアタックを決め、劇的な区間優勝と共にマイヨヴェール（ポイント賞ジャージ）に袖を通した。

同年のツール・ド・フランスさいたまクリテリウムで来日したラフェ。2024年には同じフランスのデカトロンAG2Rラモンディアルに移籍したものの、膝の怪我で長期離脱を強いられ、今年も同様の故障で3ヶ月の離脱。シーズン最終戦のツアー・オブ・グワンシー（UCIワールドツアー）では総合2位に入る活躍を見せながら、引退して「日本でチーズを売る」か「クロックムッシュのフードトラックをする」かを考えていたのだという。

しかしユニベットからのオファーを受けたラフェは、「声をかけてもらい『僕はまだ選手として終わっていない』と気づいた。自転車を愛する気持ちが消えていなかった。その気持ちを呼び覚ますためには正しい環境が必要だったんだ」と心境を語った。

過去2度のツール出場では、2022年は第13ステージで棄権し、2023年も第20ステージでリタイアしたラフェ。「また良い結果を出し、ツール・ド・フランスのスタートラインに立ちたい。まだパリにたどり着いたことがないから、それを経験してみたいんだ」と、意気込みを語った。

またチームはラフェに続き、今年トレーニー（研修生）だった21歳のコラン・サヴィオ（フランス）と22歳のエイヴィン・ブロホルトフーグネル（ノルウェー）との契約を発表した。さらにCIC・Uナントから21歳のスプリンターであるロナン・オジェ（フランス）を獲得し、現時点で26名がロースターに名を連ねている。


text:Sotaro.Arakawa
photo:So Isobe