2025年のワールドツアーを締めくくる6日間のツアー・オブ・グワンシーが開幕。初日の集団スプリントでポール・マニエ(フランス、スーダル・クイックステップ)が勝利。今季15勝と21歳の快進撃が止まらない。

10月14日に開幕したツアー・オブ・グワンシー photo:CorVos
1月のサントス・ツアー・ダウンアンダーで幕開けしたUCIワールドツアーは、今年もツアー・オブ・グワンシーで締めくくられる。今年で第6回を迎えた本大会は、ベトナムと国境を接する中国南部の広西チワン族自治区を巡る、6日間のステージレース。1級山岳にフィニッシュする第5ステージを除き平坦ステージが続くため、パンチャーやスプリンターの有力どころが集結した。
大会初日は約80万人が暮らす防城港市の市街地に設定されたコースを4周回する、149.4kmのフラットステージ。ワールドツアーにふさわしく、オレリアン・パレパントル(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアール)らワールドチーム所属の3名が逃げ集団を形成。しかし、スーダル・クイックステップやレッドブル・ボーラ・ハンスグローエの先導するメイン集団がレース中盤で逃げを引き戻した。

オレリアン・パレパントル(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアール)ら3名が逃げグループを作った photo:CorVos
マティス・ルベール(フランス、アルケア・B&Bホテルズ)とアッティラ・ヴァルテル(ハンガリー、ヴィスマ・リースアバイク)が新たにエスケープ。これも長くは続かず、最終周回に入った残り22kmでプロトンが引き戻し、初日の勝負は集団スプリントに持ち込まれた。
激しい位置取り争いが繰り広げられるなか、ラスト1kmを表すバナーをくぐった直後に、ルイ・オリヴェイラ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG)が前にいたイヴォ・オリヴェイラ(ポルトガル)の後輪に触れて落車。フィル・バウハウス(ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス)ら優勝候補も巻き込む大規模落車に発展し、混沌とするなかフェルナンド・ガビリア(コロンビア、モビスター)が先んじて踏み込んだ。

先頭に立ったポール・マニエ(フランス、スーダル・クイックステップ) photo:CorVos

大会初日を制したポール・マニエ(フランス、スーダル・クイックステップ) photo:CorVos
その背後についたマックス・カンター(ドイツ、XDSアスタナ)が腰をあげるタイミングを窺うなか、コース中央でポール・マニエがスプリントを開始。力強いペダリングで加速するマニエのトップスピードには、カンターやヨルディ・メーウス(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)も敵わず、マニエがその力で勝利を掴み取った。
今年新加入のドリス・ファンヘステル(ベルギー、スーダル・クイックステップ)のリードアウトを勝利に繋げたマニエ。「これほど幅の広く、真っすぐな道路でスプリントするのはキャリアで初めてのことだから少し緊張していた。チームメイトが完璧に仕事をしてくれた。残り200mでも脚がしっかり残っていたので全力で踏み切れた。これで今季15勝目。本当に嬉しいし、ウルフパックのために勝てて誇りに思う」と、マニエは喜びを語った。

今季15勝目を飾ったポール・マニエ(フランス、スーダル・クイックステップ) photo:Soudal Quick-Step
トリニティレーシングから2024年にプロデビューした21歳のマニエ。今シーズンは2月から勝ち星を重ね、ツール・ド・ポローニュでワールドツアー初勝利。9月のツール・ド・スロバキアでは5戦4勝、クロ・レースでは6戦4勝と躍動し、これで今シーズン15勝と、驚異的な勢いで勝ち星を重ねているフランス注目の若手スプリンターだ。

1月のサントス・ツアー・ダウンアンダーで幕開けしたUCIワールドツアーは、今年もツアー・オブ・グワンシーで締めくくられる。今年で第6回を迎えた本大会は、ベトナムと国境を接する中国南部の広西チワン族自治区を巡る、6日間のステージレース。1級山岳にフィニッシュする第5ステージを除き平坦ステージが続くため、パンチャーやスプリンターの有力どころが集結した。
大会初日は約80万人が暮らす防城港市の市街地に設定されたコースを4周回する、149.4kmのフラットステージ。ワールドツアーにふさわしく、オレリアン・パレパントル(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアール)らワールドチーム所属の3名が逃げ集団を形成。しかし、スーダル・クイックステップやレッドブル・ボーラ・ハンスグローエの先導するメイン集団がレース中盤で逃げを引き戻した。

マティス・ルベール(フランス、アルケア・B&Bホテルズ)とアッティラ・ヴァルテル(ハンガリー、ヴィスマ・リースアバイク)が新たにエスケープ。これも長くは続かず、最終周回に入った残り22kmでプロトンが引き戻し、初日の勝負は集団スプリントに持ち込まれた。
激しい位置取り争いが繰り広げられるなか、ラスト1kmを表すバナーをくぐった直後に、ルイ・オリヴェイラ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG)が前にいたイヴォ・オリヴェイラ(ポルトガル)の後輪に触れて落車。フィル・バウハウス(ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス)ら優勝候補も巻き込む大規模落車に発展し、混沌とするなかフェルナンド・ガビリア(コロンビア、モビスター)が先んじて踏み込んだ。


その背後についたマックス・カンター(ドイツ、XDSアスタナ)が腰をあげるタイミングを窺うなか、コース中央でポール・マニエがスプリントを開始。力強いペダリングで加速するマニエのトップスピードには、カンターやヨルディ・メーウス(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)も敵わず、マニエがその力で勝利を掴み取った。
今年新加入のドリス・ファンヘステル(ベルギー、スーダル・クイックステップ)のリードアウトを勝利に繋げたマニエ。「これほど幅の広く、真っすぐな道路でスプリントするのはキャリアで初めてのことだから少し緊張していた。チームメイトが完璧に仕事をしてくれた。残り200mでも脚がしっかり残っていたので全力で踏み切れた。これで今季15勝目。本当に嬉しいし、ウルフパックのために勝てて誇りに思う」と、マニエは喜びを語った。

トリニティレーシングから2024年にプロデビューした21歳のマニエ。今シーズンは2月から勝ち星を重ね、ツール・ド・ポローニュでワールドツアー初勝利。9月のツール・ド・スロバキアでは5戦4勝、クロ・レースでは6戦4勝と躍動し、これで今シーズン15勝と、驚異的な勢いで勝ち星を重ねているフランス注目の若手スプリンターだ。
ツアー・オブ・グワンシー2025第1ステージ結果
1位 | ポール・マニエ(フランス、スーダル・クイックステップ) | 3:19:37 |
2位 | マックス・カンター(ドイツ、XDSアスタナ) | |
3位 | ヨルディ・メーウス(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | |
4位 | ラスムス・ピーダスン(デンマーク、デカトロンAG2Rラモンディアール) | |
5位 | オデッド・コグット(イスラエル、イスラエル・プレミアテック) | |
6位 | フェルナンド・ガビリア(コロンビア、モビスター) | |
7位 | スタニスワフ・アニオコウスキ(ポーランド、コフィディス) | |
8位 | ジャンルカ・ポレフリート(ベルギー、デカトロンAG2Rラモンディアール) | |
9位 | レアンドル・ロズエ(フランス、アルケア・B&Bホテルズ) | |
10位 | ドリス・ファンヘステル(ベルギー、スーダル・クイックステップ) |
個人総合成績
1位 | ポール・マニエ(フランス、スーダル・クイックステップ) | 3:19:37 |
2位 | マックス・カンター(ドイツ、XDSアスタナ) | +0:04 |
3位 | ヨルディ・メーウス(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +0:06 |
4位 | ラスムス・ピーダスン(デンマーク、デカトロンAG2Rラモンディアール) | +0:07 |
5位 | オデッド・コグット(イスラエル、イスラエル・プレミアテック) | |
6位 | フェルナンド・ガビリア(コロンビア、モビスター) | +0:08 |
7位 | スタニスワフ・アニオコウスキ(ポーランド、コフィディス) | |
8位 | ジャンルカ・ポレフリート(ベルギー、デカトロンAG2Rラモンディアール) | +0:09 |
9位 | レアンドル・ロズエ(フランス、アルケア・B&Bホテルズ) | |
10位 | ドリス・ファンヘステル(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | +0:10 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ポール・マニエ(フランス、スーダル・クイックステップ) |
ヤングライダー賞 | ポール・マニエ(フランス、スーダル・クイックステップ) |
チーム総合成績 | スーダル・クイックステップ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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