最大勾配20.6%のサンルーカを5度登るジロ・デッレミリア。先行したピドコックをイサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG)がフィニッシュ手前で抜き、チーム2連覇と共にシーズン14勝目を飾った。女子はキンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル)が初優勝している。

4度目の優勝を目指すプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) photo:Giro dell'Emilia
明治42年の西暦1909年に初開催され、今年で108回目を迎えたジロ・デッレミリア(UCI1.Pro)。1週間後に行われるイル・ロンバルディアの前哨戦としても知られる、歴史深いイタリアのワンデーレースだ。コースは中盤に3つの山岳を越え、登坂距離2km、平均勾配10%の「サンルーカ」を含む周回を5周。最大勾配20.6%の激坂が、ワールドツアー最終戦に向かう選手たちのコンディションを鮮明に浮かび上がらせた。
しかし今年は、フランスで開催されるロードヨーロッパ選手権ロードレースの前日という日程のため、ディフェンディング王者タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG)は不出場。一方で昨年2位のトーマス・ピドコック(イギリス、Q36.5プロサイクリング)や、過去3度制したプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)らは、こちらを選択した。

逃げを捉え、サンルーカを含む周回コースに入った photo:CorVos
昨年よりも約15km短縮された199.2kmレースでは、ハイス・レイムライゼ(オランダ)らピクニック・ポストNLから3名が入った5名逃げが形成。最大5分のリードを築いたものの、UAEチームエミレーツXRGやQ36.5プロサイクリングがメイン集団のペースをコントロールし、サンルーカの周回コースに入る前に逃げは吸収された。1周目にはミッケルフレーリク・ホノレ(デンマーク、EFエデュケーション・イージーポスト)がアタックしたが間もなく捕まり、UAEのハイペースが集団の人数を削り取っていく。
UAEのアダム・イェーツ(イギリス)とジェイ・ヴァイン(オーストラリア)の牽引は強烈で、ヴァインがドロップした後の集団にはエースのイサーク・デルトロ(メキシコ)やピドコックら12名しかおらず、最終周回へ。直前にモビスターへの電撃移籍が発表されたキアン・アイデブルックス(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)のアタックは決まらず、ルディ・モラール(フランス、グルパマFDJ)のカウンターも不発に終わる。

最後のサンルーカで先頭はピドコックとデルトロの2名になった photo:CorVos
そして集団はサンルーカに入り、ピドコックが軽快なダンシングで先頭へ。じわじわと加速するピドコックに対し、後続のデルトロは動かず機を窺う。ピドコックはリードを保ったまま、残り1kmから始まる最大勾配20.6%の区間へ。そのまま独走を決めるかに見えた。
しかし急勾配で蛇行しながら進むピドコックに対し、追走から飛び出したデルトロが鋭い加速で追いつく。急勾配区間を終え、緩斜面のスプリントに持ち込まれた勝負を、デルトロが制した。

初優勝を飾ったイサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos

シーズン14勝目を飾ったイサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG) photo:Giro dell'Emilia
ポガチャルから託されたゼッケン1で勝利を飾ったデルトロ。「今日はレースを通してチームメイトに守られ、皆素晴らしい走りをしてくれた。そのおかげで力を温存でき、最後の登りに集中することができた。残り50mまで勝てる確信はなかったが、フィニッシュした瞬間は最高の気分だった」と、今シーズン14勝目を喜んだ。
同日に行われた女子レースは、キンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル)がサンルーカで独走態勢を築き、大会初優勝を挙げた。2位はニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、リドル・トレック)、3位はヤラ・カステレイン(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)となっている。

女子はキンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル)が制す photo:Giro dell'Emilia

明治42年の西暦1909年に初開催され、今年で108回目を迎えたジロ・デッレミリア(UCI1.Pro)。1週間後に行われるイル・ロンバルディアの前哨戦としても知られる、歴史深いイタリアのワンデーレースだ。コースは中盤に3つの山岳を越え、登坂距離2km、平均勾配10%の「サンルーカ」を含む周回を5周。最大勾配20.6%の激坂が、ワールドツアー最終戦に向かう選手たちのコンディションを鮮明に浮かび上がらせた。
しかし今年は、フランスで開催されるロードヨーロッパ選手権ロードレースの前日という日程のため、ディフェンディング王者タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG)は不出場。一方で昨年2位のトーマス・ピドコック(イギリス、Q36.5プロサイクリング)や、過去3度制したプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)らは、こちらを選択した。

昨年よりも約15km短縮された199.2kmレースでは、ハイス・レイムライゼ(オランダ)らピクニック・ポストNLから3名が入った5名逃げが形成。最大5分のリードを築いたものの、UAEチームエミレーツXRGやQ36.5プロサイクリングがメイン集団のペースをコントロールし、サンルーカの周回コースに入る前に逃げは吸収された。1周目にはミッケルフレーリク・ホノレ(デンマーク、EFエデュケーション・イージーポスト)がアタックしたが間もなく捕まり、UAEのハイペースが集団の人数を削り取っていく。
UAEのアダム・イェーツ(イギリス)とジェイ・ヴァイン(オーストラリア)の牽引は強烈で、ヴァインがドロップした後の集団にはエースのイサーク・デルトロ(メキシコ)やピドコックら12名しかおらず、最終周回へ。直前にモビスターへの電撃移籍が発表されたキアン・アイデブルックス(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)のアタックは決まらず、ルディ・モラール(フランス、グルパマFDJ)のカウンターも不発に終わる。

そして集団はサンルーカに入り、ピドコックが軽快なダンシングで先頭へ。じわじわと加速するピドコックに対し、後続のデルトロは動かず機を窺う。ピドコックはリードを保ったまま、残り1kmから始まる最大勾配20.6%の区間へ。そのまま独走を決めるかに見えた。
しかし急勾配で蛇行しながら進むピドコックに対し、追走から飛び出したデルトロが鋭い加速で追いつく。急勾配区間を終え、緩斜面のスプリントに持ち込まれた勝負を、デルトロが制した。


ポガチャルから託されたゼッケン1で勝利を飾ったデルトロ。「今日はレースを通してチームメイトに守られ、皆素晴らしい走りをしてくれた。そのおかげで力を温存でき、最後の登りに集中することができた。残り50mまで勝てる確信はなかったが、フィニッシュした瞬間は最高の気分だった」と、今シーズン14勝目を喜んだ。
同日に行われた女子レースは、キンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル)がサンルーカで独走態勢を築き、大会初優勝を挙げた。2位はニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、リドル・トレック)、3位はヤラ・カステレイン(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)となっている。

ジロ・デッレミリア2025結果
1位 | イサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG) | 4:46:10 |
2位 | トーマス・ピドコック(イギリス、Q36.5プロサイクリング) | +0:01 |
3位 | レニー・マルティネス(フランス、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:05 |
4位 | エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) | |
5位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) |
ジロ・デッレミリア・インテルナツィオナーレ・ドンネ・エリーテ2025
1位 | キンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル) | 3:15:35 |
2位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、リドル・トレック) | +0:24 |
3位 | ヤラ・カステレイン(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | +0:33 |
4位 | イザベラ・ホルムグレン(カナダ、リドル・トレック) | +0:34 |
5位 | カーリーン・スウィンケルス(オランダ、UAEチームADQ) |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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