ヤングライダー賞ジャージを着るヤコブ・オムルジェル(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:Tour of Slovenia タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツXRG)を輩出するなど、いまや自転車ロードレースの中心と言ってもいい中央ヨーロッパの国スロベニア。そこを舞台とするツアー・オブ・スロベニア(UCI2.Pro)は大会3日目を迎え、この日は172kmコースは集団スプリントが予想される平坦路で行われた。
この日は6名がエスケープした photo:Tour of Slovenia スロベニアの伝統的な妖精であるクレントも選手たちを応援する photo:Tour of Slovenia しかし、初日スプリントを制したエーススプリンターであるディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)を擁するジェイコ・アルウラーなどがプロトンの牽引を始めると、そこにフィル・バウハウス(ドイツ)での勝利狙うバーレーン・ヴィクトリアスも加わる。集団にコマツは吸収され、同じチームのポール・ライト(ニュージーランド)がアタック。一度引き戻されたライトは、残り3kmから再び仕掛けたものの、これも決まることはなかった。
逃げを吸収し、スプリントに向かうプロトン photo:Tour of Slovenia 今年プロデビューのロバート・ドナルドソン(イギリス、ジェイコ・アルウラー)が集団の先頭でハイペースを刻み、ジェイコは先頭を守りながら残り1km地点を通過。先にフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツXRG)が踏み始めると、少し遅れてフルーネウェーヘンも腰を上げる。そして緩斜面の最終ストレートに入り、フルーネウェーヘンがモラノを追い抜いた。
そのままオランダ王者がフィニッシュラインを通過。初日に続く、今大会2勝目を手に入れた。
今大会2勝目を飾ったディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ジェイコ・アルウラー) photo:Tour of Slovenia ポイント賞ランキングで首位に立ったディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ジェイコ・アルウラー) photo:Tour of Slovenia 盤石のリードアウトから勝利を掴んだフルーネウェーヘンは、「2度目の勝利は僕自身とチームに勢いをもたらす。コースレイアウトからは明らかに集団スプリントが予想されたものの、終盤はアップダウンやコースが狭まる区間など、簡単な展開ではなかった。でもチームはコントロールしてくれた。こういったチームの走りは、僕を最高の気分にしてくれる」と喜んだ。