2025/04/11(金) - 08:35
最大勾配20%の激坂が待ち受けたイツリア・バスクカントリー第4ステージ。ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG)が残り13.3kmでアタックし、そのまま独走勝利を飾った。総合でも首位浮上に成功している。

各賞ジャージと前日勝者アランブルが集団先頭でスタートを待つ photo:CorVos

イツリア・バスクカントリー第4ステージ image:Itzulia2025 スペイン・バスク地方を巡るイツリア・バスクカントリー(UCIワールドツアー)は4日目を迎えた。ベアサインからビスケー湾岸方面へ向かう169.6kmコースには、中盤に6つの3級山岳が設定。勝負どころは残り11km地点に頂上がある1級山岳イズアで、最大勾配20%に達する急峻な登りだ。
初日勝者で総合リーダージャージを着るマキシミリアン・シャフマン(ドイツ、スーダル・クイックステップ)を先頭にレースはスタートし、9名が逃げを打つ。その中には共に総合で遅れているセップ・クス(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク)やフィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)ら強力なクライマーも含まれ、遅れてアンデル・オカミカ(スペイン、ブルゴス・ブルペレットBH)らが合流したため、逃げは11名に増えた。
メイン集団はリーダーチームであるスーダル・クイックステップとUAEチームエミレーツXRGが中心に先導し、逃げとのタイム差を1分半程度でコントロール。連続する3級山岳ではマルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツXRG)が積極的にトップ通過を重ね、山岳賞ランキングでトップに立つ。有力選手を含む逃げだったが、プロトンは大きなリードを許さず、1級山岳イズアの麓、残り16km地点で逃げグループを吸収した。

レース終盤にプロトン先頭でペースを作ったバーレーン・ヴィクトリアス photo:CorVos

残り13.3kmから単独先頭に立ったジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos
引き戻された逃げメンバーの1人、クイン・シモンズ(アメリカ、リドル・トレック)がハイペースで牽引したプロトンはイズアに突入。まずバスク出身のペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)が仕掛け、直後にチームメイトのサンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア)も加速。しかしいずれも決定打とはならず、満を持してジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG)がアタックした。
シッティングのままハイケイデンスで脚を回すアルメイダはみるみる後続を引き離し、残り13.3km地点で単独先頭に立つ。最大勾配区間をクリアし、頂上点前でようやくダンシングを見せて山頂をクリア。下りもハイスピードでこなしたアルメイダが、フィニッシュに向けて独走態勢を固めた。
後方ではエンリク・マス(スペイン、モビスター)やシャフマンらが協力して追いかけたものの、アルメイダには最後まで届かない。この日、ポイント賞リーダーのシャフマンに代わって繰り下げで緑色のポイント賞ジャージを着ていたアルメイダが、力強い走りでフィニッシュに飛び込んだ。

独走を決めたジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos
力で勝利を掴み取り、総合でも首位に立ったアルメイダ。「正直、調子はそれほど良くなかった。だが狙い通り最後の山岳でアタックし、単独先頭に立つことができた。大会はあと2日残っており、僕には展開をコントロールできる強力なチームがいる。一日一日を集中して臨みたい」とコメントした。
区間2位にはイサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG)が入り、3位となったシャフマンのボーナスタイム6秒獲得を阻止した。

総合首位に立ったジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos


初日勝者で総合リーダージャージを着るマキシミリアン・シャフマン(ドイツ、スーダル・クイックステップ)を先頭にレースはスタートし、9名が逃げを打つ。その中には共に総合で遅れているセップ・クス(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク)やフィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)ら強力なクライマーも含まれ、遅れてアンデル・オカミカ(スペイン、ブルゴス・ブルペレットBH)らが合流したため、逃げは11名に増えた。
メイン集団はリーダーチームであるスーダル・クイックステップとUAEチームエミレーツXRGが中心に先導し、逃げとのタイム差を1分半程度でコントロール。連続する3級山岳ではマルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツXRG)が積極的にトップ通過を重ね、山岳賞ランキングでトップに立つ。有力選手を含む逃げだったが、プロトンは大きなリードを許さず、1級山岳イズアの麓、残り16km地点で逃げグループを吸収した。


引き戻された逃げメンバーの1人、クイン・シモンズ(アメリカ、リドル・トレック)がハイペースで牽引したプロトンはイズアに突入。まずバスク出身のペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)が仕掛け、直後にチームメイトのサンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア)も加速。しかしいずれも決定打とはならず、満を持してジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG)がアタックした。
シッティングのままハイケイデンスで脚を回すアルメイダはみるみる後続を引き離し、残り13.3km地点で単独先頭に立つ。最大勾配区間をクリアし、頂上点前でようやくダンシングを見せて山頂をクリア。下りもハイスピードでこなしたアルメイダが、フィニッシュに向けて独走態勢を固めた。
後方ではエンリク・マス(スペイン、モビスター)やシャフマンらが協力して追いかけたものの、アルメイダには最後まで届かない。この日、ポイント賞リーダーのシャフマンに代わって繰り下げで緑色のポイント賞ジャージを着ていたアルメイダが、力強い走りでフィニッシュに飛び込んだ。

力で勝利を掴み取り、総合でも首位に立ったアルメイダ。「正直、調子はそれほど良くなかった。だが狙い通り最後の山岳でアタックし、単独先頭に立つことができた。大会はあと2日残っており、僕には展開をコントロールできる強力なチームがいる。一日一日を集中して臨みたい」とコメントした。
区間2位にはイサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG)が入り、3位となったシャフマンのボーナスタイム6秒獲得を阻止した。

イツリア・バスクカントリー2025第4ステージ結果
1位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG) | 3:52:39 |
2位 | イサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG) | +0:28 |
3位 | マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、スーダル・クイックステップ) | |
4位 | クレモン・シャンプッサン(フランス、XDSアスタナ) | |
5位 | アレックス・アランブル(スペイン、コフィディス) | |
6位 | クレマン・ベルテ(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアール) | |
7位 | シモーネ・ヴェラスコ(イタリア、XDSアスタナ) | |
8位 | オスカー・オンリー(イギリス、ピクニック・ポストNL) | |
9位 | イラン・ファンウィルデル(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | |
10位 | ギヨーム・マルタン(フランス、グルパマFDJ) |
個人総合成績
1位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG) | 12:10:20 |
2位 | マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、スーダル・クイックステップ) | +0:30 |
3位 | フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +0:38 |
4位 | イラン・ファンウィルデル(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | +0:49 |
5位 | マティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック) | +0:50 |
6位 | ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | +1:11 |
7位 | アレックス・アランブル(スペイン、コフィディス) | +1:37 |
8位 | エンリク・マス(スペイン、モビスター) | +1:48 |
9位 | ステフ・クラス(ベルギー、トタルエネルジー) | +2:15 |
10位 | シモーネ・ヴェラスコ(イタリア、XDSアスタナ) | +2:18 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG) |
山岳賞 | マルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツXRG) |
ヤングライダー賞 | ブリユー・ロラン(フランス、グルパマFDJ) |
チーム総合成績 | XDSアスタナ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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