クールネ~ブリュッセル~クールネでフィリプセンの勝利を喜び、ガッツポーズしたカーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)に罰金と降格処分が課された。2025年1月より施行された新ルールを紹介しよう。



フィリプセンの勝利を喜ぶカーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク) photo:CorVos

本件があったのは3月2日に行われたベルギー・フランドル地方で伝統の一戦クールネ~ブリュッセル~クールネ(UCI1.Pro)。グローブスのリードアウトからヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)がスプリント勝利を掴み、10位でフィニッシュしたグローブスがガッツポーズで仲間の勝利を喜んだ。

しかし、グローブスの行為が集団内で他の選手を危険にさらす行為と判断されたため、500スイス・フラン(約8万円)の罰金と、先頭集団の最後尾である57位への降格処分、そして今年から本格導入されたイエローカードが与えられた。

その理由はグローブスの行為が、「スプリント中に減速し、他の選手を危険にさらす」行為だとみなされたため。この規則においてUCI(国際自転車競技連合)は、具体的に「(スプリント後)他選手のラインに留まること、無線で話すこと、集団内でハンドルから手を離すこと、集団内で喜びを表現すること」を禁止している。また違反した場合には500から1000スイス・フランが課される。

これはUCIが2025年1月1日より新たに施行した規則で、ガッツポーズによる処分はグローブスが適用第1号となった。

なお、イエローカード制度は2024年より導入された、23種類の違反に対して与えられるもの。2枚のイエローカードならば2枚目発行から7日間の出場停止、30日間に3枚ならば14日間、1年間で6枚ならば30日間の出場停止となる。グローブスは現時点でイエローカード1枚のため、出場停止処分にはならない。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos