2024/12/23(月) - 11:29
その強さはまさに圧倒的。パワーとスキルが求められるW杯ゾンホーフェンラウンドでマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)がライバル勢を一蹴してみせた。

ワンミスで前転を喫する特徴的な砂下り区間 photo:UCI
12月22日(日)に開催されたUCIシクロクロスワールドカップ第6戦の舞台は、砂の激下りが名物のベルギーのリンブルグ州にあるゾンホーフェン。コクサイデと並び、あるいはそれをも上回るほどのサンドセクションが名物であり、“De Kuil”(直訳で"溝")と呼ばれ称されるすり鉢状の砂の傾斜地に張り巡らされるコースには数千人もの観客が詰めかける。
ワンミス=前転に直結する激下りを1周ごとに2回繰り返し、さらに担ぎ上げやオフキャンバーなどテクニックを要する砂区間に加え、折からの悪天候によって深い泥区間も登場。深く柔らかい砂と泥という、選手にもバイクにも過酷なコンディションに仕上がった。
女子エリート:激しい攻防戦をアルバラードが制す
女子エリートレースにはこの日、先週末のナミュールラウンドで強打した膝を練習中に痛めたため、アルカンシエルを着るフェム・ファンエンペル(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)が不出場。最強選手不在のチャンスを狙うべく、序盤から入れ替わりの激しいレースが繰り広げられた。

ゾーイ・バックステッド(イギリス、キャニオン・スラム)が砂下りを飛ばす photo:UCI 
砂の担ぎ上げ区間を走るセイリン・アルバラード(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) photo:UCI
前日の第5戦で得意のスタートダッシュを勝利に繋げたマリー・シュライバー(ルクセンブルク、SDワークス・プロタイム)が積極的に攻めたものの、最初の激下りでゾーイ・バックステッド(イギリス、キャニオン・スラム)が先頭を奪う。この日キャリアハイのW杯2位を得るバックステッドに対しW杯ランキング首位ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が追いついた。
2番手を走っていたアンマリー・ワースト(オランダ、シクロクロスレッズ)は大転倒によって涙のリタイアを喫し、一度リードを奪ったバックステッドは引き戻される。セイリン・アルバラード(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)も追いつき勝負は三つ巴に持ち込まれた。

手に汗握る接戦を制したセイリン・アルバラード(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) photo:UCI
勝負を分けたのは乗車できるラインが1本しかない砂登坂だった。2番手ブラントのミスでバックステッドが足止めされるのを尻目に、その前にアタックして先頭に出ていたアルバラードがリードを構築。「昨日は気分が悪くて勝負に絡めなかったのでこんな展開になると思わなかった」と言う元世界女王が、ここで得たリードを残り1.5周回維持しきった。

UCIシクロクロスワールドカップ2024-2025 第6戦 女子エリート表彰台 photo:UCI
「序盤はバックステッドに追いつけるとさえ思わなかったけれど、ブラントと一緒に追いかけることができたので前を目指せると思い直した」と振り返るアルバラードがナミュールに続く今季W杯2勝目をゲット。バックステッドが2位に入り、3位のブラントがランキングリーダーの座を守っている。
男子エリート:ファンデルプールが格の違いを見せつける
男子エリートレースの最注目は、いよいよマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)が今季シクロクロスシーズンデビューを飾ったこと。全ての選手やファンの注目の的となった世界王者は3列目スタートというビハインドを背負いながらもパワー命の泥区間で一気にポジションを上げ、初回の激下りでは圧倒的なスピード差で先頭を奪い取った。
スタートから僅か1分15秒の先頭奪取劇。ゼッケン1のアルカンシエルを象徴するかのような、別次元の走りでリードは拡大していく。チームメイトを携えて単独2番手に立った欧州王者ティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)も、砂の名手ローレンス・スウェーク(ベルギー、クレラン・コレンドン)も追いつかない、文字通り圧倒的な走りで余裕の独走劇を披露した。

序盤から独走するマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)。後続選手の姿は既にない photo:CorVos

砂登りを軽々と乗車でこなすマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) photo:UCI 
2位グループから飛び出したティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ) photo:UCI

1分半リードで圧勝したマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) photo:UCI
「年末年始の過密スケジュールを乗り切るために、今年はインターバルではなくエンデュランス能力を鍛えるという去年までとは違うトレーニング内容で臨んだんだ。この結果は正直予想していなかったけれど、実際調子はとても良かったしテクニック面も問題なかった。このパフォーマンスが発揮できて嬉しいよ」と言うファンデルプールが圧勝。2位ネイスを実に1分半引き離すという段違いの走りだった。

UCIシクロクロスワールドカップ2024-2025 第6戦 男子エリート表彰台 photo:UCI
W杯のランキングリーダーであるマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)は難コースに手を焼き10位。4位フィニッシュしたランキング2位のトーン・アールツ(ベルギー、デスハフト・ヘンス・FSP)がポイント差を詰める結果となった。

12月22日(日)に開催されたUCIシクロクロスワールドカップ第6戦の舞台は、砂の激下りが名物のベルギーのリンブルグ州にあるゾンホーフェン。コクサイデと並び、あるいはそれをも上回るほどのサンドセクションが名物であり、“De Kuil”(直訳で"溝")と呼ばれ称されるすり鉢状の砂の傾斜地に張り巡らされるコースには数千人もの観客が詰めかける。
ワンミス=前転に直結する激下りを1周ごとに2回繰り返し、さらに担ぎ上げやオフキャンバーなどテクニックを要する砂区間に加え、折からの悪天候によって深い泥区間も登場。深く柔らかい砂と泥という、選手にもバイクにも過酷なコンディションに仕上がった。
女子エリート:激しい攻防戦をアルバラードが制す
女子エリートレースにはこの日、先週末のナミュールラウンドで強打した膝を練習中に痛めたため、アルカンシエルを着るフェム・ファンエンペル(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)が不出場。最強選手不在のチャンスを狙うべく、序盤から入れ替わりの激しいレースが繰り広げられた。


前日の第5戦で得意のスタートダッシュを勝利に繋げたマリー・シュライバー(ルクセンブルク、SDワークス・プロタイム)が積極的に攻めたものの、最初の激下りでゾーイ・バックステッド(イギリス、キャニオン・スラム)が先頭を奪う。この日キャリアハイのW杯2位を得るバックステッドに対しW杯ランキング首位ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が追いついた。
2番手を走っていたアンマリー・ワースト(オランダ、シクロクロスレッズ)は大転倒によって涙のリタイアを喫し、一度リードを奪ったバックステッドは引き戻される。セイリン・アルバラード(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)も追いつき勝負は三つ巴に持ち込まれた。

勝負を分けたのは乗車できるラインが1本しかない砂登坂だった。2番手ブラントのミスでバックステッドが足止めされるのを尻目に、その前にアタックして先頭に出ていたアルバラードがリードを構築。「昨日は気分が悪くて勝負に絡めなかったのでこんな展開になると思わなかった」と言う元世界女王が、ここで得たリードを残り1.5周回維持しきった。

「序盤はバックステッドに追いつけるとさえ思わなかったけれど、ブラントと一緒に追いかけることができたので前を目指せると思い直した」と振り返るアルバラードがナミュールに続く今季W杯2勝目をゲット。バックステッドが2位に入り、3位のブラントがランキングリーダーの座を守っている。
男子エリート:ファンデルプールが格の違いを見せつける
男子エリートレースの最注目は、いよいよマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)が今季シクロクロスシーズンデビューを飾ったこと。全ての選手やファンの注目の的となった世界王者は3列目スタートというビハインドを背負いながらもパワー命の泥区間で一気にポジションを上げ、初回の激下りでは圧倒的なスピード差で先頭を奪い取った。
スタートから僅か1分15秒の先頭奪取劇。ゼッケン1のアルカンシエルを象徴するかのような、別次元の走りでリードは拡大していく。チームメイトを携えて単独2番手に立った欧州王者ティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)も、砂の名手ローレンス・スウェーク(ベルギー、クレラン・コレンドン)も追いつかない、文字通り圧倒的な走りで余裕の独走劇を披露した。




「年末年始の過密スケジュールを乗り切るために、今年はインターバルではなくエンデュランス能力を鍛えるという去年までとは違うトレーニング内容で臨んだんだ。この結果は正直予想していなかったけれど、実際調子はとても良かったしテクニック面も問題なかった。このパフォーマンスが発揮できて嬉しいよ」と言うファンデルプールが圧勝。2位ネイスを実に1分半引き離すという段違いの走りだった。

W杯のランキングリーダーであるマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)は難コースに手を焼き10位。4位フィニッシュしたランキング2位のトーン・アールツ(ベルギー、デスハフト・ヘンス・FSP)がポイント差を詰める結果となった。
UCIシクロクロスワールドカップ2024-2025 第6戦 女子エリート結果
1位 | セイリン・アルバラード(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | 54:11 |
2位 | ゾーイ・バックステッド(イギリス、キャニオン・スラム) | +0:05 |
3位 | ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | +0:15 |
4位 | インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ、クレラン・コレンドン) | +0:41 |
5位 | パック・ピーテルス(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | +0:50 |
6位 | カタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー、SDワークス・プロタイム) | +1:31 |
7位 | マリー・シュライバー(ルクセンブルク、SDワークス・プロタイム) | +2:10 |
8位 | レオニー・ベントフェルド(オランダ、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +2:18 |
9位 | サンヌ・カント(ベルギー、クレラン・コレンドン) | +2:51 |
10位 | マノン・バッカー(オランダ、クレラン・コレンドン) | +2:55 |
UCIシクロクロスワールドカップ2024-2025 第6戦 男子エリート結果
1位 | マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) | 1:00:39 |
2位 | ティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | +1:30 |
3位 | ヨラン・ウィズーレ(ベルギー、クレラン・コレンドン) | +1:33 |
4位 | トーン・アールツ(ベルギー、デスハフト・ヘンス・FSP) | +1:41 |
5位 | ラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | +1:47 |
6位 | ローレンス・スウェーク(ベルギー、クレラン・コレンドン) | +1:52 |
7位 | ニルス・ファンデプッテ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | +1:58 |
8位 | エリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +2:22 |
9位 | イェンス・アダムス(ベルギー) | +2:30 |
10位 | マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +2:37 |
text:So.Isobe
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