アメリカのコンチネンタルチームであるハーゲンスバーマン・ジェイコが、ジェイコ・アルウラーとディベロップメントチーム契約を結んだ。同チームは過去にフィリプセンやゲイガンハートなど、トップ選手を多数輩出してきたU23チームだ。



ジェイコのマシュー・ホワイト監督とアクセル・メルクス代表 photo:Team Jayco AlUla

2009年に創立したハーゲンスバーマン・ジェイコは、トレック・リブストロングの名でスタートしたアメリカのコンチネンタルチーム。これまでニールソン・パウレス(アメリカ)をはじめ、ヤスペル・フィリプセン(ベルギー)やテイオ・ゲイガンハート(イギリス)など多国籍の選手たちを育成。また現在シクロクロスやグラベルレースで活躍する小森亮平もその一人だ。

チーム代表のアクセル・メルクス(エディ・メルクスの息子)は、この提携について「ジェイコ・アルウラーとオーナーのギャリー・ライアンに深く感謝している」と述べ、次世代の選手育成への強い意欲を示した。ジェイコのブレント・コープランド代表も、「ワールドツアーへの明確な道筋を提供できる」と提携の意義を強調している。

2025年シーズンに昇格する選手はいないものの、2026年シーズンにハミッシュ・マッケンジーとウィル・ホルムズ(共にオーストラリア)の昇格が既に決定している。

近年、ジュニアからそのままワールドチームに加入する選手など、U23カテゴリーは大きな変化を迎えている。そんな中プロ入りする選手の若年化が進み、イギリスのトリニティレーシングがロード部門を閉鎖する一方で、イネオス・グレナディアーズがドイツのロット・カーンハウスPSDバンクと育成チーム契約を結ぶなど、流動的かつ革新的な転換期を迎えている。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos