2024/11/18(月) - 11:09
泥に覆われた滑りやすいコンディションで開催されたX2Oトロフェー第3戦。男女共に手に汗握る接戦が繰り広げられ、セイリン・アルバラード(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)とニルス・ファンデプッテ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)が勝利した。
メルクスプラスでのテレネット・スーパープレスティージュ第4戦を終え、翌11月17日(日)には直線距離で70kmほど離れた東フランドル州の街ハンメでのX2Oバットカームルス・トロフェー第3戦が開催。起伏に富んだ森林コースが特徴の「フランドリアンクロス」は滑りやすい泥に覆われ、トップ選手ですら手を焼くコンディションに仕上がった。
女子:ブラントを抑えきったアルバラードが3連勝
スタート巧者マリー・シュライバー(ルクセンブルク、SDワークス・プロタイム)を差し置いて、ホールショットを決めたのはゾーイ・バックステッド(イギリス、キャニオン・スラム)。続いて今季からクレラン・コレンドンに所属するサラ・カサソラ(イタリア)がハイペースでレースを引っ張った。
好調のイタリア女王を捉えたのはルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)と、そのブラントを下して連勝中のセイリン・アルバラード(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)、そしてアンマリー・ワースト(オランダ、シクロクロスレッズ)。落ち葉が敷き詰められたコースで、各国のナショナルチャンピオン経験者ばかりのトップグループが形成された。
レース中盤にはワーストとバックステッドが接触落車して遅れ、ブラントがディーゼルエンジンのごときトルクフルな走りで先行した。アルバラードとカサソラにプレッシャーを掛け続けたものの、「追い続けて差を縮め続けなければいけなかったけど、絶対に諦めなかった」と言うアルバラードが復活。最終周回にブラントがバイク交換を行って生まれたリードを最後まで維持しきった。
3連勝をマークした好調アルバラードは「自分の方が優れているという印象は全くなくて、ただ必死に先頭争いに喰らいつくばかりだった。最終周回があんな展開になるとは思っていなかったけれど、最後はなんとか耐えきった」と言う。「3連勝したけれど、浮かれずに次のレースに向けて準備したい。この状況を続けていきたい」とも加えている。ブラントは2位に甘んじつつ、レースタイムの合計で争われる総合ランキングでは今だ首位を独走中だ。
男子:ファンデプッテが今季ビッグレース初勝利、イゼルビットは落車に泣く
38名が出走した男子エリートレースは第1コーナーで大落車が発生し、トップ勢ではケヴィン・クーン(スイス、シャルル・リエジョア・ロースタリー)が最後尾に落ちる波乱。さらに滑りやすい凹凸区間でエリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)が落車したことで後続勢がストップし、ニルス・ファンデプッテ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)やティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)ら4人が抜け出す形になった。
暫くイーブンペースで進んでいた4人(ファンデプッテ、ネイス、オルツ、ファントーレンハウト)に対し、レース後半に入ってイゼルビットとラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が合流。レース時間が40分に達そうかというタイミングで仕掛けたフェリペ・オルツ(スペイン、リドレーレーシングチーム)は「タイミングが早すぎた」と捉えられ、ネイスのカウンターアタックで本気の勝負が幕開けた。
最終周回に入ってイゼルビットが猛然とアタックしたものの、「彼の後ろで最終ラップに入れたので、仕掛けるタイミングを待ち続けていた」と言うファンデプッテが湖沿いの平坦区間で追い抜き、そのままフルスロットルで巡航。食い下がるイゼルビットはパワー区間で徐々に遅れを取った。
力強く走るファンデプッテが単独でホームストレートに到達。今季常に優勝争いに絡んで存在感を際立たせていた24歳が、昨年の1勝に続くシクロクロス3大シリーズ2勝目をゲットした。「(6位に沈んだ)昨日のリベンジをしたかったんだ。年々成長を感じているし、今年は良いオフトレーニングができたので自信があった。強くなれているし、準備してきたことが勝利につながってとても嬉しい」とコメントしている。
優勝争いに絡みつつ、一向に勝てないレースが続いているイゼルビットは2位。この日はクラッシュで指を負傷し、さらにコースに身を乗り出して撮影していたカメラマンとぶつかるトラブルも(レース後にカメラマンが謝罪済み)。序盤戦でライバルのバイクを踏み付けた事件以降ブーイングを浴び続けており、運気が上向きになるのはまだ先かもしれない。
メルクスプラスでのテレネット・スーパープレスティージュ第4戦を終え、翌11月17日(日)には直線距離で70kmほど離れた東フランドル州の街ハンメでのX2Oバットカームルス・トロフェー第3戦が開催。起伏に富んだ森林コースが特徴の「フランドリアンクロス」は滑りやすい泥に覆われ、トップ選手ですら手を焼くコンディションに仕上がった。
女子:ブラントを抑えきったアルバラードが3連勝
スタート巧者マリー・シュライバー(ルクセンブルク、SDワークス・プロタイム)を差し置いて、ホールショットを決めたのはゾーイ・バックステッド(イギリス、キャニオン・スラム)。続いて今季からクレラン・コレンドンに所属するサラ・カサソラ(イタリア)がハイペースでレースを引っ張った。
好調のイタリア女王を捉えたのはルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)と、そのブラントを下して連勝中のセイリン・アルバラード(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)、そしてアンマリー・ワースト(オランダ、シクロクロスレッズ)。落ち葉が敷き詰められたコースで、各国のナショナルチャンピオン経験者ばかりのトップグループが形成された。
レース中盤にはワーストとバックステッドが接触落車して遅れ、ブラントがディーゼルエンジンのごときトルクフルな走りで先行した。アルバラードとカサソラにプレッシャーを掛け続けたものの、「追い続けて差を縮め続けなければいけなかったけど、絶対に諦めなかった」と言うアルバラードが復活。最終周回にブラントがバイク交換を行って生まれたリードを最後まで維持しきった。
3連勝をマークした好調アルバラードは「自分の方が優れているという印象は全くなくて、ただ必死に先頭争いに喰らいつくばかりだった。最終周回があんな展開になるとは思っていなかったけれど、最後はなんとか耐えきった」と言う。「3連勝したけれど、浮かれずに次のレースに向けて準備したい。この状況を続けていきたい」とも加えている。ブラントは2位に甘んじつつ、レースタイムの合計で争われる総合ランキングでは今だ首位を独走中だ。
男子:ファンデプッテが今季ビッグレース初勝利、イゼルビットは落車に泣く
38名が出走した男子エリートレースは第1コーナーで大落車が発生し、トップ勢ではケヴィン・クーン(スイス、シャルル・リエジョア・ロースタリー)が最後尾に落ちる波乱。さらに滑りやすい凹凸区間でエリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール)が落車したことで後続勢がストップし、ニルス・ファンデプッテ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)やティボー・ネイス(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ)ら4人が抜け出す形になった。
暫くイーブンペースで進んでいた4人(ファンデプッテ、ネイス、オルツ、ファントーレンハウト)に対し、レース後半に入ってイゼルビットとラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ)が合流。レース時間が40分に達そうかというタイミングで仕掛けたフェリペ・オルツ(スペイン、リドレーレーシングチーム)は「タイミングが早すぎた」と捉えられ、ネイスのカウンターアタックで本気の勝負が幕開けた。
最終周回に入ってイゼルビットが猛然とアタックしたものの、「彼の後ろで最終ラップに入れたので、仕掛けるタイミングを待ち続けていた」と言うファンデプッテが湖沿いの平坦区間で追い抜き、そのままフルスロットルで巡航。食い下がるイゼルビットはパワー区間で徐々に遅れを取った。
力強く走るファンデプッテが単独でホームストレートに到達。今季常に優勝争いに絡んで存在感を際立たせていた24歳が、昨年の1勝に続くシクロクロス3大シリーズ2勝目をゲットした。「(6位に沈んだ)昨日のリベンジをしたかったんだ。年々成長を感じているし、今年は良いオフトレーニングができたので自信があった。強くなれているし、準備してきたことが勝利につながってとても嬉しい」とコメントしている。
優勝争いに絡みつつ、一向に勝てないレースが続いているイゼルビットは2位。この日はクラッシュで指を負傷し、さらにコースに身を乗り出して撮影していたカメラマンとぶつかるトラブルも(レース後にカメラマンが謝罪済み)。序盤戦でライバルのバイクを踏み付けた事件以降ブーイングを浴び続けており、運気が上向きになるのはまだ先かもしれない。
X2Oトロフェー2024-2025第3戦 女子エリート結果
1位 | セイリン・アルバラード(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | 43:53 |
2位 | ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | +0:01 |
3位 | サラ・カサソラ(イタリア、クレラン・コレンドン) | +0:06 |
4位 | ゾーイ・バックステッド(イギリス、キャニオン・スラム) | +0:43 |
5位 | アンマリー・ワースト(オランダ、シクロクロスレッズ) | +1:04 |
6位 | マリー・シュライバー(ルクセンブルク、SDワークス・プロタイム) | +1:27 |
7位 | インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ、クレラン・コレンドン) | +1:33 |
8位 | マノン・バッカー(オランダ、クレラン・コレンドン) | +1:39 |
9位 | フルール・ムーアス(ベルギー、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | +1:59 |
10位 | ラウラ・フェルドンショット(ベルギー) | +2:12 |
X2Oトロフェー2024-2025第3戦 男子エリート結果
1位 | ニルス・ファンデプッテ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | 1:00:49 |
2位 | エリ・イゼルビット(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +0:02 |
3位 | フェリペ・オルツ(スペイン、リドレーレーシングチーム) | +0:08 |
4位 | マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・ビンゴール) | +0:11 |
5位 | ラース・ファンデルハール(オランダ、バロワーズ・トレック・ライオンズ) | +0:25 |
6位 | トーン・アールツ(ベルギー、デスハフト・ヘンス・FSP) | +0:47 |
7位 | キャメロン・メイソン(イギリス、シクロクロスレッズ) | +0:56 |
8位 | ヨラン・ウィズーレ(ベルギー、クレラン・コレンドン) | +1:08 |
9位 | ピム・ロンハール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) | +1:21 |
10位 | イェンテ・マイケルズ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | +1:23 |
text:So.Isobe
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