2024/11/11(月) - 18:00
JCXシリーズ第4戦である幕張クロスが開催され、ME1では副島達海(大阪産業大学)が、WE1では小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)が圧勝。そのレース模様と他カテゴリーをレポートしていく。
11月10日(日)、千葉県の幕張メッセに隣接する幕張海浜公園で、AJOCC JCXシリーズ第4戦である「幕張クロス」が開催された。同日には沖縄県でホビーレーサーの甲子園である「ツール・ド・おきなわ」や東京駅前で「丸の内クリテリウム」も開催され、全国各地でサイクリストが熱狂した日となった。
豪雨による冠水でキャンセルとなったツール・ド・おきなわとは対照的に、会場の天候は晴れのち曇り。また最高気温18℃の中、会場が都心からのアクセスの良い都市型シクロクロスであるため500名を超える参加者が集った。
コースはドライで幕張クロス名物の「忍者返し」や森林のパンプトラック、直登区間、芝、ダート、シケインなど多種多様な障害物が登場した。また、比較的スピードが出やすいコースのため、ハイスピードなレースが各カテゴリーで展開された。
女子エリート:小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)が今シーズン3勝目
女子最高峰であるWE1のフロントローには、全日本チャンピオンジャージを纏う小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)、前全日本チャンピオンの渡部春雅(明治大学)や石田唯(TRKWorks)と、大蔵こころ(早稲田大学)、竹村舞葉(SHIDO-WORKS)などが並ぶ。
勢いの良いスタートでホールショットを獲得したのは小林。石田と日吉愛華(Teamまるいち/中京大学)、渡部、大蔵の順で大きなパックが先頭の小林を追いかけていく展開になった。しかし2位につけていた石田が滑りやすい芝区間のコーナーでミス。早稲田大学生でもある石田は失速し、大きく後退してしまう。
そんな中、2位に順位を上げたのが渡部だった。前日本王者は森林のパンプトラックを抜けた先の忍者返しで先頭の小林に追いつき、先頭パックを組む。その後2名はテクニカルなキャンバーセクションを駆け抜け、シケインに来ると渡部を引き離した小林が先頭で現れた。
レース終盤に入り小林は更にペースアップを敢行し、独走態勢に入っていく。後方では渡部が2位で追い、3位の大蔵にはレース序盤で大きく後れを取った石田が猛追の末に追いついた。
そして安定した走りを見せた小林が、単独のままガッツポーズを作り、フィニッシュラインを通過。2位は終盤に大蔵と渡部を抜いた石田が入り、3位は渡部が死守し表彰台に上がった。
男子エリート:副島達海(大阪産業大学)が今シーズン5勝目
国内最高カテゴリーの男子エリート(ME1)には87名がスタートラインに集結した。幕張クロス5連覇中の織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)はツール・ド・おきなわ参戦のため不在となる一方で、オランダからは2年連続の来日となり、急遽参戦したファンデルメール・ゴセ(オランダ、Bombtrack Bicycles p/b Hunt Wheels)が出場した。
最前列には今シーズン絶好調で副島達海(大阪産業大学)、小坂光(Utsunomiya Lux)、鈴木来人(OnebyESU-ICV)らが揃う。また元日本王者の沢田時(宇都宮ブリッツェン)が計測チップを忘れたため、ペナルティを受けて2列目でスタートすることになった。
14時20分に選手たちが一斉にスタート。ME1のホールショットは小坂が獲得し、後続には副島、長島慧明(AX cyclocross team)の順で最初のコーナーを立ち上がっていく。
2周目に入り、レースをリードする副島と高橋翔(日本体育大学)、沢田の3名が先頭パックを作る。しかし好調の副島が何度もペースアップし、それになんとか高橋と沢田が食らいつく展開のままレース中盤へ。
6周目に入ると沢田にアクシデントが発生する。パンクにより沢田はバイクチェンジを余儀なくされ、先頭パックから遅れてしまう。そして7周目には積極的にレースを展開する副島が鋭いアタックで高橋を振り切り、独走でレース終盤に入った。
その後副島は後続を一切寄せ付けない走りを披露。ホームストレートに戻ってきた副島は恒例となった独自のパフォーマンスを披露し、大きなガッツポーズと共にフィニッシュラインを越えた。
2位は遅れながらも粘りの走りで先頭を追い続けた高橋が入り、レース前&レース中のトラブルに見舞われた沢田が粘りの3位。80%ルールが適用されたレースは、出走87名中完走者22名というサバイバルな展開となった。
今シーズン5勝目と波に乗る副島は「勝てば勝つほどプレッシャーがあるので、勝ててほっとしています。高橋選手も積極的にレースしてきたので、自身もカウンターでアタックをかけて独走に持ち込めて勝てました」とコメント。また「トラウマがある琵琶湖のコースですが、3連勝できるように頑張ります!」と、次戦への意気込みを語ってくれた。
その他のレース結果
マスターズクラスのMM35は佐川祐太(SNEL)、MM40は片岡誉(Team轍屋)、MM50は生田目修(イナーメ信濃山形&大幸ハーネス)、MM60は増田謙一(SHIDO-WORKS)、WMは西山みゆきが優勝。
ジュニアは野嵜然新(桐光学園高等学校/RACING TORQUE )がレース中盤から飛び出し独走優勝。MU17は三上将醐(アスリチューン・CORAGGIO KAWANISHI U-19)、WU17は日吉彩華(Teamまるいち/中京大学)、MU15は飯島大也(Team CHAINRING)が優勝を決めた。
ME2は竹田天飛(弱虫ペダルサイクリングチーム)、ME3は阿見寺俊哉 (弱虫ペダルサイクリングチーム)、WE2+3は江越未稀(Team VAPOR)、ME4-Aは及川弘恭(チームロヂャース)、ME4-Bは楊翔聖(あーにゃ、ぴーなつすき)が上位クラスへの昇格を決めている。
11月10日(日)、千葉県の幕張メッセに隣接する幕張海浜公園で、AJOCC JCXシリーズ第4戦である「幕張クロス」が開催された。同日には沖縄県でホビーレーサーの甲子園である「ツール・ド・おきなわ」や東京駅前で「丸の内クリテリウム」も開催され、全国各地でサイクリストが熱狂した日となった。
豪雨による冠水でキャンセルとなったツール・ド・おきなわとは対照的に、会場の天候は晴れのち曇り。また最高気温18℃の中、会場が都心からのアクセスの良い都市型シクロクロスであるため500名を超える参加者が集った。
コースはドライで幕張クロス名物の「忍者返し」や森林のパンプトラック、直登区間、芝、ダート、シケインなど多種多様な障害物が登場した。また、比較的スピードが出やすいコースのため、ハイスピードなレースが各カテゴリーで展開された。
女子エリート:小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)が今シーズン3勝目
女子最高峰であるWE1のフロントローには、全日本チャンピオンジャージを纏う小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)、前全日本チャンピオンの渡部春雅(明治大学)や石田唯(TRKWorks)と、大蔵こころ(早稲田大学)、竹村舞葉(SHIDO-WORKS)などが並ぶ。
勢いの良いスタートでホールショットを獲得したのは小林。石田と日吉愛華(Teamまるいち/中京大学)、渡部、大蔵の順で大きなパックが先頭の小林を追いかけていく展開になった。しかし2位につけていた石田が滑りやすい芝区間のコーナーでミス。早稲田大学生でもある石田は失速し、大きく後退してしまう。
そんな中、2位に順位を上げたのが渡部だった。前日本王者は森林のパンプトラックを抜けた先の忍者返しで先頭の小林に追いつき、先頭パックを組む。その後2名はテクニカルなキャンバーセクションを駆け抜け、シケインに来ると渡部を引き離した小林が先頭で現れた。
レース終盤に入り小林は更にペースアップを敢行し、独走態勢に入っていく。後方では渡部が2位で追い、3位の大蔵にはレース序盤で大きく後れを取った石田が猛追の末に追いついた。
そして安定した走りを見せた小林が、単独のままガッツポーズを作り、フィニッシュラインを通過。2位は終盤に大蔵と渡部を抜いた石田が入り、3位は渡部が死守し表彰台に上がった。
男子エリート:副島達海(大阪産業大学)が今シーズン5勝目
国内最高カテゴリーの男子エリート(ME1)には87名がスタートラインに集結した。幕張クロス5連覇中の織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)はツール・ド・おきなわ参戦のため不在となる一方で、オランダからは2年連続の来日となり、急遽参戦したファンデルメール・ゴセ(オランダ、Bombtrack Bicycles p/b Hunt Wheels)が出場した。
最前列には今シーズン絶好調で副島達海(大阪産業大学)、小坂光(Utsunomiya Lux)、鈴木来人(OnebyESU-ICV)らが揃う。また元日本王者の沢田時(宇都宮ブリッツェン)が計測チップを忘れたため、ペナルティを受けて2列目でスタートすることになった。
14時20分に選手たちが一斉にスタート。ME1のホールショットは小坂が獲得し、後続には副島、長島慧明(AX cyclocross team)の順で最初のコーナーを立ち上がっていく。
2周目に入り、レースをリードする副島と高橋翔(日本体育大学)、沢田の3名が先頭パックを作る。しかし好調の副島が何度もペースアップし、それになんとか高橋と沢田が食らいつく展開のままレース中盤へ。
6周目に入ると沢田にアクシデントが発生する。パンクにより沢田はバイクチェンジを余儀なくされ、先頭パックから遅れてしまう。そして7周目には積極的にレースを展開する副島が鋭いアタックで高橋を振り切り、独走でレース終盤に入った。
その後副島は後続を一切寄せ付けない走りを披露。ホームストレートに戻ってきた副島は恒例となった独自のパフォーマンスを披露し、大きなガッツポーズと共にフィニッシュラインを越えた。
2位は遅れながらも粘りの走りで先頭を追い続けた高橋が入り、レース前&レース中のトラブルに見舞われた沢田が粘りの3位。80%ルールが適用されたレースは、出走87名中完走者22名というサバイバルな展開となった。
今シーズン5勝目と波に乗る副島は「勝てば勝つほどプレッシャーがあるので、勝ててほっとしています。高橋選手も積極的にレースしてきたので、自身もカウンターでアタックをかけて独走に持ち込めて勝てました」とコメント。また「トラウマがある琵琶湖のコースですが、3連勝できるように頑張ります!」と、次戦への意気込みを語ってくれた。
その他のレース結果
マスターズクラスのMM35は佐川祐太(SNEL)、MM40は片岡誉(Team轍屋)、MM50は生田目修(イナーメ信濃山形&大幸ハーネス)、MM60は増田謙一(SHIDO-WORKS)、WMは西山みゆきが優勝。
ジュニアは野嵜然新(桐光学園高等学校/RACING TORQUE )がレース中盤から飛び出し独走優勝。MU17は三上将醐(アスリチューン・CORAGGIO KAWANISHI U-19)、WU17は日吉彩華(Teamまるいち/中京大学)、MU15は飯島大也(Team CHAINRING)が優勝を決めた。
ME2は竹田天飛(弱虫ペダルサイクリングチーム)、ME3は阿見寺俊哉 (弱虫ペダルサイクリングチーム)、WE2+3は江越未稀(Team VAPOR)、ME4-Aは及川弘恭(チームロヂャース)、ME4-Bは楊翔聖(あーにゃ、ぴーなつすき)が上位クラスへの昇格を決めている。
エリート男子(ME1)リザルト
1位 | 副島達海(大阪産業大学) | 58:32.480 |
2位 | 高橋翔(日本体育大学 ) | +00:11 |
3位 | 沢田時(宇都宮ブリッツェン) | +01:04 |
4位 | 鈴木来人(OnebyESU-ICV) | +01:10 |
5位 | 宇賀隆貴(SHIDO-WORKS ) | +01:16 |
エリート女子(WE1)リザルト
1位 | 小林 あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム) | 45:23.210 |
2位 | 石田唯(TRKWorks) | +01:31 |
3位 | 渡部春雅(明治大学) | +02:00 |
4位 | 日吉愛華(Teamまるいち/中京大学) | +02:57 |
5位 | 大蔵こころ(早稲田大学) | +02:57 |
その他カテゴリーのリザルト
ME2 | 竹田天飛(弱虫ペダルサイクリングチーム) |
ME3 | 阿見寺俊哉 (弱虫ペダルサイクリングチーム) |
ME4-A | 及川弘恭(チームロヂャース) |
ME4-B | 楊翔聖(あーにゃ、ぴーなつすき) |
WE2+3 | 江越未稀(Team VAPOR) |
WM | 西山みゆき |
MM35 | 佐川祐太(SNEL) |
MM40 | 片岡誉(Team轍屋) |
MM50 | 生田目修(イナーメ信濃山形&大幸ハーネス) |
MM60 | 増田謙一(SHIDO-WORKS) |
MJ | 野嵜然新(桐光学園高等学校/RACING TORQUE ) |
MU17 | 三上将醐(アスリチューン・CORAGGIO KAWANISHI U-19) |
WU17 | 日吉彩華(Teamまるいち/岐阜第一高等学校) |
MU15 | 飯島大也(Team CHAINRING) |
CK3 | 森田圭 |
CK2 | 大和田煌仁 |
CK1 | 丸山直登(イオンバイクjrアカデミー) |
photo:Michinari TAKAGI、宇都宮ブリッツェン
text:Michinari TAKAGI
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