2024年シーズンにおけるUCIポイントランキングで、世界選手権を連覇したロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム)が女子個人でトップになった。またチームランキングでも64勝のSDワークス・プロタイムが4年連続の首位を獲得した。



ロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム) photo:CorVos

2024年シーズンは狙ったレースをほぼ射止めたロッテ・コペッキー(ベルギー)が、UCIランキングの女子個人トップに輝いた。年々登坂の能力を高める28歳のコペッキーは今年、初戦のUAEツアー総合優勝からストラーデビアンケで2度目の優勝。またパリ〜ルーベ・ファムでも初優勝を飾ると、ベルギー選手権でロード&TT2冠など勝利を重ねていった。

昨年マイヨヴェール(ポイント賞)を獲得したツール・ド・フランス・ファムには出場せず、ジロ・デ・イタリア・ウィメンでは区間1勝でポイント賞を獲得し、総合でも2位につける活躍を見せる。そしてヨーロッパ選手権の個人タイムトライアルを初制覇した勢いで、ロード世界選手権では2連覇を達成。シーズン13勝(4度の総合優勝)で6389点を積み重ねる、キャリアハイの活躍を見せた。

今年パリ〜ルーベ・ファムを初制覇したロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム) photo:CorVos

ステージレースでは圧巻の強さを誇ったデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム) photo:CorVos

昨年トップかつコペッキーのチームメイトであるデミ・フォレリング(オランダ)は2位。春のクラシックレースでは勝利を逃し続けたが、5月のラ・ブエルタ・フェメニーナからUCIワールドツアーのステージレースで怒涛の4大会連続総合優勝。またツール・ファムこそ落車の不運で総合2位に甘んじたものの、超級山岳ラルプデュエズにフィニッシュする最終日で圧巻の勝利を飾った。

3位には今年母国のジロ・デ・イタリア・ウィメンで念願の初総合優勝を飾ったエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック)がランクイン。ロンド・ファン・フラーンデレンとイタリア選手権を除き、メジャーレースでの勝利は少ないものの、持ち前の安定感で表彰台に何度も立った。来年はUAEチームADQに移籍し、新たな環境でさらなる活躍を目指す。

自身初のジロ総合優勝を遂げたエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック) photo:RCS Sport

チームランキングではSDワークスが4年連続で首位

シーズン21勝したロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) photo:CorVos

チームランキングでは、シーズン64勝したSDワークスが4年連続のトップ。先述したコペッキーとフォレリングはもちろん、シーズン21勝のロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)は個人ランキングでも4位のつける大活躍でUCIポイントを荒稼ぎ。2位はリドル・トレック、3位はカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド)でツール・ファム総合優勝したキャニオン・スラムが入っている。

またその他のランキングでは、ワールドツアーに限ったU23ランキングで22歳のシリン・ファンアンローイ(オランダ、リドル・トレック)がトップとなった。ロンド・ファン・フラーンデレンの3位など多くのメジャーレースでトップ10に入り、ツール・ファムではヤングライダー賞の2位でフィニッシュした。ちなみにそのツール・ファムでヤングライダー賞に輝いたのが、ランキング2位のプック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)だ。

ロンド・ファン・フラーンデレンで3位表彰台に上がったシリン・ファンアンローイ(オランダ、リドル・トレック) photo:CorVos
2024年UCIポイントランキング 女子
個人
1位 ロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム) 6389pts
2位 デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム) 5011.29pts
3位 エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック) 4798.81pts
チーム
1位 SDワークス・プロタイム 19501.45pts
2位 リドル・トレック 12871.9pts
3位 キャニオン・スラム 9511 pts
ワールドツアー・ユース
1位 シリン・ファンアンローイ(オランダ、リドル・トレック) 44pts
2位 プック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) 36pts
3位 ニーヴ・ブラッドバリー(オーストラリア、キャニオン・スラム) 32pts
text:Sotaro.Arakawa

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