2024/10/20(日) - 09:00
第31回を迎えた宇都宮ジャパンカップが本日10月19日(日)の午前10時にスタートする。4時間に満たない戦いにはSイェーツやパウレス、ウッズ、ピーダスンら世界トップライダーが勢揃い。14周回へと戻ったコース詳細を含めプレビューします。
10月20日(日):宇都宮ジャパンカップ サイクルロードレース(午前10時〜)
コース:宇都宮市森林公園周回コース
総距離:144.2km(10.3km×14周)
周長:1周=10.3km
獲得標高差:2,660m(1周190m)
山岳賞:3周、6周、9周、12周
ワールドツアーに次ぐプロカテゴリーのワンデーレースであるジャパンカップ本戦。昨年は16周(悪天候により13周)だったものが、今年は例年通りの14周(144.2km)に戻った。獲得標高差は1周190mのため合計2,660mに達し、また1周の平均予測時間は16分前後のため3時間半前後の戦いとなる見込みだ。
スタート地点は大型ビジョンや表彰台が設置される森林公園駐車場。そこから赤川ダムの脇を通り、このコースを象徴する「古賀志林道」の登りが始まる。つづら折りの登り坂はジャパンカップをジャパンカップたらしめる名物スポットで、多くの観客が苦悶の表情で駆け上がる選手へ声援を送る。また3周、6周、9周、12周目をトップ通過した選手にそれぞれ山岳賞が与えられるため、激しい登坂バトルがその都度繰り広げられるだろう。
その後は狭いコーナーが連続する3kmの下り坂。このテクニカルなダウンヒルでは観戦が全面的に禁止されているため、状況の把握はレース中継頼りとなる。そして2.5kmの平坦区間を経て、田野町交差点からはスタート/フィニッシュ地点までは登り基調のワインディングが続いていく。ここは登りと下りで縦長になる集団から、アタックが頻発する区間でもある。
レース当日の天気は晴れ(降水確率0%)、予想気温は16~19度。雨と寒さとの戦いであった昨年とは違い、落車など心配事の少ない例年通りの戦いが期待できそうだ。
Sイェーツやパウレス、ウッズ、ピーダスンに注目
例年に比べ優勝候補に挙がる選手の多い今大会。その筆頭はネームバリューという面でもサイモン・イェーツ(イギリス、ジェイコ・アルウラー)になるだろう。今季は2月のアルウラー・ツアーの1勝(&総合優勝)に留まっているが、ツール・ド・フランスでは区間2位、3位と本領を発揮。シーズン後半戦も2週間前のジロ・デッレミリアで5位と悪くはない。また昨年2位に入ったフェリックス・エンゲルハート(ドイツ)もイェーツの力となるとともに、初勝利を狙ってくるか。
シーズン終盤のコンディションで言えばニールソン・パウレス(アメリカ、EFエデュケーション・イージーポスト)の上を行く選手はいないだろう。前日のクリテリウムでは逃げ集団形成のキッカケを作り、7月のツールでも積極果敢に逃げた。8月からの主要なワンデーレースではトップ10を連発し、10月10日のグラン・ピエモンテ(UCI1.Pro)では42kmの独走勝利と、初優勝した2022年以上の調子で2勝目を目指す。
またワールドツアーへ昇格一年目で、母国レースに燃える留目夕陽の走りにも注目したい。
短い登りを高出力で駆け上がることに長けたマイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック)は、ジャパンカップのコースに適している。ウイルス性の病に苦しめられたシーズン前半から6月のカナダ国内選手権優勝で返り咲くと、ブエルタ・ア・エスパーニャでは区間1勝と「過去最高かもしれない」と語る好調ぶり。またチームにはディラン・トゥーンス(ベルギー)とヤコブ・フルサン(デンマーク)もいるため、プロチームながら戦力ではトップと言っても過言ではない。
小集団スプリントならばリドル・トレックのマッズ・ピーダスン(デンマーク)に優るスピードの持ち主はおらず、またロード世界選手権4位だったトムス・スクインシュ(ラトビア)がクリテリウムと2冠をしても不思議はない。
スーダル・クイックステップはイラン・ファンウィルデルとマウリ・ファンセヴェナント(共にベルギー)を、経験豊富なイヴ・ランパールト(ベルギー)やファウスト・マスナダ(イタリア)らが支える。そして新城幸也を擁するバーレーン・ヴィクトリアスは前グラベル世界王者かつ2022年のミラノ〜サンレモ覇者、マテイ・モホリッチ(スロベニア)による得意の下りアタックが見られるか。
またダークホースとしては、10月13日にアフリカ大陸王者に輝いた24歳ヘノック・ムルブラン(エリトリア、アスタナ・カザクスタン)も挙げておきたい。
10月20日(日):宇都宮ジャパンカップ サイクルロードレース(午前10時〜)
コース:宇都宮市森林公園周回コース
総距離:144.2km(10.3km×14周)
周長:1周=10.3km
獲得標高差:2,660m(1周190m)
山岳賞:3周、6周、9周、12周
ワールドツアーに次ぐプロカテゴリーのワンデーレースであるジャパンカップ本戦。昨年は16周(悪天候により13周)だったものが、今年は例年通りの14周(144.2km)に戻った。獲得標高差は1周190mのため合計2,660mに達し、また1周の平均予測時間は16分前後のため3時間半前後の戦いとなる見込みだ。
スタート地点は大型ビジョンや表彰台が設置される森林公園駐車場。そこから赤川ダムの脇を通り、このコースを象徴する「古賀志林道」の登りが始まる。つづら折りの登り坂はジャパンカップをジャパンカップたらしめる名物スポットで、多くの観客が苦悶の表情で駆け上がる選手へ声援を送る。また3周、6周、9周、12周目をトップ通過した選手にそれぞれ山岳賞が与えられるため、激しい登坂バトルがその都度繰り広げられるだろう。
その後は狭いコーナーが連続する3kmの下り坂。このテクニカルなダウンヒルでは観戦が全面的に禁止されているため、状況の把握はレース中継頼りとなる。そして2.5kmの平坦区間を経て、田野町交差点からはスタート/フィニッシュ地点までは登り基調のワインディングが続いていく。ここは登りと下りで縦長になる集団から、アタックが頻発する区間でもある。
レース当日の天気は晴れ(降水確率0%)、予想気温は16~19度。雨と寒さとの戦いであった昨年とは違い、落車など心配事の少ない例年通りの戦いが期待できそうだ。
Sイェーツやパウレス、ウッズ、ピーダスンに注目
例年に比べ優勝候補に挙がる選手の多い今大会。その筆頭はネームバリューという面でもサイモン・イェーツ(イギリス、ジェイコ・アルウラー)になるだろう。今季は2月のアルウラー・ツアーの1勝(&総合優勝)に留まっているが、ツール・ド・フランスでは区間2位、3位と本領を発揮。シーズン後半戦も2週間前のジロ・デッレミリアで5位と悪くはない。また昨年2位に入ったフェリックス・エンゲルハート(ドイツ)もイェーツの力となるとともに、初勝利を狙ってくるか。
シーズン終盤のコンディションで言えばニールソン・パウレス(アメリカ、EFエデュケーション・イージーポスト)の上を行く選手はいないだろう。前日のクリテリウムでは逃げ集団形成のキッカケを作り、7月のツールでも積極果敢に逃げた。8月からの主要なワンデーレースではトップ10を連発し、10月10日のグラン・ピエモンテ(UCI1.Pro)では42kmの独走勝利と、初優勝した2022年以上の調子で2勝目を目指す。
またワールドツアーへ昇格一年目で、母国レースに燃える留目夕陽の走りにも注目したい。
短い登りを高出力で駆け上がることに長けたマイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック)は、ジャパンカップのコースに適している。ウイルス性の病に苦しめられたシーズン前半から6月のカナダ国内選手権優勝で返り咲くと、ブエルタ・ア・エスパーニャでは区間1勝と「過去最高かもしれない」と語る好調ぶり。またチームにはディラン・トゥーンス(ベルギー)とヤコブ・フルサン(デンマーク)もいるため、プロチームながら戦力ではトップと言っても過言ではない。
小集団スプリントならばリドル・トレックのマッズ・ピーダスン(デンマーク)に優るスピードの持ち主はおらず、またロード世界選手権4位だったトムス・スクインシュ(ラトビア)がクリテリウムと2冠をしても不思議はない。
スーダル・クイックステップはイラン・ファンウィルデルとマウリ・ファンセヴェナント(共にベルギー)を、経験豊富なイヴ・ランパールト(ベルギー)やファウスト・マスナダ(イタリア)らが支える。そして新城幸也を擁するバーレーン・ヴィクトリアスは前グラベル世界王者かつ2022年のミラノ〜サンレモ覇者、マテイ・モホリッチ(スロベニア)による得意の下りアタックが見られるか。
またダークホースとしては、10月13日にアフリカ大陸王者に輝いた24歳ヘノック・ムルブラン(エリトリア、アスタナ・カザクスタン)も挙げておきたい。
ジャパンカップ・ロードレース歴代優勝者
2023年 | ルイ・コスタ(ポルトガル、アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ) |
2022年 | ニールソン・パウレス(アメリカ、EFエデュケーション・イージーポスト) |
2019年 | バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード) |
2018年 | ロブ・パワー(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) |
2017年 | マルコ・カノラ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) |
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