2024/09/28(土) - 13:51
既にプロで活躍する選手たちが多数出場したロード世界選手権の男子U23ロードレース。ニクラス・ベーレンス(ドイツ)がプロ2年目のマルティン・スヴルチェク(スロバキア)をマッチスプリントで下し、アルカンシエルを獲得。鎌田晃輝は66位、寺田吉騎はDNFだった。
ロード世界選手権も残すところあと3日。9月27日(金)は男子U23のロードレースが行われた。スタート地点であるウスターを出発した選手たちはグライフェン湖を2周し、まずはビンツ(距離1.5km/平均9.3%)を登坂。チューリッヒ湖の西側に設定され、ヴィティコン(距離1.4km/平均7.1%)を含む26.9kmコースを4周半する173.6kmの戦いだ。
獲得標高差2,483mに臨んだのは、日本の寺田吉騎(シマノレーシング)と鎌田晃輝(JCLチーム右京)を含む184名の選手たち。アクチュアルスタートの直後からアタックが繰り返され、来年ジェイコ・アルウラーへの加入が決まっているロバート・ドナルドソン(イギリス)ら3名が逃げグループを形成。スタート地点では止んでいた雨が降り始めるなか、メイン集団はノルウェーや地元スイスが牽引した。
最大1分のリードを得た逃げ集団だったが、残り118km地点でプロトンに吸収される。1度目のフィニッシュラインを64名の先頭集団が通過し、その直後に鎌田がメカトラで一時遅れるシーンもあった。
その後もアタックと吸収は繰り返され、激しい展開に集団の人数が絞られていく。そして勝負を分かつ決定的な動きが、ラスト2周目に入った直後に起こった。
雨が止み太陽が選手たちの背中に射し込むなか、UAEチームエミレーツで今季プロ3勝を飾ったヤン・クリステン(スイス)がアタックする。同じUAE所属のイサーク・デルトロ(メキシコ)らを引き離したクリステンは、単独先頭でリードを拡大。それを追う集団ではロット・デスティニーで走るアレック・セガールトなどベルギー勢が中心となった。
クリステンが先頭で最終ラップに入った後方では、追走集団はデルトロやTTヨーロッパ選手権で優勝したアレック・セガールト(ベルギー)ら5名に絞られる。そして残り11kmでリドル・トレックの下部チームに所属するニクラス・ベーレンス(ドイツ)が加速。スーダル・クイックステップで走るマルティン・スヴルチェク(スロバキア)以外を振り落とし、残り10km地点でクリステンを捉えた。
そのまま3名でローテーションを回すと思いきや、一度呼吸を整えたベーレンスがすかさずアタック。クリステンが遅れる一方でスヴルチェクは食らいつき、2名は先頭交代しながら後続とのリードを保つ。そして勝負はベーレンスとスヴルチェクによるマッチスプリントに持ち込まれた。
スヴルチェクを先頭に最終ストレートに突入し、先にベーレンスがスプリントを開始する。195cmの長身が生み出すスピードにスヴルチェクは敵わず、ベーレンスが雄叫びを上げながらフィニッシュした。
ライバルより重い身体でも登りで遅れることなく勝利したベーレンス。ドイツ北部ブレーメン出身の20歳で、今年6月のナショナル選手権U23ロードレースで優勝をはじめアンダーカテゴリーで数々の勝利を飾っている。2025年の所属先は明らかになっていないものの、今後の活躍が期待される。
最後まで先頭を負い続けたセガールトが3位で表彰台に上がり、独走勝利が実らなかったクリステンは4位。デルトロは6位、個人タイムトライアルで優勝したイバン・ロメオ(スペイン)は9位だった。
鎌田は15分43秒遅れの66位でフィニッシュし、南魚沼ロードレースから4日後という強行スケジュールで臨んだ寺田はDNFだった。
表彰式の前には前日の女子ジュニアロードレースで落車し、命を落としたミュリエル・フラー(スイス)への黙祷が捧げられた。
ロード世界選手権も残すところあと3日。9月27日(金)は男子U23のロードレースが行われた。スタート地点であるウスターを出発した選手たちはグライフェン湖を2周し、まずはビンツ(距離1.5km/平均9.3%)を登坂。チューリッヒ湖の西側に設定され、ヴィティコン(距離1.4km/平均7.1%)を含む26.9kmコースを4周半する173.6kmの戦いだ。
獲得標高差2,483mに臨んだのは、日本の寺田吉騎(シマノレーシング)と鎌田晃輝(JCLチーム右京)を含む184名の選手たち。アクチュアルスタートの直後からアタックが繰り返され、来年ジェイコ・アルウラーへの加入が決まっているロバート・ドナルドソン(イギリス)ら3名が逃げグループを形成。スタート地点では止んでいた雨が降り始めるなか、メイン集団はノルウェーや地元スイスが牽引した。
最大1分のリードを得た逃げ集団だったが、残り118km地点でプロトンに吸収される。1度目のフィニッシュラインを64名の先頭集団が通過し、その直後に鎌田がメカトラで一時遅れるシーンもあった。
その後もアタックと吸収は繰り返され、激しい展開に集団の人数が絞られていく。そして勝負を分かつ決定的な動きが、ラスト2周目に入った直後に起こった。
雨が止み太陽が選手たちの背中に射し込むなか、UAEチームエミレーツで今季プロ3勝を飾ったヤン・クリステン(スイス)がアタックする。同じUAE所属のイサーク・デルトロ(メキシコ)らを引き離したクリステンは、単独先頭でリードを拡大。それを追う集団ではロット・デスティニーで走るアレック・セガールトなどベルギー勢が中心となった。
クリステンが先頭で最終ラップに入った後方では、追走集団はデルトロやTTヨーロッパ選手権で優勝したアレック・セガールト(ベルギー)ら5名に絞られる。そして残り11kmでリドル・トレックの下部チームに所属するニクラス・ベーレンス(ドイツ)が加速。スーダル・クイックステップで走るマルティン・スヴルチェク(スロバキア)以外を振り落とし、残り10km地点でクリステンを捉えた。
そのまま3名でローテーションを回すと思いきや、一度呼吸を整えたベーレンスがすかさずアタック。クリステンが遅れる一方でスヴルチェクは食らいつき、2名は先頭交代しながら後続とのリードを保つ。そして勝負はベーレンスとスヴルチェクによるマッチスプリントに持ち込まれた。
スヴルチェクを先頭に最終ストレートに突入し、先にベーレンスがスプリントを開始する。195cmの長身が生み出すスピードにスヴルチェクは敵わず、ベーレンスが雄叫びを上げながらフィニッシュした。
ライバルより重い身体でも登りで遅れることなく勝利したベーレンス。ドイツ北部ブレーメン出身の20歳で、今年6月のナショナル選手権U23ロードレースで優勝をはじめアンダーカテゴリーで数々の勝利を飾っている。2025年の所属先は明らかになっていないものの、今後の活躍が期待される。
最後まで先頭を負い続けたセガールトが3位で表彰台に上がり、独走勝利が実らなかったクリステンは4位。デルトロは6位、個人タイムトライアルで優勝したイバン・ロメオ(スペイン)は9位だった。
鎌田は15分43秒遅れの66位でフィニッシュし、南魚沼ロードレースから4日後という強行スケジュールで臨んだ寺田はDNFだった。
表彰式の前には前日の女子ジュニアロードレースで落車し、命を落としたミュリエル・フラー(スイス)への黙祷が捧げられた。
ロード世界選手権2024 男子U23ロードレース結果
1位 | ニクラス・ベーレンス(ドイツ) | 3:57:24 |
2位 | マルティン・スヴルチェク(スロバキア) | |
3位 | アレック・セガールト(ベルギー) | +0:28 |
4位 | ヤン・クリステン(スイス) | +0:39 |
5位 | ジョセフ・ブラックモア(イギリス) | +0:46 |
6位 | イサーク・デルトロ(メキシコ) | |
7位 | ヤルノ・ウィダー(ベルギー) | +0:50 |
8位 | ティボール・デルグロッソ(オランダ) | +1:25 |
9位 | イバン・ロメオ(スペイン) | +2:27 |
10位 | イゴール・アリエタ(スペイン) | +2:45 |
66位 | 鎌田晃輝 | +15:43 |
DNF | 寺田吉騎 |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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