超級山岳を制したマルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツ)「調子は良く自分のペースを守った」と勝因を語る。5秒差でマイヨロホを死守したオコーナーなど、ブエルタ16日目を選手たちのコメントで振り返ります。



ステージ優勝 マルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツ)

念願の勝利を手に入れたマルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos

とても嬉しい勝利だ。このブエルタでの努力がようやく実ったよ。最終山岳ではずっと限界に達していたが、他の選手が疲れていくのが分かった。だから自分のリズムを守ったんだ。マックス・プールのペースが落ちた隙をつき、思いっきり攻めた。それが功を奏したようだ。この勝利は妻と僕の子どもたちに捧げたい

調子自体は良く、あくまでも自分のペースを守ってただけ。序盤はフルガス(全力)で逃げを目指した。(最終山岳では)マックス・プールを相手に2度仕掛け、2度目で単独先頭に立つことができた。

僕らは総合争いはしていないがステージ優勝を狙い、チーム総合成績では首位に立っている。チームとしてとても良い走りができているよ。

自身3度目のブエルタ勝利を手に入れたマルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツ) photo:Unipublic

―ファンアールトの落車は目撃したか?

集団の後方を走っていたから見ていない。だが下りはとてもテクニカルで、路面も少し濡れていた。コーナーで3名の選手が落車している姿を見ただけだ。

ステージ2位 フィリッポ・ザナ(イタリア、ジェイコ・アルウラー)

とても苦しかったよ。スタート直後に落車し、膝に痛みがあったがその後に影響はなかった。最終山岳ではソレルとプールと僕がフルガスの戦いを繰り広げた。2位という結果は嬉しく、明日からのステージでも勝利を狙いに行く。

ステージ3位 マックス・プール(イギリス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)

ソレルを追いかけるマックス・プール(イギリス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) photo:CorVos

逃げを目指す戦いは激しかったが、チームメイトのサポートもあり入ることができた。脚に力を感じ、自分がベストと感じることをした。だがソレルのアタックについていくことができなかった。3週目にして勝利を争うことができて嬉しいよ。この後のステージでも少ない逃げ切り勝利のチャンスを狙いたい。

ステージ4位&マイヨモンターニャ(山岳賞) ジェイ・ヴァイン(オーストラリア、UAEチームエミレーツ)

マイヨモンターニャ(山岳賞)を着てレースに臨んだジェイ・ヴァイン(オーストラリア、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos

今朝の調子はいまいちで、それをチームメイトに伝えていた。最初のカテゴリー山岳でワウト(ファンアールト)とスプリントした時に不調は確信に変わり、他の2人(ソレルとデルトロ)をアシストしようと決めた。その結果マルク(ソレル)が勝利を飾した。

ビルバオで行われた2年前の第5ステージで彼が勝った時、僕も同じレースを走っていたから特別な思いがある。彼とは何度も一緒に走り、勝利をアシストできたことを嬉しく思う。

ワウトの落車はマイヨモンターニャを獲得する望んでいた方法ではない。彼には山岳の頂上スプリントで負けていたからね。だが今日の目標はステージ優勝で、僕たちはそれを達成した。デルトロは若く、これが最初のグランツールだ。それなのにとても良い走りを見せてくれた。

積極的な走りでオコーナーを振り落とした総合2位エンリク・マス(スペイン、モビスター)

何度もアタックし、後続を振り落とすエンリク・マス(スペイン、モビスター) photo:CorVos

調子は良く、最後から2つ目の登りで運に任せてアタックした。だが上手くいかなかった。アタックして背後にライバルたちがついてくるのを見て、十分なスピードじゃないと思い脚を緩めた。だからその後は彼らについていった。

ラゴスでのステージを楽しんだが、天候が回復することを願っている。(フィニッシュ手前の)下りでは前が見えず、それはプリモシュ(ログリッチ)にとっても同じだった。

5秒差で辛くもマイヨロホを守ったベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル)

5秒差でマイヨロホを守ったベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル) photo:Unipublic

今日はそこまで調子の悪い日ではなかった。でも(山岳ステージではない)明日からの2日間に向け、マイヨロホを守ることができたのはせめてもの救いだ。マドリードでこのジャージを着ているかどうか分からないので、いまを最大限楽しまなければならない。オーストラリア人選手が常に良い結果を残しているのは素晴らしいことだ。

マイヨプントス(ポイント賞) カーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)

笑顔なくマイヨプントス(ポイント賞)を着用したカーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク) photo:Unipublic

まさかマイヨプントスに再び袖を通すなんて思っていなかった。なぜならワウトが十分なリードを得ていたからね。また山岳賞でもトップに立っていた彼が、今日のステージでもポイントを奪いにいくだろうと思っていた。彼に何があったのかは知らないが、棄権したということは伝えられた。好ましくない方法でこのジャージを着ることになった。

明日は難しくも、僕らにとってチャンスのあるステージだ。ただ逃げに適したレイアウトでもあるので、僕らチームにとっては展開のコントロールが難しい勝負の日となるだろう。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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