2024/09/01(日) - 10:32
ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)がリベンジ達成。世界王者ファンデルプールのリードアウトを得てキャリア通算50勝目をマークした。
留目夕陽(EFエデュケーション・イージーポスト)やトップスター選手が集結したオランダとベルギーを跨ぐ5日間のステージレース、レネウィ・ツアー(UCIワールドツアー)も残すところあと2日。最終日のクイーンステージを前にオランダはゼーラント州のオーストブルグからベルギー東フランダース地方のアールテルを結ぶ第4ステージが開催された。
真っ平らなこの地域を表すように、178.5kmコースはただ一つの登坂区間もない純スプリンター向けレイアウト(一日の獲得標高は340m)。名物の風車を回す強風によって、この日は序盤からメイン集団が3つに分裂する激しい展開でレースが進行した。最終的にこの日の平均速度は49.325km/hという恐ろしいスピードに達している。
留目と同い年のチームメイト、ジャック・ルーキングレイ(イギリス、EFエデュケーション・イージーポスト)を含む逃げグループが生まれ、アールテルの市街地サーキットコースに入る頃には分裂していた各集団も合流する。この日28歳の誕生日を迎えたファビオ・ヤコブセン(オランダ、dsmフェルミニッヒ・ポストNL)は序盤の落車に巻き込まれた影響で、フィニッシュラインを通過するタイミングでレースから去った。
ハイペースを刻む集団からはドリース・デボント(ベルギー、デカトロンAG2Rラモンディアル)らが第1グループにジャンプ。しかしメイン集団を牽引してスプリントを狙うリドル・トレックとアルペシン・ドゥクーニンクは逃げ切りを許さずに残り7km地点で全員を飲み込む。残り2km地点から始まるテクニカルな市街地コースに向けて、主導権を握りたい各チームが激しく入り乱れた。
道が左右に切り返す住宅地。水切りの溝と歩道、荒れた舗装の継ぎ目が選手たちの進路を阻む状況で、残り1kmを切って集団前方での落車が発生してしまう。ミック・ファンダイク(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)やアルノー・デマール(フランス、アルケアB&Bホテルズ)が巻き込まれるのを尻目に20名が激しく火花を散らしながらラスト450mの直角右コーナーを脱出。最終ストレートで世界王者のリードアウトが始まった。
第1、第3ステージでジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)の割り込みを許して負けたヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)だったが、この日はファンデルプールの番手を守ってスプリント。ポジション争いで脚を使い果たしていたミランが沈む中、ようやくフィリプセンが勝利した。
「今日はうまく行ってよかったよ。ミランに負け続けていたけれど、今日は主導権を握ってくれたチームに恩返しができたと思う。ラスト450mのコーナーをどう攻略するかで順位が決まる難しい状況だった。マチューのアシストは本当に大きな助けになった」とリベンジ達成でキャリア通算50勝目をマークしたフィリプセンは話している。
総合上位勢は集団内でフィニッシュ。アレック・セガールト(ベルギー、ロット・ディステニー)がマグナス・シェフィールド(アメリカ、イネオス・グレナディアーズ)に対して7秒リードで、カペルミュールやパテルベルグといったフランドルの象徴的な激坂が登場するクイーンステージに挑むこととなった。総合4位につけるティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・デスティニー)や5位クリストフ・ラポルト(フランス、ヴィスマ・リースアバイク)といったクラシックレースを得意とするメンバーも逆転優勝を狙ってくるはずだ。
留目夕陽(EFエデュケーション・イージーポスト)やトップスター選手が集結したオランダとベルギーを跨ぐ5日間のステージレース、レネウィ・ツアー(UCIワールドツアー)も残すところあと2日。最終日のクイーンステージを前にオランダはゼーラント州のオーストブルグからベルギー東フランダース地方のアールテルを結ぶ第4ステージが開催された。
真っ平らなこの地域を表すように、178.5kmコースはただ一つの登坂区間もない純スプリンター向けレイアウト(一日の獲得標高は340m)。名物の風車を回す強風によって、この日は序盤からメイン集団が3つに分裂する激しい展開でレースが進行した。最終的にこの日の平均速度は49.325km/hという恐ろしいスピードに達している。
留目と同い年のチームメイト、ジャック・ルーキングレイ(イギリス、EFエデュケーション・イージーポスト)を含む逃げグループが生まれ、アールテルの市街地サーキットコースに入る頃には分裂していた各集団も合流する。この日28歳の誕生日を迎えたファビオ・ヤコブセン(オランダ、dsmフェルミニッヒ・ポストNL)は序盤の落車に巻き込まれた影響で、フィニッシュラインを通過するタイミングでレースから去った。
ハイペースを刻む集団からはドリース・デボント(ベルギー、デカトロンAG2Rラモンディアル)らが第1グループにジャンプ。しかしメイン集団を牽引してスプリントを狙うリドル・トレックとアルペシン・ドゥクーニンクは逃げ切りを許さずに残り7km地点で全員を飲み込む。残り2km地点から始まるテクニカルな市街地コースに向けて、主導権を握りたい各チームが激しく入り乱れた。
道が左右に切り返す住宅地。水切りの溝と歩道、荒れた舗装の継ぎ目が選手たちの進路を阻む状況で、残り1kmを切って集団前方での落車が発生してしまう。ミック・ファンダイク(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)やアルノー・デマール(フランス、アルケアB&Bホテルズ)が巻き込まれるのを尻目に20名が激しく火花を散らしながらラスト450mの直角右コーナーを脱出。最終ストレートで世界王者のリードアウトが始まった。
第1、第3ステージでジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)の割り込みを許して負けたヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)だったが、この日はファンデルプールの番手を守ってスプリント。ポジション争いで脚を使い果たしていたミランが沈む中、ようやくフィリプセンが勝利した。
「今日はうまく行ってよかったよ。ミランに負け続けていたけれど、今日は主導権を握ってくれたチームに恩返しができたと思う。ラスト450mのコーナーをどう攻略するかで順位が決まる難しい状況だった。マチューのアシストは本当に大きな助けになった」とリベンジ達成でキャリア通算50勝目をマークしたフィリプセンは話している。
総合上位勢は集団内でフィニッシュ。アレック・セガールト(ベルギー、ロット・ディステニー)がマグナス・シェフィールド(アメリカ、イネオス・グレナディアーズ)に対して7秒リードで、カペルミュールやパテルベルグといったフランドルの象徴的な激坂が登場するクイーンステージに挑むこととなった。総合4位につけるティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・デスティニー)や5位クリストフ・ラポルト(フランス、ヴィスマ・リースアバイク)といったクラシックレースを得意とするメンバーも逆転優勝を狙ってくるはずだ。
レネウィ・ツアー2024第4ステージ結果
1位 | ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | 3:37:08 |
2位 | クリストフ・ラポルト(フランス、ヴィスマ・リースアバイク) | |
3位 | アルノー・ドゥリー(ベルギー、ロット・ディステニー) | |
4位 | ポール・ペンウェット(フランス、グルパマFDJ) | |
5位 | ブラム・ウェルテン(オランダ、dsmフェルミニッヒ・ポストNL) | |
6位 | フィル・バウハウス(ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
7位 | マッテオ・トレンティン(イタリア、チューダープロサイクリング) | |
8位 | ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) | |
9位 | ミラン・フレティン(ベルギー、コフィディス) | |
10位 | フアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ) | |
68位 | 留目夕陽(EFエデュケーション・イージーポスト) |
個人総合成績
1位 | アレック・セガールト(ベルギー、ロット・ディステニー) | 11:32:25 |
2位 | マグナス・シェフィールド(アメリカ、イネオス・グレナディアーズ) | +0:07 |
3位 | トビアス・フォス(ノルウェー、イネオス・グレナディアーズ) | +0:11 |
4位 | ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ディステニー) | +0:16 |
5位 | クリストフ・ラポルト(フランス、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:17 |
6位 | ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | +0:21 |
7位 | ベン・ターナー(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +0:22 |
8位 | ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) | +0:23 |
9位 | マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +0:27 |
10位 | アルベルト・ベッティオル(イタリア、アスタナ・カザクスタン) | +0:28 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) |
ヤングライダー賞 | アレック・セガールト(ベルギー、ロット・ディステニー) |
チーム総合成績 | イネオス・グレナディアーズ |
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
Amazon.co.jp