2024/08/31(土) - 10:46
テクニカルコースを駆けたレネウィ・ツアー3日目の集団スプリント。世界王者のリードアウトを上手く使ったジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)がヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)を撃破した。
レネウィ・ツアー(UCIワールドツアー)3日目の舞台は、北海沿いの街ブランケンベルヘからアルドーイェを目指すスプリンター向けの185.5km。西フランドル州の州都であるブルッヘ(ブルージュ)の外郭を通過するコースは、一日の獲得標高が400m以下と、ただ一つの登坂区間すら無いフラットレイアウトだ。
限りなく逃げ切りのチャンスが無いこの日だったが、23歳のネオプロ、ワーレ・ファンヘルウーヴェ(ベルギー、スーダル・クイックステップ)を含むベルギー人選手4名が果敢にエスケープ。メイン集団ではリーダーチームのロット・デスティニーに加えジョナサン・ミラン(イタリア)を勝たせたいリドル・トレックと、ヤスペル・フィリプセン(ベルギー)のリベンジを狙うアルペシン・ドゥクーニンクがアシスト選手を出し合ってコントロールを担う。タイム差はおよそ3分だ。
各チームが警戒していた横風による分断も起こらず、500m間隔で3箇所設定され、それぞれのトップ通過者に-3秒が与えられる「グリーンKM」を狙うメイン集団内の争いも起こらず、淡々と距離を縮めた末に逃げグループを引き戻す。一人で粘り脚を見せつけていたファンヘルウーヴェも残り4kmで捉えられ、複数チームが激しくポジションを奪い合う状況のままスプリントへと突っこんでいった。
絶好のポジションでリードアウトを開始したのは世界王者マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)だったが、ポイント賞リーダージャージを着るミランがファンデルプールとフィリプセンの間に入り、そのままスプリントで突き放す。フィリプセンを一切寄せ付けず、開幕ステージと全く同じ展開でミランがステージ2勝目を掴み取った。
第1ステージに続く2勝目をマークしたミランは「ただただヤスペル(ストゥイヴェン)のリードアウトが完璧だった。トリッキーなレイアウトだから終盤のシケインを先頭で抜けることが大切だったけれど、彼は素晴らしい働きをしてくれた」とチームメイトに感謝する。「難しいコースだったので終盤は初日よりも明らかに集団の緊張感が高かったし、チームとして固まって走ることも難しかった。ただ僕らは重要な場面でチームワークができた。それが勝利の鍵だった」とも加える。
翌日は再びスプリンター向けの平坦ステージが待っている。ステージ2勝でポイント賞ランキングのトップを快走するミランにとっては、前戦のドイツツアーから数えて8ステージ中5勝という圧倒的な勝率を提げて更なる勝ち星を狙う。日曜日の最終ステージはカペルミュールやパテルベルグといったフランドルの象徴的な激坂が登場するクイーンステージだ。
レネウィ・ツアー(UCIワールドツアー)3日目の舞台は、北海沿いの街ブランケンベルヘからアルドーイェを目指すスプリンター向けの185.5km。西フランドル州の州都であるブルッヘ(ブルージュ)の外郭を通過するコースは、一日の獲得標高が400m以下と、ただ一つの登坂区間すら無いフラットレイアウトだ。
限りなく逃げ切りのチャンスが無いこの日だったが、23歳のネオプロ、ワーレ・ファンヘルウーヴェ(ベルギー、スーダル・クイックステップ)を含むベルギー人選手4名が果敢にエスケープ。メイン集団ではリーダーチームのロット・デスティニーに加えジョナサン・ミラン(イタリア)を勝たせたいリドル・トレックと、ヤスペル・フィリプセン(ベルギー)のリベンジを狙うアルペシン・ドゥクーニンクがアシスト選手を出し合ってコントロールを担う。タイム差はおよそ3分だ。
各チームが警戒していた横風による分断も起こらず、500m間隔で3箇所設定され、それぞれのトップ通過者に-3秒が与えられる「グリーンKM」を狙うメイン集団内の争いも起こらず、淡々と距離を縮めた末に逃げグループを引き戻す。一人で粘り脚を見せつけていたファンヘルウーヴェも残り4kmで捉えられ、複数チームが激しくポジションを奪い合う状況のままスプリントへと突っこんでいった。
絶好のポジションでリードアウトを開始したのは世界王者マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)だったが、ポイント賞リーダージャージを着るミランがファンデルプールとフィリプセンの間に入り、そのままスプリントで突き放す。フィリプセンを一切寄せ付けず、開幕ステージと全く同じ展開でミランがステージ2勝目を掴み取った。
第1ステージに続く2勝目をマークしたミランは「ただただヤスペル(ストゥイヴェン)のリードアウトが完璧だった。トリッキーなレイアウトだから終盤のシケインを先頭で抜けることが大切だったけれど、彼は素晴らしい働きをしてくれた」とチームメイトに感謝する。「難しいコースだったので終盤は初日よりも明らかに集団の緊張感が高かったし、チームとして固まって走ることも難しかった。ただ僕らは重要な場面でチームワークができた。それが勝利の鍵だった」とも加える。
翌日は再びスプリンター向けの平坦ステージが待っている。ステージ2勝でポイント賞ランキングのトップを快走するミランにとっては、前戦のドイツツアーから数えて8ステージ中5勝という圧倒的な勝率を提げて更なる勝ち星を狙う。日曜日の最終ステージはカペルミュールやパテルベルグといったフランドルの象徴的な激坂が登場するクイーンステージだ。
レネウィ・ツアー2024第3ステージ結果
1位 | ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) | 3:57:17 |
2位 | ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | |
3位 | マキシミアン・ヴァルシャイド(ドイツ、ジェイコ・アルウラー) | |
4位 | アルノー・デマール(フランス、アルケアB&Bホテルズ) | |
5位 | グレブ・シリツァ(ロシア、アスタナ・カザクスタン) | |
6位 | ジュール・ヘステルス(ベルギー、フランダース・バロワーズ) | |
7位 | ヘルベン・テイッセン(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ) | |
8位 | ダヴィデ・ペルシコ(イタリア、ビンゴールWB) | |
9位 | シュテファン・ビッセガー(スイス、EFエデュケーション・イージーポスト) | |
10位 | アルノー・ドゥリー(ベルギー、ロット・ディステニー) | |
73位 | 留目夕陽(EFエデュケーション・イージーポスト) |
個人総合成績
1位 | アレック・セガールト(ベルギー、ロット・ディステニー) | |
2位 | マグナス・シェフィールド(アメリカ、イネオス・グレナディアーズ) | +0:07 |
3位 | トビアス・フォス(ノルウェー、イネオス・グレナディアーズ) | +0:11 |
4位 | ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ディステニー) | +0:16 |
5位 | ベン・ターナー(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +0:22 |
6位 | クリストフ・ラポルト(フランス、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:23 |
7位 | ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) | |
8位 | マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +0:27 |
9位 | アルベルト・ベッティオル(イタリア、アスタナ・カザクスタン) | +0:28 |
10位 | レミ・カヴァニャ(フランス、モビスター) |
その他の特別賞
ポイント賞 | ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) |
ヤングライダー賞 | アレック・セガールト(ベルギー、ロット・ディステニー) |
チーム総合成績 | イネオス・グレナディアーズ |
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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