2024/08/26(月) - 10:30
ドイツ・ツアー最終日の小集団スプリントを制したのはマッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)。チームに負けなしの全日優勝を献上すると共に、自身の総合優勝を最高の形で締めくくった。
第39回ドイツツアーの最終日は、ザールラント州の州都ザールブリュッケンを目指す182.7kmの丘陵コース。コース断面図的にはスプリンターが生き残れるようにも思えるが、ラスト5km地点で距離1,000m/平均勾配6%の丘を越えるため難易度は決して低くない。まさに総合優勝まであと一歩に迫ったマッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)向きのコースで、この日もリドル・トレックのチーム力が光った。
ドイツナショナルチームのメンバーとして参戦するスプリンター、マキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ)を含む逃げグループが先行し、リドル、そして来年に向けた戦力増強を進めるチューダープロサイクリングが集団コントロールを担う。レース終盤に入ってからのペースアップで人数が急速に絞られると、ピーダスン自らアタックに打って出た。
「他チームの戦力を見て、僕らはステージ1勝だけじゃ満足できないと思った。できる限りステージ優勝を量産しようと決めていたんだ」と振り返るリーダージャージのピーダスンはすぐに捉えられたものの、カウンターで飛び出した総合2位トビアス・ヨハンネセン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)のアタックを自ら引き戻し、追いつきざまにスプリント。消耗戦の末の小集団スプリントという、これ以上ない勝ちパターンに持ち込んで勝利した。
ピーダスンがステージ2勝目をマークすると共に総合優勝を達成。リドル・トレックは開幕から5日間負けなしの全日ステージ優勝という記録的な結果を第39回ドイツツアーで樹立した。プロローグを含むステージ3勝を挙げたミランはポイント賞ジャージ、そして連日集団牽引役として活躍したアマヌエル・ゲブレイグザビエル(エリトリア)は「ベストチームメイト賞」を受賞するなど、チームスポンサーのリドルがタイトルスポンサーを務めるレースでこれ以上ない大活躍を遂げている。
「今日は本当に厳しいレースだったよ。昨日もそうだったし、今日はたくさんの選手が疲れていたと思う。ラスト50kmは本格的にレースが始まっていたし、間違いなく厳しいツアーだった。全ステージ優勝と総合優勝でリドルにこれだけの栄誉を与えることができたことが嬉しいし、誇りに思う」とピーダスン。落車によって不本意な終わり方となったツール・ド・フランスの悔しさを晴らすこととなった。
「レースに勝ったり総合優勝したりするのはいつでも嬉しいよ。ツールとオリンピックからの厳しい時期を経ても、まだ調子が残っていることが証明されてハッピーさ。シーズンの残りも楽しみだ。ロードレースは一人で勝てる競技じゃない。アマヌエル(ゲブレイグザビエル)たちのような、先頭で風を受け続ける選手がいたからこそ勝てた。彼は表彰台で注目を浴びるのを好きじゃないかもしれないけれど、僕たちは彼が受賞する姿を見ることができて嬉しいよ」と、勝利に貢献したチームメイトを労う言葉でレースを締めくくった。
第39回ドイツツアーの最終日は、ザールラント州の州都ザールブリュッケンを目指す182.7kmの丘陵コース。コース断面図的にはスプリンターが生き残れるようにも思えるが、ラスト5km地点で距離1,000m/平均勾配6%の丘を越えるため難易度は決して低くない。まさに総合優勝まであと一歩に迫ったマッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)向きのコースで、この日もリドル・トレックのチーム力が光った。
ドイツナショナルチームのメンバーとして参戦するスプリンター、マキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ)を含む逃げグループが先行し、リドル、そして来年に向けた戦力増強を進めるチューダープロサイクリングが集団コントロールを担う。レース終盤に入ってからのペースアップで人数が急速に絞られると、ピーダスン自らアタックに打って出た。
「他チームの戦力を見て、僕らはステージ1勝だけじゃ満足できないと思った。できる限りステージ優勝を量産しようと決めていたんだ」と振り返るリーダージャージのピーダスンはすぐに捉えられたものの、カウンターで飛び出した総合2位トビアス・ヨハンネセン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)のアタックを自ら引き戻し、追いつきざまにスプリント。消耗戦の末の小集団スプリントという、これ以上ない勝ちパターンに持ち込んで勝利した。
ピーダスンがステージ2勝目をマークすると共に総合優勝を達成。リドル・トレックは開幕から5日間負けなしの全日ステージ優勝という記録的な結果を第39回ドイツツアーで樹立した。プロローグを含むステージ3勝を挙げたミランはポイント賞ジャージ、そして連日集団牽引役として活躍したアマヌエル・ゲブレイグザビエル(エリトリア)は「ベストチームメイト賞」を受賞するなど、チームスポンサーのリドルがタイトルスポンサーを務めるレースでこれ以上ない大活躍を遂げている。
「今日は本当に厳しいレースだったよ。昨日もそうだったし、今日はたくさんの選手が疲れていたと思う。ラスト50kmは本格的にレースが始まっていたし、間違いなく厳しいツアーだった。全ステージ優勝と総合優勝でリドルにこれだけの栄誉を与えることができたことが嬉しいし、誇りに思う」とピーダスン。落車によって不本意な終わり方となったツール・ド・フランスの悔しさを晴らすこととなった。
「レースに勝ったり総合優勝したりするのはいつでも嬉しいよ。ツールとオリンピックからの厳しい時期を経ても、まだ調子が残っていることが証明されてハッピーさ。シーズンの残りも楽しみだ。ロードレースは一人で勝てる競技じゃない。アマヌエル(ゲブレイグザビエル)たちのような、先頭で風を受け続ける選手がいたからこそ勝てた。彼は表彰台で注目を浴びるのを好きじゃないかもしれないけれど、僕たちは彼が受賞する姿を見ることができて嬉しいよ」と、勝利に貢献したチームメイトを労う言葉でレースを締めくくった。
リドル・ドイツ・ツアー2024第4ステージ
1位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック) | 4:23:42 |
2位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | |
3位 | ルーク・ランパーティ(アメリカ、スーダル・クイックステップ) | |
4位 | サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
5位 | フロリアン・ストーク(ドイツ、チューダープロサイクリング) | |
6位 | トビアス・ヨハンネセン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) | |
7位 | ケヴィン・フェルマーク(アメリカ、dsmフェルミニッヒ・ポストNL) | |
8位 | ヨルゲン・ノルドハーゲン(ノルウェー、ヴィスマ・リースアバイク・デベロップメント) | |
9位 | ジェフェルソン・セペダ(エクアドル、カハルラル・セグロスRGA) | |
10位 | ヘンリ・ウーリヒ(ドイツ、アルペシン・ドゥクーニンク) | +0:06 |
個人総合成績
1位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック) | 18:26:39 |
2位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +0:22 |
3位 | トビアス・ヨハンネセン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) | +0:23 |
4位 | ルーク・ランパーティ(アメリカ、スーダル・クイックステップ) | +0:26 |
5位 | アーチー・ライアン(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト) | +0:38 |
6位 | フロリアン・ストーク(ドイツ、チューダープロサイクリング) | +0:39 |
7位 | ヨルゲン・ノルドハーゲン(ノルウェー、ヴィスマ・リースアバイク・デベロップメント) | +0:40 |
8位 | ファビオ・クリステン(スイス、Q36.5プロサイクリング) | +0:41 |
9位 | ヒル・ヘルダース(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | |
10位 | ケヴィン・フェルマーク(アメリカ、dsmフェルミニッヒ・ポストNL) | +0:42 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) |
山岳賞 | ヨルゲン・ノルドハーゲン(ノルウェー、ヴィスマ・リースアバイク・デベロップメント) |
ヤングライダー賞 | トビアス・ヨハンネセン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) |
チーム総合成績 | カハルラル・セグロスRGA |
text:So Isobe
photo:Deutschland Tour、CorVos
photo:Deutschland Tour、CorVos
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