2024/08/25(日) - 11:00
リドル・トレックの勢いが止まらない。ドイツツアー4日目に、総合首位マッズ・ピーダスン(デンマーク)のリードアウトを得たジョナサン・ミラン(イタリア)が集団スプリントで圧勝。チームに負けなしの4連勝を献上した。
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シュヴェービッシュ・グミュントの街中で開催されたステージ前チーム紹介 photo:CorVos
後半戦に入った第39回リドル・ドイツ・ツアー。8月24日(土)に開催された第3ステージは、シュヴェービッシュ・グミュントからシュヴェービッシュ・グミュントを目指す210kmオーバーで、前半から中盤過ぎまで標高700m〜900m級のカテゴリー山岳を4箇所こなし、ラスト50kmほどは下りと平坦基調でフィニッシュを目指す。獲得標高3,200mと決して簡単ではなく、総合首位マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)も「僕にはキツすぎる登りがあるけれどチーム力で乗り切りたい」と警戒するアップダウンコースだ。
今大会積極的な走りが目立つ弱冠19歳のヨルゲン・ノルドハーゲン(ノルウェー、ヴィスマ・リースアバイク・デベロップメント)を含む逃げグループが先行し、ここまで全ステージ優勝+ピーダスンの総合首位と波に乗るリドル・トレックがレッドブル・ボーラ・ハンスグローエと手を組んで集団をコントロール。タイム差2分弱で差し掛かった残り62km地点の登坂(最大勾配18%)ではサンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス)が集団を飛び立った。
ブイトラゴは単騎で逃げグループとの1分半差を詰めて合流したが、山岳を乗り切り、集団スプリントに向けてペースを上げるメイン集団を振り切るには至らない。登坂でジョナサン・ミラン(イタリア)を守ることに成功したリドル・トレックは終盤のアタック合戦にもきっちりと反応し、ブイトラゴを含む全逃げメンバーを引き戻す。不調のエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)を振り落としつつ集団スプリントへと突入した。
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集団スプリントで圧勝したジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) photo:CorVos
迎えた最終盤に、対抗するレッドブルトレインを押しのけてピーダスンがミランを発射する。一気にトップスピードに乗せ、緩い右コーナーの最短ラインを突き進んだミランがマックス・カンター(ドイル、アスタナ・カザクスタン)を退けて勝利。70km/hに及ぶ高速バトルの末、リドルが怒涛の開幕4連勝をマークした。
「本当にタフな一日だった。35km地点くらいから登りが始まって、最後の最後まで限界ギリギリだったんだ。アップダウンばかりだったしアタックや逃げも強力だった。今日はスプリントを狙うつもりだったけれど、もし誰かが好調なら流れを掴んで攻めるオプションもあった。マッズは1km以上もリードアウトしてくれたので完璧と言うほかないよ。今年は厳しい練習を積んできたしチームはいつだって僕に自信を持たせてくれている。最高の形で結果が出ていると思う」と、今大会3勝目を掴んだミランは話している。
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ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)とマッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック) photo:CorVos
ミランの勝利をお膳立てしつつ、総合首位を守ったピーダスンは「身体も心も疲れたよ。最初の95kmくらいは常にアタックの連続で対応が難しかったし、逃げが決まった後も彼らのペースが速かったのでメイン集団を高速牽引しなければならなかった。レースコントロールと暑さで誰もが厳しい状態だった」とレースを振り返る。「ジョニー(ミラン)が僕よりスプリントが強いことは明らかだし、今日彼のために走るのは何の不満もなかった。明日もアタックはあるだろうけど、総合を守るために全力を尽くしたい。ステージ優勝も狙うつもりだ」と加えている。
翌日は第39回リドル・ドイツ・ツアーを締めくくる最終日。フィニッシュ手前5km地点で距離1,000m/平均勾配6%の丘越えをするという、またしてもピーダスン好みのレイアウトだ。
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後半戦に入った第39回リドル・ドイツ・ツアー。8月24日(土)に開催された第3ステージは、シュヴェービッシュ・グミュントからシュヴェービッシュ・グミュントを目指す210kmオーバーで、前半から中盤過ぎまで標高700m〜900m級のカテゴリー山岳を4箇所こなし、ラスト50kmほどは下りと平坦基調でフィニッシュを目指す。獲得標高3,200mと決して簡単ではなく、総合首位マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)も「僕にはキツすぎる登りがあるけれどチーム力で乗り切りたい」と警戒するアップダウンコースだ。
今大会積極的な走りが目立つ弱冠19歳のヨルゲン・ノルドハーゲン(ノルウェー、ヴィスマ・リースアバイク・デベロップメント)を含む逃げグループが先行し、ここまで全ステージ優勝+ピーダスンの総合首位と波に乗るリドル・トレックがレッドブル・ボーラ・ハンスグローエと手を組んで集団をコントロール。タイム差2分弱で差し掛かった残り62km地点の登坂(最大勾配18%)ではサンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス)が集団を飛び立った。
ブイトラゴは単騎で逃げグループとの1分半差を詰めて合流したが、山岳を乗り切り、集団スプリントに向けてペースを上げるメイン集団を振り切るには至らない。登坂でジョナサン・ミラン(イタリア)を守ることに成功したリドル・トレックは終盤のアタック合戦にもきっちりと反応し、ブイトラゴを含む全逃げメンバーを引き戻す。不調のエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)を振り落としつつ集団スプリントへと突入した。
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迎えた最終盤に、対抗するレッドブルトレインを押しのけてピーダスンがミランを発射する。一気にトップスピードに乗せ、緩い右コーナーの最短ラインを突き進んだミランがマックス・カンター(ドイル、アスタナ・カザクスタン)を退けて勝利。70km/hに及ぶ高速バトルの末、リドルが怒涛の開幕4連勝をマークした。
「本当にタフな一日だった。35km地点くらいから登りが始まって、最後の最後まで限界ギリギリだったんだ。アップダウンばかりだったしアタックや逃げも強力だった。今日はスプリントを狙うつもりだったけれど、もし誰かが好調なら流れを掴んで攻めるオプションもあった。マッズは1km以上もリードアウトしてくれたので完璧と言うほかないよ。今年は厳しい練習を積んできたしチームはいつだって僕に自信を持たせてくれている。最高の形で結果が出ていると思う」と、今大会3勝目を掴んだミランは話している。
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ミランの勝利をお膳立てしつつ、総合首位を守ったピーダスンは「身体も心も疲れたよ。最初の95kmくらいは常にアタックの連続で対応が難しかったし、逃げが決まった後も彼らのペースが速かったのでメイン集団を高速牽引しなければならなかった。レースコントロールと暑さで誰もが厳しい状態だった」とレースを振り返る。「ジョニー(ミラン)が僕よりスプリントが強いことは明らかだし、今日彼のために走るのは何の不満もなかった。明日もアタックはあるだろうけど、総合を守るために全力を尽くしたい。ステージ優勝も狙うつもりだ」と加えている。
翌日は第39回リドル・ドイツ・ツアーを締めくくる最終日。フィニッシュ手前5km地点で距離1,000m/平均勾配6%の丘越えをするという、またしてもピーダスン好みのレイアウトだ。
リドル・ドイツ・ツアー2024第3ステージ
1位 | ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) | 5:17:57 |
2位 | マックス・カンター(ドイル、アスタナ・カザクスタン) | |
3位 | ヨルディ・メーウス(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | |
4位 | マテウジュ・ゴヴェカル(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
5位 | ルーク・ランパーティ(アメリカ、スーダル・クイックステップ) | |
6位 | ニクラス・メルクル(ドイツ、dsmフェルミニッヒ・ポストNL) | |
7位 | ティボー・デルグロッソ(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) | |
8位 | オールイス・アウラール(コロンビア、カハルラル・セグロスRGA) | |
9位 | ニコロ・ブラッティ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
10位 | ヴラッド・ファンメヘレン(ベルギー、dsmフェルミニッヒ・ポストNL) |
個人総合成績
1位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック) | 14:03:08 |
2位 | トビアス・ヨハンネセン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) | +0:12 |
3位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +0:19 |
4位 | イーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +0:21 |
5位 | アーチー・ライアン(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト) | |
6位 | シュテファン・ビッセガー(スイス、EFエデュケーション・イージーポスト) | |
7位 | ルーク・ランパーティ(アメリカ、スーダル・クイックステップ) | +0:22 |
8位 | ファビオ・クリステン(スイス、Q36.5プロサイクリング) | +0:24 |
9位 | ヒル・ヘルダース(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | |
10位 | ショーン・フリン(イギリス、dsmフェルミニッヒ・ポストNL) | +0:26 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) |
山岳賞 | ヨルゲン・ノルドハーゲン(ノルウェー、ヴィスマ・リースアバイク・デベロップメント) |
ヤングライダー賞 | トビアス・ヨハンネセン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) |
チーム総合成績 | レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ |
text:So Isobe
photo:Deutschland Tour、CorVos
photo:Deutschland Tour、CorVos
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