2024/08/22(木) - 10:13
5日間のリドル・ドイツ・ツアーが開幕。距離2.9km、平均50km/hオーバー、時間にして3分強の超短距離市街地プロローグを制したのはジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)だった。
ドイツ中部から南部シュツットガルトにかけた地域を舞台に、第39回リドル・ドイツ・ツアー(正式名称はリドル・ドイッチュラント・トゥーア)が開幕した。初開催が1931年と歴史あるステージレースは2005年からはUCIプロツアーカレンダーに組み込まれていたものの、ドイツ国内での相次ぐドーピングスキャンダルによってスポンサーが撤退し中断に追い込まれていた。
しかしツール・ド・フランス主催者であるA.S.O.によって2018年に10年振りに復活し、現在は上から2つ目のカテゴリーであるUCIプロシリーズ(UCI2.Pro)として開催中だ。
8月21日に開催される初日恒例の超短距離プロローグを皮切りに、それ以降4日間は丘陵ステージとスプリントステージの連続。毎年パンチャーや登れるスプリンターがボーナスタイムを争うスリリングな総合争いが見どころで、昨年はイラン・ファンウィルデル(ベルギー、スーダル・クイックステップ)が総合優勝を達成している。
スプリンター勢の布陣は豪華そのもの。リドル・トレックはマッズ・ピーダスン(デンマーク)と五輪金メダリスト(チームパシュート)のジョナサン・ミラン(イタリア)の二枚看板を立て、昨年ツアー・オブ・ジャパンを席巻した勢いそのままに活躍中のルーク・ランパーティ(アメリカ、スーダル・クイックステップ)、ダニー・ファンポッペル(オランダ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)、アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)といった面々が集結。
また、エリア・ヴィヴィアーニとフィリッポ・ガンナ(共にイタリア)やイーサン・ヘイター(イギリス)などイネオス・グレナディアーズ勢やユーリ・レイタオン(ポルトガル、カハルラル・セグロスRGA)といったパリ五輪メダリストも集結。バーレーン・ヴィクトリアスはサンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア)とワウト・プールス(オランダ)のクライマーを揃えるなど、ブエルタ・ア・エスパーニャの裏番組とは思えないスタートリストになっている。
バイエルン州北部の街シュヴァインフルトを舞台にした初日プロローグは距離2.9kmと、世界中のプロローグの中でも群を抜いて短い超短距離レース。昨年よりも700m距離が伸びたものの、TTスペシャリストよりはスプリンターが得意とするコースであることは変わらない。6箇所のコーナーを如何に攻め、立ち上がりでスピードに乗せられるかも勝負の分かれ目となった。
時間にして僅か3分半弱。ヤニック・シュタイムレ(ドイツ、Q36.5プロサイクリング)やシュテファン・ビッセガー(スイス、EFエデュケーション・イージーポスト)、パリ五輪でイギリスのチームパシュート銀メダルに貢献したイーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)といった面々が次々とトップタイムを塗り替えたが、続いてスタートしたミランが3分16秒31(平均53.181km/h)を叩き出してホットシートに座った。
パリ五輪のチームパシュートで、ミラン達と組んで金メダルを獲得したガンナはトップ10入りを逃し、総合優勝の期待が掛かるピーダスンはミランに迫ったものの僅か0秒71遅れ。ミランがコンマ1秒を争う熾烈なスピードバトルを制した。
「このレースを幸先よくスタートさせるのはチームにとって重要だった。全力で走ったし、マッズも1秒以内の差でステージ2位。いい結果になって良かったよ。今季はとてもよく走れていて、序盤に掲げた目標を達成することができた。シーズン後半戦に入ってもなお調子が良いし、このまま調子を保ち続けたいと思う。今日もしマッズが勝っていてもチームとして最高の結果だった。僕らはどっちも気分が良い。ベストを尽くしたい」と、リーダージャージにポイント賞ジャージ、さらにはヤングライダージャージまでを獲得したミランは話している。
ドイツ中部から南部シュツットガルトにかけた地域を舞台に、第39回リドル・ドイツ・ツアー(正式名称はリドル・ドイッチュラント・トゥーア)が開幕した。初開催が1931年と歴史あるステージレースは2005年からはUCIプロツアーカレンダーに組み込まれていたものの、ドイツ国内での相次ぐドーピングスキャンダルによってスポンサーが撤退し中断に追い込まれていた。
しかしツール・ド・フランス主催者であるA.S.O.によって2018年に10年振りに復活し、現在は上から2つ目のカテゴリーであるUCIプロシリーズ(UCI2.Pro)として開催中だ。
8月21日に開催される初日恒例の超短距離プロローグを皮切りに、それ以降4日間は丘陵ステージとスプリントステージの連続。毎年パンチャーや登れるスプリンターがボーナスタイムを争うスリリングな総合争いが見どころで、昨年はイラン・ファンウィルデル(ベルギー、スーダル・クイックステップ)が総合優勝を達成している。
スプリンター勢の布陣は豪華そのもの。リドル・トレックはマッズ・ピーダスン(デンマーク)と五輪金メダリスト(チームパシュート)のジョナサン・ミラン(イタリア)の二枚看板を立て、昨年ツアー・オブ・ジャパンを席巻した勢いそのままに活躍中のルーク・ランパーティ(アメリカ、スーダル・クイックステップ)、ダニー・ファンポッペル(オランダ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)、アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)といった面々が集結。
また、エリア・ヴィヴィアーニとフィリッポ・ガンナ(共にイタリア)やイーサン・ヘイター(イギリス)などイネオス・グレナディアーズ勢やユーリ・レイタオン(ポルトガル、カハルラル・セグロスRGA)といったパリ五輪メダリストも集結。バーレーン・ヴィクトリアスはサンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア)とワウト・プールス(オランダ)のクライマーを揃えるなど、ブエルタ・ア・エスパーニャの裏番組とは思えないスタートリストになっている。
バイエルン州北部の街シュヴァインフルトを舞台にした初日プロローグは距離2.9kmと、世界中のプロローグの中でも群を抜いて短い超短距離レース。昨年よりも700m距離が伸びたものの、TTスペシャリストよりはスプリンターが得意とするコースであることは変わらない。6箇所のコーナーを如何に攻め、立ち上がりでスピードに乗せられるかも勝負の分かれ目となった。
時間にして僅か3分半弱。ヤニック・シュタイムレ(ドイツ、Q36.5プロサイクリング)やシュテファン・ビッセガー(スイス、EFエデュケーション・イージーポスト)、パリ五輪でイギリスのチームパシュート銀メダルに貢献したイーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)といった面々が次々とトップタイムを塗り替えたが、続いてスタートしたミランが3分16秒31(平均53.181km/h)を叩き出してホットシートに座った。
パリ五輪のチームパシュートで、ミラン達と組んで金メダルを獲得したガンナはトップ10入りを逃し、総合優勝の期待が掛かるピーダスンはミランに迫ったものの僅か0秒71遅れ。ミランがコンマ1秒を争う熾烈なスピードバトルを制した。
「このレースを幸先よくスタートさせるのはチームにとって重要だった。全力で走ったし、マッズも1秒以内の差でステージ2位。いい結果になって良かったよ。今季はとてもよく走れていて、序盤に掲げた目標を達成することができた。シーズン後半戦に入ってもなお調子が良いし、このまま調子を保ち続けたいと思う。今日もしマッズが勝っていてもチームとして最高の結果だった。僕らはどっちも気分が良い。ベストを尽くしたい」と、リーダージャージにポイント賞ジャージ、さらにはヤングライダージャージまでを獲得したミランは話している。
リドル・ドイツ・ツアー2024プロローグ
1位 | ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) | 3.16,31 |
2位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック) | +0,71 |
3位 | マイケル・ゼイラート(オランダ、チューダープロサイクリング) | +1,69 |
4位 | イーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +2,86 |
5位 | シュテファン・ビッセガー(スイス、EFエデュケーション・イージーポスト) | +3,46 |
6位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +4,55 |
7位 | ヤニック・シュタイムレ(ドイツ、Q36.5プロサイクリング) | +5,29 |
8位 | マルコ・ハラー(オーストリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +5,35 |
9位 | ヨルディ・メーウス(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +5,52 |
10位 | ファビオ・クリステン(スイス、Q36.5プロサイクリング) | +5,72 |
個人総合成績
1位 | ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) | 3.16 | 31 |
2位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック) | +0:01 | |
3位 | マイケル・ゼイラート(オランダ、チューダープロサイクリング) | +0:02 | |
4位 | イーサン・ヘイター(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +0:03 | |
5位 | シュテファン・ビッセガー(スイス、EFエデュケーション・イージーポスト) | ||
6位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +0:04 | |
7位 | ヤニック・シュタイムレ(ドイツ、Q36.5プロサイクリング) | +0:05 | |
8位 | マルコ・ハラー(オーストリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | ||
9位 | ヨルディ・メーウス(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | ||
10位 | ファビオ・クリステン(スイス、Q36.5プロサイクリング) | +0:06 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) |
ヤングライダー賞 | ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) |
チーム総合成績 | リドル・トレック |
text:So Isobe
photo:Deutschland Tour、CorVos
photo:Deutschland Tour、CorVos
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