2024/08/21(水) - 18:34
2024年ツール・ド・フランスに出場した22チームのバイクを3チームごとに連載形式で紹介していくシリーズ第6弾。スペシャルペイントのエヴェネプールとフルーネウェーヘン、マシューズのバイク、そして初日ステージ優勝を挙げたバルデのバイクを取り上げます。
スーダル・クイックステップ|スペシャライズド S-WORKS TARMAC
レムコ・エヴェネプール(ベルギー)を総合3位に送り込み、マイヨブラン獲得に成功した"ウルフパック"ことスーダル・クイックステップは、レッドブルと同じくスペシャライズドのS-WORKS TARMAC一択。
チームバイクは青〜紫系のグラデーションカラーだが、エヴェネプールにはブラック&シルバーに輝くスペシャルペイントが用意されていた。後のパリ五輪個人タイムトライアル&ロードレースダブル優勝で更なるスペシャルペイントモデルが供給されるはず。山岳ステージ用として軽量ペイント版と思われるブラック一色のバイクも使われていた。
コンポーネントはシマノDURA-ACEで、エヴェネプールはポガチャルと同様に165mmのショートクランク派。エヴェネプールは選手供給専用チェーンリングであるアウター56Tも積極的に使用していた。
メインホイールはロヴァールのRAPIDE CLX IIで、一般発売も行われたより軽量なチームエディション。同じスペシャライズド供給チームであるレッドブル・ボーラ・ハンスグローエとの違いは、クリンチャーのTurbo cottonタイヤで統一されていたこと。クローム仕様のハブ、ホワイトのリムデカールは選手供給専用品の証。
DSMフィルメニッヒ・ポストNL|スコット FOIL RC
DSMフィルメニッヒ・ポストNLは、開幕ステージでロマン・バルデ(フランス)による劇的な逃げ切り優勝とマイヨジョーヌ獲得など、成功のツール・ド・フランスを過ごした数少ないチームの一つ。使用機材は継続してスコットで、平坦から山岳までコース設定に関係なくエアロモデルのFOIL RCを駆る。
長年シマノのグローバルサポートチームであるため、コンポーネントとホイールはDURA-ACEで統一。複数名の選手がリアホイールのみULTEGRAを使うシーンも目撃されたものの、その真意は不明。下ハンドルを握ることの多いバルデはDI2のサテライトスイッチを特徴的な位置に付けているほか、他選手よりもドロップ部のアールが大きいハンドルをして落差の大きなポジショニングをとっている。
かつてシマノ・メモリーコープとして始まり、スキル・シマノやジャイアント、サンウェブと名称変更してきたチームは長らくシマノPROのコンポーネントを使用していたが、バイクの専用設計化に伴いハンドル周りやサドルはスコット傘下のシンクロスに。一部市販品には存在しない超ロングステムのハンドルを使用している選手も存在しているようだ。コンピュータはワフーで、市販品ではないエアロマウントが採用されていた。
ジェイコ・アルウラー|ジャイアント PROPEL ADVANCED SL、TCR ADVANCED SL
サイモン・イェーツ(イギリス)の総合成績とディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)のスプリントを狙い、フルーネウェーヘンによるステージ1勝を達成したジェイコ・アルウラー。昨年から継続してエアロモデルのPROPEL ADVANCED SLをメインユースするが、山岳ステージでは今年序盤にフルモデルチェンジした軽量クライミングモデルのTCRをイェーツらクライマーが使用していた。
オランダチャンピオンのフルーネウェーヘンにはアメコミ調のスペシャルペイントモデルが供給されたほか、マイケル・マシューズ(オーストラリア)にはメタリックシルバーにツール特別デザインジャージと同じオレンジとグリーンをあしらったPROPELが与えられていた。
ホイールはホワイトデカール仕様のカデックスのULTRA 50をメインに据えるが、新型TCRと同時にデビューしたMAX 40はその軽量性を武器に一部の選手が山岳ステージで用いていた。サドルやハンドル周りもカデックスで揃えられ、フロントディレイラーにはフォーリアーズのチェーンウォッチャーで脱落防止策を採っている。タイヤはヴィットリアのCORSA PRO。28もしくは30cを使う。
text:So Isobe,Kei Tsuji
photo:Kei Tsuji
スーダル・クイックステップ|スペシャライズド S-WORKS TARMAC
レムコ・エヴェネプール(ベルギー)を総合3位に送り込み、マイヨブラン獲得に成功した"ウルフパック"ことスーダル・クイックステップは、レッドブルと同じくスペシャライズドのS-WORKS TARMAC一択。
チームバイクは青〜紫系のグラデーションカラーだが、エヴェネプールにはブラック&シルバーに輝くスペシャルペイントが用意されていた。後のパリ五輪個人タイムトライアル&ロードレースダブル優勝で更なるスペシャルペイントモデルが供給されるはず。山岳ステージ用として軽量ペイント版と思われるブラック一色のバイクも使われていた。
コンポーネントはシマノDURA-ACEで、エヴェネプールはポガチャルと同様に165mmのショートクランク派。エヴェネプールは選手供給専用チェーンリングであるアウター56Tも積極的に使用していた。
メインホイールはロヴァールのRAPIDE CLX IIで、一般発売も行われたより軽量なチームエディション。同じスペシャライズド供給チームであるレッドブル・ボーラ・ハンスグローエとの違いは、クリンチャーのTurbo cottonタイヤで統一されていたこと。クローム仕様のハブ、ホワイトのリムデカールは選手供給専用品の証。
DSMフィルメニッヒ・ポストNL|スコット FOIL RC
DSMフィルメニッヒ・ポストNLは、開幕ステージでロマン・バルデ(フランス)による劇的な逃げ切り優勝とマイヨジョーヌ獲得など、成功のツール・ド・フランスを過ごした数少ないチームの一つ。使用機材は継続してスコットで、平坦から山岳までコース設定に関係なくエアロモデルのFOIL RCを駆る。
長年シマノのグローバルサポートチームであるため、コンポーネントとホイールはDURA-ACEで統一。複数名の選手がリアホイールのみULTEGRAを使うシーンも目撃されたものの、その真意は不明。下ハンドルを握ることの多いバルデはDI2のサテライトスイッチを特徴的な位置に付けているほか、他選手よりもドロップ部のアールが大きいハンドルをして落差の大きなポジショニングをとっている。
かつてシマノ・メモリーコープとして始まり、スキル・シマノやジャイアント、サンウェブと名称変更してきたチームは長らくシマノPROのコンポーネントを使用していたが、バイクの専用設計化に伴いハンドル周りやサドルはスコット傘下のシンクロスに。一部市販品には存在しない超ロングステムのハンドルを使用している選手も存在しているようだ。コンピュータはワフーで、市販品ではないエアロマウントが採用されていた。
ジェイコ・アルウラー|ジャイアント PROPEL ADVANCED SL、TCR ADVANCED SL
サイモン・イェーツ(イギリス)の総合成績とディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)のスプリントを狙い、フルーネウェーヘンによるステージ1勝を達成したジェイコ・アルウラー。昨年から継続してエアロモデルのPROPEL ADVANCED SLをメインユースするが、山岳ステージでは今年序盤にフルモデルチェンジした軽量クライミングモデルのTCRをイェーツらクライマーが使用していた。
オランダチャンピオンのフルーネウェーヘンにはアメコミ調のスペシャルペイントモデルが供給されたほか、マイケル・マシューズ(オーストラリア)にはメタリックシルバーにツール特別デザインジャージと同じオレンジとグリーンをあしらったPROPELが与えられていた。
ホイールはホワイトデカール仕様のカデックスのULTRA 50をメインに据えるが、新型TCRと同時にデビューしたMAX 40はその軽量性を武器に一部の選手が山岳ステージで用いていた。サドルやハンドル周りもカデックスで揃えられ、フロントディレイラーにはフォーリアーズのチェーンウォッチャーで脱落防止策を採っている。タイヤはヴィットリアのCORSA PRO。28もしくは30cを使う。
text:So Isobe,Kei Tsuji
photo:Kei Tsuji
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