2024/08/17(土) - 17:02
マイヨロホと共にブエルタを盛り上げるのが3賞ジャージの争い。マイヨプントス(ポイント賞)の有力候補であるファンアールト、マイヨブランコ(ヤングライダー賞)候補のティベーリやデルトロなど、注目選手を紹介します。
マイヨプントス(ポイント賞ジャージ)
スペイン語でポイントを意味するプントスが指し示すのは、鮮やかな緑色に染められたジャージ。各ステージ上位15名と中間スプリントポイント上位3名に与えられ、主にスプリンターを対象とした賞である。以前は総合優勝者や総合上位陣が獲得することが続いたが、2021年よりポイント配分が変更。そのため近年は主催者の狙い通りスプリンターが獲得している。
今大会は21日間のレースのうち、平坦ステージに分類されるステージはわずか1つ。昨年6から4への減少し、今年はたったの1ステージと主催者は大胆な決断をした。しかしだからと言ってスプリンターの活躍機会が極端に減るわけではなく、終盤が平坦路である4〜6つのステージに集団スプリントの可能性がある。
昨年と同じく、今大会に登りが不得手なピュアスプリンターの姿はない。そのためある程度登りをこなせるスピードマンが揃い、昨年区間3勝でマイヨプントスを獲得したカーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)はその一人。ジロ・デ・イタリアでは2位に2度(3位に2度)と勝利を逃し、その悔しさをブエルタでぶつけてくるだろう。
しかし集団スプリントでもっとも注目を集めている選手は、初出場となるワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)だ。今年3月の怪我で予定していたジロを回避したファンアールトは、ツール・ド・フランスでは2度の2位(7度のトップ10)と消化不良。五輪の個人TTでは銅メダル、また今季はわずか2勝とここまで本来の実力が発揮できていない。
他にもブライアン・コカール(フランス、コフィディス)やコービン・ストロング(ニュージーランド、イスラエル・プレミアテック)、前哨戦ブエルタ・ア・ブルゴスで区間2勝のパヴェル・ビットネル(チェコ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)などが、少ないスプリントチャンスを狙いに行く。
マイヨモンターニャ(山岳賞ジャージ)
ジロとツールと同じく、山岳の厳しいブエルタでも山岳賞には総合争いが大きく影響する。そのため予想が難しく、チームで比較的自由を与えられるクライマーや、総合で大きくタイムを失ったオールラウンダーなどが争う賞となる。
昨年は第1週目にタイムを失い、目標をステージ優勝に切り替え区間3勝を挙げたレムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)が手に入れた。スプリンターと違い数多くのクライマーが出場するため、逃げだけではなく総合上位陣やアシスト選手が受賞しても不思議ではない。
マイヨブランコ(ヤングライダー賞ジャージ)
2019年よりコンビナーダ賞(複合賞)からヤングライダー賞(新人賞)に変わったのが、白いジャージのマイヨブランコ。いわば将来のマイヨロホ候補が着用するジャージの対象となるのは、1999年1月1日以降に誕生した選手たちだ。
総合上位の選手が則ち白色ジャージ候補者のため、23歳のカルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ)や今年のジロでヤングライダー賞に輝いたアントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)が有力。また21歳のキアン・アイデブルックス(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)や20歳のイサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツ)にも注目だ。
ちなみに出場選手の中で最年少は2004年生まれの20歳にして現TTヨーロッパ王者のジョシュア・ターリング(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)で、最年長は40歳で今年引退するルイス・マテ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)。出場選手の平均年齢は28歳だ。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
マイヨプントス(ポイント賞ジャージ)
スペイン語でポイントを意味するプントスが指し示すのは、鮮やかな緑色に染められたジャージ。各ステージ上位15名と中間スプリントポイント上位3名に与えられ、主にスプリンターを対象とした賞である。以前は総合優勝者や総合上位陣が獲得することが続いたが、2021年よりポイント配分が変更。そのため近年は主催者の狙い通りスプリンターが獲得している。
今大会は21日間のレースのうち、平坦ステージに分類されるステージはわずか1つ。昨年6から4への減少し、今年はたったの1ステージと主催者は大胆な決断をした。しかしだからと言ってスプリンターの活躍機会が極端に減るわけではなく、終盤が平坦路である4〜6つのステージに集団スプリントの可能性がある。
昨年と同じく、今大会に登りが不得手なピュアスプリンターの姿はない。そのためある程度登りをこなせるスピードマンが揃い、昨年区間3勝でマイヨプントスを獲得したカーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)はその一人。ジロ・デ・イタリアでは2位に2度(3位に2度)と勝利を逃し、その悔しさをブエルタでぶつけてくるだろう。
しかし集団スプリントでもっとも注目を集めている選手は、初出場となるワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)だ。今年3月の怪我で予定していたジロを回避したファンアールトは、ツール・ド・フランスでは2度の2位(7度のトップ10)と消化不良。五輪の個人TTでは銅メダル、また今季はわずか2勝とここまで本来の実力が発揮できていない。
他にもブライアン・コカール(フランス、コフィディス)やコービン・ストロング(ニュージーランド、イスラエル・プレミアテック)、前哨戦ブエルタ・ア・ブルゴスで区間2勝のパヴェル・ビットネル(チェコ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)などが、少ないスプリントチャンスを狙いに行く。
マイヨモンターニャ(山岳賞ジャージ)
ジロとツールと同じく、山岳の厳しいブエルタでも山岳賞には総合争いが大きく影響する。そのため予想が難しく、チームで比較的自由を与えられるクライマーや、総合で大きくタイムを失ったオールラウンダーなどが争う賞となる。
昨年は第1週目にタイムを失い、目標をステージ優勝に切り替え区間3勝を挙げたレムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)が手に入れた。スプリンターと違い数多くのクライマーが出場するため、逃げだけではなく総合上位陣やアシスト選手が受賞しても不思議ではない。
マイヨブランコ(ヤングライダー賞ジャージ)
2019年よりコンビナーダ賞(複合賞)からヤングライダー賞(新人賞)に変わったのが、白いジャージのマイヨブランコ。いわば将来のマイヨロホ候補が着用するジャージの対象となるのは、1999年1月1日以降に誕生した選手たちだ。
総合上位の選手が則ち白色ジャージ候補者のため、23歳のカルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ)や今年のジロでヤングライダー賞に輝いたアントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス)が有力。また21歳のキアン・アイデブルックス(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)や20歳のイサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツ)にも注目だ。
ちなみに出場選手の中で最年少は2004年生まれの20歳にして現TTヨーロッパ王者のジョシュア・ターリング(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)で、最年長は40歳で今年引退するルイス・マテ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)。出場選手の平均年齢は28歳だ。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
Amazon.co.jp