2024/08/13(火) - 09:05
オランダ・ロッテルダムで開幕したツール・ド・フランス・ファム・アヴェク・ズイフト。初日の平坦ステージは予想通り集団スプリントに持ち込まれ、メカトラで脱落するウィーベスを尻目にシャーロッテ・コール(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)が圧巻のスピードで勝利した。
8月12日(月)第1ステージ
ロッテルダム〜ハーグ 123km(平坦)
オランダ第二の都市ロッテルダムで開幕したツール・ド・フランス・ファム・アヴェク・ズイフト(UCIワールドツアー)。大会初フランス国外でのスタートとなった第3回大会はここから3日間オランダを走り、終着地点のアルプス山脈に向けてベルギー、フランスと南下していく。
第1ステージのコースはハーグまでの123kmで、レイアウトはコーナーの多い平坦路。特徴的なのは平地の国オランダを象徴する、頂上が海抜-25m地点の4級山岳(距離1km/平均3.1%)だ。
スタート地点に集ったのは15のワールドチームと7つのコンチネンタルチームを合わせた22チーム/153名。気温28度という夏らしい暑さなのなか現地時間午後12時45分にスタートが切られ、アクチュアルスタート前のパレード走行中にプック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)ら3名が落車するトラブル。しかし深刻な怪我もなく選手たちはバイクに戻り、全8ステージの戦い火ぶたが切られた。
序盤からハイペースで展開するなか、ユラニ・ブランコ(スペイン、ラボラル・クチャ・ファンダシオン・エウスカディ)を中心とした3名が飛び出す。しかしわずか4kmでメイン集団に戻り、SDワークス・プロタイムが先導するなか今度はクリスティーナ・トネッティ(イタリア、ラボラル・クチャ・ファンダシオン・エウスカディ)がアタック。残り79km地点で単独逃げが成立した。
22歳のトネッティを見送ったプロトンでは直後の橋の上で集団落車が発生する。その中にはパリ五輪タイムトライアルで金メダルを獲得したグレース・ブラウン(オーストラリア、FDJスエズ)が含まれ、総合優勝候補であるガイア・レアリーニ(イタリア、リドル・トレック)もチームメイトのエリザベス・ダイグナン(イギリス)と共にバイク交換を強いられる。その後レアリーニはチームカーとダイグナンの助けを受けながらプロトンに復帰し、難を逃れた。
一度トンネルに入り、出口に設定された4級山岳(残り62km)はトネッティがトップ通過する。翌日行われる2ステージは山岳ポイントがないため、22歳のトネッティは第4ステージまでマイヨアポワ(山岳賞ジャージ)を着用する権利をゲット。この日の目標を達成したトネッティはメイン集団に戻っていった。
ウズベキスタンのコンチネンタルチームであるタシケントシティ・ウーマン・プロフェッショナル・サイクリング選手たちがペースについていけず、続々とリタイアしていくプロトンからその後飛び出す選手は現れない。ひと塊のまま選手たちは残り37.9km地点に設定された中間スプリントに到着し、通常の黄色ではなくオレンジ色のスペシャルジャージを着たヴィスマ・リースアバイクがトレインを組む。そしてルビー・ローズマンギャノン(オーストラリア、リブ・アルウラー・ジェイコ)を退けたマリアンヌ・フォス(オランダ)が先着した。
平地と並びオランダの特徴である強風は吹かず、選手たちはフィニッシュ地点の待つハーグに到着する。SDワークスが先頭でトレインを綺麗に並べ、最終リードアウトのバルバラ・グアリスキ(イタリア)が先頭に立つ。しかしエーススプリンターであるロレーナ・ウィーベス(オランダ)はアンニーナ・アフトサロ(フィンランド、ウノエックス・モビリティ)と接触してチェーンを落とし、グアリスキの背後からライバルのシャーロッテ・コール(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)が踏み込んだ。
残り150m過ぎで早くもスプリントを開始したコールのスピードには、フォスやアフトサロ、エリーザ・バルサモ(イタリア、リドル・トレック)も及ばない。ライバルに並ばせることすら許さなかったコールが、母国オランダで初日勝者に輝いた。
「信じられない!夢が叶った。今シーズンは不調が続いたなか掴んだ結果。常に私を信じてくれたトレーナーや周りの人たちに感謝したい。早く仕掛けすぎたとも思ったが、こうやって勝利に繋げることができた。言葉がないほど嬉しい」と、フィニッシュ直後に涙を流したコールは喜んだ。
ツール初勝利を飾っただけでなく、マイヨジョーヌに袖を通したコールは地元オランダ出身の25歳。2022年はウィーベスのアシストとして出場し、エースとして臨んだ昨年は3位が最高位。そして今年は体調不良が長引いたものの、大一番で今シーズン初勝利を飾った。
一方、メカトラで勝利を逃したウィーベスは「大分前からこのステージでの勝利を狙っていたので、いまはとても落ち込んでいる。完璧な位置にいたのに不運にも衝撃でディレーラーが壊れてしまった。だが明日に切り替え、そこで自分の存在を示したい」とコメントしている。
8月12日(月)第1ステージ
ロッテルダム〜ハーグ 123km(平坦)
オランダ第二の都市ロッテルダムで開幕したツール・ド・フランス・ファム・アヴェク・ズイフト(UCIワールドツアー)。大会初フランス国外でのスタートとなった第3回大会はここから3日間オランダを走り、終着地点のアルプス山脈に向けてベルギー、フランスと南下していく。
第1ステージのコースはハーグまでの123kmで、レイアウトはコーナーの多い平坦路。特徴的なのは平地の国オランダを象徴する、頂上が海抜-25m地点の4級山岳(距離1km/平均3.1%)だ。
スタート地点に集ったのは15のワールドチームと7つのコンチネンタルチームを合わせた22チーム/153名。気温28度という夏らしい暑さなのなか現地時間午後12時45分にスタートが切られ、アクチュアルスタート前のパレード走行中にプック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)ら3名が落車するトラブル。しかし深刻な怪我もなく選手たちはバイクに戻り、全8ステージの戦い火ぶたが切られた。
序盤からハイペースで展開するなか、ユラニ・ブランコ(スペイン、ラボラル・クチャ・ファンダシオン・エウスカディ)を中心とした3名が飛び出す。しかしわずか4kmでメイン集団に戻り、SDワークス・プロタイムが先導するなか今度はクリスティーナ・トネッティ(イタリア、ラボラル・クチャ・ファンダシオン・エウスカディ)がアタック。残り79km地点で単独逃げが成立した。
22歳のトネッティを見送ったプロトンでは直後の橋の上で集団落車が発生する。その中にはパリ五輪タイムトライアルで金メダルを獲得したグレース・ブラウン(オーストラリア、FDJスエズ)が含まれ、総合優勝候補であるガイア・レアリーニ(イタリア、リドル・トレック)もチームメイトのエリザベス・ダイグナン(イギリス)と共にバイク交換を強いられる。その後レアリーニはチームカーとダイグナンの助けを受けながらプロトンに復帰し、難を逃れた。
一度トンネルに入り、出口に設定された4級山岳(残り62km)はトネッティがトップ通過する。翌日行われる2ステージは山岳ポイントがないため、22歳のトネッティは第4ステージまでマイヨアポワ(山岳賞ジャージ)を着用する権利をゲット。この日の目標を達成したトネッティはメイン集団に戻っていった。
ウズベキスタンのコンチネンタルチームであるタシケントシティ・ウーマン・プロフェッショナル・サイクリング選手たちがペースについていけず、続々とリタイアしていくプロトンからその後飛び出す選手は現れない。ひと塊のまま選手たちは残り37.9km地点に設定された中間スプリントに到着し、通常の黄色ではなくオレンジ色のスペシャルジャージを着たヴィスマ・リースアバイクがトレインを組む。そしてルビー・ローズマンギャノン(オーストラリア、リブ・アルウラー・ジェイコ)を退けたマリアンヌ・フォス(オランダ)が先着した。
平地と並びオランダの特徴である強風は吹かず、選手たちはフィニッシュ地点の待つハーグに到着する。SDワークスが先頭でトレインを綺麗に並べ、最終リードアウトのバルバラ・グアリスキ(イタリア)が先頭に立つ。しかしエーススプリンターであるロレーナ・ウィーベス(オランダ)はアンニーナ・アフトサロ(フィンランド、ウノエックス・モビリティ)と接触してチェーンを落とし、グアリスキの背後からライバルのシャーロッテ・コール(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)が踏み込んだ。
残り150m過ぎで早くもスプリントを開始したコールのスピードには、フォスやアフトサロ、エリーザ・バルサモ(イタリア、リドル・トレック)も及ばない。ライバルに並ばせることすら許さなかったコールが、母国オランダで初日勝者に輝いた。
「信じられない!夢が叶った。今シーズンは不調が続いたなか掴んだ結果。常に私を信じてくれたトレーナーや周りの人たちに感謝したい。早く仕掛けすぎたとも思ったが、こうやって勝利に繋げることができた。言葉がないほど嬉しい」と、フィニッシュ直後に涙を流したコールは喜んだ。
ツール初勝利を飾っただけでなく、マイヨジョーヌに袖を通したコールは地元オランダ出身の25歳。2022年はウィーベスのアシストとして出場し、エースとして臨んだ昨年は3位が最高位。そして今年は体調不良が長引いたものの、大一番で今シーズン初勝利を飾った。
一方、メカトラで勝利を逃したウィーベスは「大分前からこのステージでの勝利を狙っていたので、いまはとても落ち込んでいる。完璧な位置にいたのに不運にも衝撃でディレーラーが壊れてしまった。だが明日に切り替え、そこで自分の存在を示したい」とコメントしている。
ツール・ド・フランス・ファム2024第1ステージ
1位 | シャーロッテ・コール(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | 2:47:40 |
2位 | アンニーナ・アフトサロ(フィンランド、ウノエックス・モビリティ) | |
3位 | エリーザ・バルサモ(イタリア、リドル・トレック) | |
4位 | ロッタ・レピスト(フィンランド、EFオートリー・キャノンデール) | |
5位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | |
6位 | ダリア・ピクリク(ポーランド、ヒューマンパワードヘルス) | |
7位 | ミレーヌ・デズート(オランダ、セラティツィット・WNTプロサイクリング) | |
8位 | キンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル) | |
9位 | エミリア・ファーリン(スウェーデン、アルケアB&Bホテルズ) | |
10位 | カタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー、SDワークス・プロタイム) | |
35位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) |
マイヨジョーヌ(個人総合成績)
1位 | シャーロッテ・コール(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | 2:47:30 |
2位 | アンニーナ・アフトサロ(フィンランド、ウノエックス・モビリティ) | +0:04 |
3位 | エリーザ・バルサモ(イタリア、リドル・トレック) | +0:06 |
4位 | ロッタ・レピスト(フィンランド、EFオートリー・キャノンデール) | +0:10 |
5位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | |
6位 | ダリア・ピクリク(ポーランド、ヒューマンパワードヘルス) | |
7位 | ミレーヌ・デズート(オランダ、セラティツィット・WNTプロサイクリング) | |
8位 | キンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル) | |
9位 | エミリア・ファーリン(スウェーデン、アルケアB&Bホテルズ) | |
10位 | カタブランカ・ヴァシュ(ハンガリー、SDワークス・プロタイム) |
マイヨヴェール(ポイント賞)
1位 | シャーロッテ・コール(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | 50pts |
2位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | 41pts |
3位 | アンニーナ・アフトサロ(フィンランド、ウノエックス・モビリティ) | 30pts |
マイヨアポワ(山岳賞)
1位 | クリスティーナ・トネッティ(イタリア、ラボラル・クチャ・ファンダシオン・エウスカディ) | 2pts |
2位 | ルビー・ローズマンギャノン(オーストラリア、リブ・アルウラー・ジェイコ) | 1pts |
マイヨブラン(ヤングライダー賞)
1位 | アンニーナ・アフトサロ(フィンランド、ウノエックス・モビリティ) | 2:47:34 |
2位 | フェム・ファンエンペル(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:06 |
3位 | リンダ・リードマン(ドイツ、ヴィスマ・リースアバイク) |
チーム総合成績
1位 | セラティツィット・WNTプロサイクリング | 8:23:00 |
2位 | EFオートリー・キャノンデール | |
3位 | ヴィスマ・リースアバイク |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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