2024/07/28(日) - 12:30
パリ2024オリンピックの女子タイムトライアルでグレース・ブラウン(オーストラリア)が、2位に1分31秒差をつける圧巻の走りで金メダル獲得。アンナ・ヘンダーソン(イギリス)が銀、TT世界王者のクロエ・ダイガート(アメリカ)は銅メダルに輝いた。
パリ市街地を駆ける32.4kmコースで行われたパリ2024オリンピックの女子個人タイムトライアル。五輪史上初となる男子と共通コースは丘一つない平坦路で、鋭角コーナーが多く登場。前日から続く雨でウェットな路面のため、より一層TTバイクを操る技術が求められるレースとなった。
現地時間午後2時30分、第1出走者であるウルシャ・ピンター(スロベニア)から1分30秒のインターバルで35名の選手たちがスタートする。前半組で有力選手であるセシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク)が5番手で走り出し、コース中盤でタイヤを滑らせ落車。以降もコーナーで落車する選手が続出した。
トライアスロンを専門としながら今年5月のTTアメリカ選手権で優勝し、代表に選出されたテーラー・ニブは第1中間計測(13.4km)でトップタイムをマーク。しかし後半に3度の落車とパンクに見舞われ、ニブにスペアバイクを運ぶメカニックが転ぶアクシデントもありながら43分3秒(19位)でフィニッシュ。ニブはこの後トライアスロン(7月31日)にも出場予定だ。
その後、15番手出走のキム・カゾー(ニュージーランド)が41分46秒のトップタイムを出す。今年2月の新しいTT国内王者になったカゾーのタイムには、過去3度のTT世界王者に輝いているエレン・ファンダイク(オランダ)も届かず、いよいよ優勝候補たちに出番が回ってきた。
まず登場したのは現ロード世界王者であるロッテ・コペッキー(ベルギー)。第1計測をトップタイムを更新したコペッキーは落車しながらも41分34秒で首位に立つ。このタイムにエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア)は15秒届かず、地元フランス出身のジュリエット・ラブースが後半にペースを上げて41分19秒のトップタイムをマークした。
デミ・フォレリング(オランダ)はラブースから10秒遅れでフィニッシュし、直後に出走したアンナ・ヘンダーソン(イギリス)が快走を見せる。第1、2計測をトップで通過したイギリスのTT王者はラブースのタイムを10秒上回る41分9秒でフィニッシュ。平均速度47.242km/hのハイスピードで駆け抜けたものの、これをグレース・ブラウン(オーストラリア)が遥かに上回る圧巻の走りを披露した。
レース後に「脚に力を感じ、プラン通りの走りができた」と語ったブラウンは第1計測(13.4km)でヘンダーソンのタイムを20秒更新。第2計測(22.3km)ではその差を51秒まで拡げ、ヘンダーソンよりも1分31秒早い39分38秒というトップタイムでフィニッシュ。平均速度49.045km/hという異次元の速さを見せた。
最終出走となった現TT世界王者クロエ・ダイガート(アメリカ)は良いペースを刻んだものの、落車に見舞われヘンダーソンより1秒遅いタイムでフィニッシュ。その瞬間、ブラウンの金メダル獲得が決定した。
「限りなく完璧に近いレースだった」と振り返ったブラウン。「皆と話をして、またレースを振り返ることで少しずつ、金メダル獲得がいかに大きな出来事であるかを理解し始めている。ここまで支えてくれた人たちのことを考え、みんなの信頼にここで応えたかった。それを金メダルという結果で果すことができた」とブラウンは語った。
今年6月に今シーズン限りでの引退を発表したブラウンは32歳。2021年の東京五輪個人TTでは4位とメダルを逃し、2022年と23年のTT世界選手権では2年連続の2位。しかし今年はTTオーストラリア選手権3連覇を達成すると、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ・ファムで初優勝して春から続く好調を金メダルにつなげた。
この後、女子のロードレースは8月4日(日)に行われる。
パリ市街地を駆ける32.4kmコースで行われたパリ2024オリンピックの女子個人タイムトライアル。五輪史上初となる男子と共通コースは丘一つない平坦路で、鋭角コーナーが多く登場。前日から続く雨でウェットな路面のため、より一層TTバイクを操る技術が求められるレースとなった。
現地時間午後2時30分、第1出走者であるウルシャ・ピンター(スロベニア)から1分30秒のインターバルで35名の選手たちがスタートする。前半組で有力選手であるセシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク)が5番手で走り出し、コース中盤でタイヤを滑らせ落車。以降もコーナーで落車する選手が続出した。
トライアスロンを専門としながら今年5月のTTアメリカ選手権で優勝し、代表に選出されたテーラー・ニブは第1中間計測(13.4km)でトップタイムをマーク。しかし後半に3度の落車とパンクに見舞われ、ニブにスペアバイクを運ぶメカニックが転ぶアクシデントもありながら43分3秒(19位)でフィニッシュ。ニブはこの後トライアスロン(7月31日)にも出場予定だ。
その後、15番手出走のキム・カゾー(ニュージーランド)が41分46秒のトップタイムを出す。今年2月の新しいTT国内王者になったカゾーのタイムには、過去3度のTT世界王者に輝いているエレン・ファンダイク(オランダ)も届かず、いよいよ優勝候補たちに出番が回ってきた。
まず登場したのは現ロード世界王者であるロッテ・コペッキー(ベルギー)。第1計測をトップタイムを更新したコペッキーは落車しながらも41分34秒で首位に立つ。このタイムにエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア)は15秒届かず、地元フランス出身のジュリエット・ラブースが後半にペースを上げて41分19秒のトップタイムをマークした。
デミ・フォレリング(オランダ)はラブースから10秒遅れでフィニッシュし、直後に出走したアンナ・ヘンダーソン(イギリス)が快走を見せる。第1、2計測をトップで通過したイギリスのTT王者はラブースのタイムを10秒上回る41分9秒でフィニッシュ。平均速度47.242km/hのハイスピードで駆け抜けたものの、これをグレース・ブラウン(オーストラリア)が遥かに上回る圧巻の走りを披露した。
レース後に「脚に力を感じ、プラン通りの走りができた」と語ったブラウンは第1計測(13.4km)でヘンダーソンのタイムを20秒更新。第2計測(22.3km)ではその差を51秒まで拡げ、ヘンダーソンよりも1分31秒早い39分38秒というトップタイムでフィニッシュ。平均速度49.045km/hという異次元の速さを見せた。
最終出走となった現TT世界王者クロエ・ダイガート(アメリカ)は良いペースを刻んだものの、落車に見舞われヘンダーソンより1秒遅いタイムでフィニッシュ。その瞬間、ブラウンの金メダル獲得が決定した。
「限りなく完璧に近いレースだった」と振り返ったブラウン。「皆と話をして、またレースを振り返ることで少しずつ、金メダル獲得がいかに大きな出来事であるかを理解し始めている。ここまで支えてくれた人たちのことを考え、みんなの信頼にここで応えたかった。それを金メダルという結果で果すことができた」とブラウンは語った。
今年6月に今シーズン限りでの引退を発表したブラウンは32歳。2021年の東京五輪個人TTでは4位とメダルを逃し、2022年と23年のTT世界選手権では2年連続の2位。しかし今年はTTオーストラリア選手権3連覇を達成すると、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ・ファムで初優勝して春から続く好調を金メダルにつなげた。
この後、女子のロードレースは8月4日(日)に行われる。
パリ2024オリンピック 個人タイムトライアル 女子結果
1位 | グレース・ブラウン(オーストラリア) | 39:38 |
2位 | アンナ・ヘンダーソン(イギリス) | +1:31 |
3位 | クロエ・ダイガート(アメリカ) | +1:32 |
4位 | ジュリエット・ラブース(フランス) | +1:41 |
5位 | デミ・フォレリング(オランダ) | +1:51 |
6位 | ロッテ・コペッキー(ベルギー) | +1:56 |
7位 | キム・カゾー(ニュージーランド) | +2:08 |
8位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア) | +2:11 |
9位 | オドレー・コルドンラゴ(フランス) | +2:13 |
10位 | クリスティーナ・シュヴァインバーガー(オーストリア) | +2:14 |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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