2024/07/12(金) - 12:45
「マイヨヴェールを着てから力が増している」とは、ツール第12ステージで区間3勝目を手に入れたビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ)の言葉。ログリッチの落車について言及するポガチャルなど、レースを終えた選手たちのコメントを紹介します。
ステージ優勝&マイヨヴェール ビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ)
まずは僕にこの強さと力を与えてくれた神様に感謝したい。そしてチームメイトやスタッフにも。彼らがいなければ今日、僕が最速であることを証明することは不可能だった。スタートから適切なタイミングで、適切な選手の背後につくことができれば良い結果を得られると思っていた。
メイン集団が逃げを捉えた時に、脚に力を感じたので無線で皆に”調子が良いので力を貸してくれ”と頼んだ。その結果がこの勝利。彼らのおかげで(位置取りを考えず)スプリントだけに集中できた。
―マイヨヴェールが力を与えてくれたと思うか?
もちろんだ。このマイヨヴェールを着て以降、なぜだか速くなったんだ。この緑を着ることで「自分が一番速い」と信じれるからだろう。
―新しいビニヤム・ギルマイに生まれ変わったということか?
いいや、違うね。これまでも良いタイミングと位置からスプリントすれば勝てていた。だがここ2年は落車などもあり、自分の力を発揮できない時期が続いた。今年考え方から根本的にトレーニングを変えたんだ。それが実を結んでいる。
終盤は下りやコーナーが多かったので落車は僕に恐怖を与え、安全に走ることに集中した。残り600mでマイク(トゥーニッセン)を見つけ、彼が15番手から3番手まで引き上げてくれた。全く風を受けることなく完璧な位置からスプリントし、最終ストレートが緩斜面の登りだったことも良かった。
ステージ2位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)
昨日の落車後は腕と臀部が痛み、正直今日スタートできるかどうか分からなかった。だがバイクに乗っても痛みが酷くなかったのでスプリントすることにした。トレインを組むチームが少ないなか、混沌としたスプリントだった。常に良いポジションをキープでしながら良いスプリントができたのだが、アルノー・デマールとフェンスの間に挟まれてしまった。あれがなければ勝てたかもしれないので悔しい。後悔もしているが、ポジティブに捉えたい。スプリントに加われる状態であることに満足しているよ。
2着に入りながらも降格処分を受けたアルノー・デマール(フランス、アルケアB&Bホテルズ)
今日はチームのトレイン、特に(最終発射台となった)ダニエル・マクレーに感謝したい。僕が得意とするフィニッシュまで距離のある地点からスプリントを始め、勝利を信じて踏み続けた。モチベーションも高く、チーム一丸となることができた。今大会最後となる次のスプリントステージに向け、この結果(2着)はやる気に繋がる。引き続き僕たちは栄光を目指して走り続ける。
斜行による降格処分が下ったマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、アスタナ・カザクスタン)を弁護するマーク・レンショー監督
5位に入ったと思っていたので降格処分はとても残念だ。カヴェンディッシュもこの判断には落ち込んでいる。今日の残り50mを分析したところ、(デマールのリードアウトを終えた)マクレーが1.5mほど右にコースを変えて踏み止めた。安全上の理由からリードアウトは役割を終えた後も踏み続けなければならない。だがマクレーは踏み止めた。
だからカヴェンディッシュよりも制裁を受けるべきはマクレーだ。僕もリードアウトだったのでわかるのだが、ペダリングを止めれば(避けようと他の選手が)反応せざるを得ない。カヴェンディッシュとコカールが左にコースを変えたのはそういう理由からだ。
時速70kmから脚を止め、同時にカヴェンディッシュが(マクレーを避けるように)左に進路を変えたのは当然の反応だ。彼はこの判断に怒っているし、正当ではないと思っている。
マイヨジョーヌ&マイヨアポワ タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)
落車があったことは知っていたのだが、終盤はストレスが多く誰が落車したのかは把握していなかった。フィニッシュ後それがプリモシュ(ログリッチ)であると知り、とても悲しい気持ちになったよ。ステージを重ねる毎に彼の調子が上がってきているのを知っていた。彼の無事を祈っているし、彼は強い選手だ。だから復帰してステージ勝利でも挙げてくれることだろう。
プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)の落車について語るロルフ アルダーグ監督
チームカーにいたので落車について詳細は分からない。総合タイムを失ったことについても現時点でコメントはない。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
ステージ優勝&マイヨヴェール ビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ)
まずは僕にこの強さと力を与えてくれた神様に感謝したい。そしてチームメイトやスタッフにも。彼らがいなければ今日、僕が最速であることを証明することは不可能だった。スタートから適切なタイミングで、適切な選手の背後につくことができれば良い結果を得られると思っていた。
メイン集団が逃げを捉えた時に、脚に力を感じたので無線で皆に”調子が良いので力を貸してくれ”と頼んだ。その結果がこの勝利。彼らのおかげで(位置取りを考えず)スプリントだけに集中できた。
―マイヨヴェールが力を与えてくれたと思うか?
もちろんだ。このマイヨヴェールを着て以降、なぜだか速くなったんだ。この緑を着ることで「自分が一番速い」と信じれるからだろう。
―新しいビニヤム・ギルマイに生まれ変わったということか?
いいや、違うね。これまでも良いタイミングと位置からスプリントすれば勝てていた。だがここ2年は落車などもあり、自分の力を発揮できない時期が続いた。今年考え方から根本的にトレーニングを変えたんだ。それが実を結んでいる。
終盤は下りやコーナーが多かったので落車は僕に恐怖を与え、安全に走ることに集中した。残り600mでマイク(トゥーニッセン)を見つけ、彼が15番手から3番手まで引き上げてくれた。全く風を受けることなく完璧な位置からスプリントし、最終ストレートが緩斜面の登りだったことも良かった。
ステージ2位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)
昨日の落車後は腕と臀部が痛み、正直今日スタートできるかどうか分からなかった。だがバイクに乗っても痛みが酷くなかったのでスプリントすることにした。トレインを組むチームが少ないなか、混沌としたスプリントだった。常に良いポジションをキープでしながら良いスプリントができたのだが、アルノー・デマールとフェンスの間に挟まれてしまった。あれがなければ勝てたかもしれないので悔しい。後悔もしているが、ポジティブに捉えたい。スプリントに加われる状態であることに満足しているよ。
2着に入りながらも降格処分を受けたアルノー・デマール(フランス、アルケアB&Bホテルズ)
今日はチームのトレイン、特に(最終発射台となった)ダニエル・マクレーに感謝したい。僕が得意とするフィニッシュまで距離のある地点からスプリントを始め、勝利を信じて踏み続けた。モチベーションも高く、チーム一丸となることができた。今大会最後となる次のスプリントステージに向け、この結果(2着)はやる気に繋がる。引き続き僕たちは栄光を目指して走り続ける。
斜行による降格処分が下ったマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、アスタナ・カザクスタン)を弁護するマーク・レンショー監督
5位に入ったと思っていたので降格処分はとても残念だ。カヴェンディッシュもこの判断には落ち込んでいる。今日の残り50mを分析したところ、(デマールのリードアウトを終えた)マクレーが1.5mほど右にコースを変えて踏み止めた。安全上の理由からリードアウトは役割を終えた後も踏み続けなければならない。だがマクレーは踏み止めた。
だからカヴェンディッシュよりも制裁を受けるべきはマクレーだ。僕もリードアウトだったのでわかるのだが、ペダリングを止めれば(避けようと他の選手が)反応せざるを得ない。カヴェンディッシュとコカールが左にコースを変えたのはそういう理由からだ。
時速70kmから脚を止め、同時にカヴェンディッシュが(マクレーを避けるように)左に進路を変えたのは当然の反応だ。彼はこの判断に怒っているし、正当ではないと思っている。
マイヨジョーヌ&マイヨアポワ タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)
落車があったことは知っていたのだが、終盤はストレスが多く誰が落車したのかは把握していなかった。フィニッシュ後それがプリモシュ(ログリッチ)であると知り、とても悲しい気持ちになったよ。ステージを重ねる毎に彼の調子が上がってきているのを知っていた。彼の無事を祈っているし、彼は強い選手だ。だから復帰してステージ勝利でも挙げてくれることだろう。
プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)の落車について語るロルフ アルダーグ監督
チームカーにいたので落車について詳細は分からない。総合タイムを失ったことについても現時点でコメントはない。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
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