2024/07/10(水) - 08:55
今大会初の山頂フィニッシュでニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス・プロタイム)がフィニッシュ。エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック)が首位をキープしたが、総合争いメンバーが絞られる形となった。
ジロ・デ・イタリア・ウィメン(UCIウィメンズワールドツアー)3日目に今大会最初の山頂フィニッシュが登場した。フィニッシュラインが引かれた2級山岳平均勾配は4.9%ながら登坂距離は12.5kmと長く、十分に総合順位をシャッフルし得るもの。クライマー勢によるステージ優勝争いが繰り広げられたことで、総合成績にもタイム差が付くこととなった。
この日はアタック合戦が長期化した。平均45km/hに達しようかというハイペースの中、元オーストラリア女王のサラ・ロイ(コフィディス)が逃げたのはフィニッシュまで残り40kmというタイミング。2017年にロード世界選手権ジュニア女子タイムトライアルとロードレースの二冠を達成したエレーナ・ピローネ(イタリア、ローランド)が単騎合流したものの、逃げ切りを叶えるリードを稼ぎ出すことはできなかった。
まるでスプリントフィニッシュのような位置取り合戦を経て2級山岳に突入。すぐさま逃げた2人を捉え、ベテランクライマーのマビ・ガルシア(スペイン、リブ・アルウラー・ジェイコ)の高速牽引で一気にメイン集団は縮小。レース後に「調子が良かったのでトライしてみた」と振り返るガルシアは自らアタックしてリードを築いたが、ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス・プロタイム)が追い付きざまにカウンター先行する。
「ロッテ(コペッキー)と私の2人が残っていて、ゴールスプリントになればロッテが獲れる。チャンスに賭けるには最高のタイミングだった」と言うフィッシャーブラックはラスト600mの急勾配区間でリードを築き、そのままフィニッシュへ到達。自身初、そしてニュージーランド出身選手として初の女子ジロステージ優勝を挙げた。
「チャンスが見えたので全力で掴みにいった。キャリア最高の勝利になった」と言うフィッシャーブラック。「ステージ優勝だけじゃなくて総合成績というもっと大きな目標がある。上手く走れたことで自信になったし、自動的に山岳ポイントも獲得することができた。しかもオリンピック前という誰もがトップレベルに仕上げている状態で。本当に嬉しい」。
失速したガルシアを飲み込んだ精鋭グループではコペッキーが先着し、SDワークス・プロタイムはワンツーフィニッシュを達成。総合首位エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック)はコペッキーと同タイムで滑り込んだためマリアローザの変動はなし。「チームにとって、彼女にとって最高の1日になった。たくさんの人がニアムに自信を持ってトライすれば結果が出ると伝えていたけれど、今日ついに現実になったので本当に嬉しい。昨日ステージを取りこぼした(コペッキーが2位)ぶんチームワークが機能したと思う」とコペッキーは話している。
コペッキーと同タイムでフィニッシュしたのはロンゴボルギーニとジュリエット・ラブース(フランス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)の2人だけ。総合5位に浮上したフィッシャーブラック以下はすでに総合成績で1分差がついており、マリアローザ争いは首位ロンゴボルギーニとコペッキー(13秒遅れ)、ラブース(25秒遅れ)の3人に絞られる形となった。
ジロ・デ・イタリア・ウィメン(UCIウィメンズワールドツアー)3日目に今大会最初の山頂フィニッシュが登場した。フィニッシュラインが引かれた2級山岳平均勾配は4.9%ながら登坂距離は12.5kmと長く、十分に総合順位をシャッフルし得るもの。クライマー勢によるステージ優勝争いが繰り広げられたことで、総合成績にもタイム差が付くこととなった。
この日はアタック合戦が長期化した。平均45km/hに達しようかというハイペースの中、元オーストラリア女王のサラ・ロイ(コフィディス)が逃げたのはフィニッシュまで残り40kmというタイミング。2017年にロード世界選手権ジュニア女子タイムトライアルとロードレースの二冠を達成したエレーナ・ピローネ(イタリア、ローランド)が単騎合流したものの、逃げ切りを叶えるリードを稼ぎ出すことはできなかった。
まるでスプリントフィニッシュのような位置取り合戦を経て2級山岳に突入。すぐさま逃げた2人を捉え、ベテランクライマーのマビ・ガルシア(スペイン、リブ・アルウラー・ジェイコ)の高速牽引で一気にメイン集団は縮小。レース後に「調子が良かったのでトライしてみた」と振り返るガルシアは自らアタックしてリードを築いたが、ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス・プロタイム)が追い付きざまにカウンター先行する。
「ロッテ(コペッキー)と私の2人が残っていて、ゴールスプリントになればロッテが獲れる。チャンスに賭けるには最高のタイミングだった」と言うフィッシャーブラックはラスト600mの急勾配区間でリードを築き、そのままフィニッシュへ到達。自身初、そしてニュージーランド出身選手として初の女子ジロステージ優勝を挙げた。
「チャンスが見えたので全力で掴みにいった。キャリア最高の勝利になった」と言うフィッシャーブラック。「ステージ優勝だけじゃなくて総合成績というもっと大きな目標がある。上手く走れたことで自信になったし、自動的に山岳ポイントも獲得することができた。しかもオリンピック前という誰もがトップレベルに仕上げている状態で。本当に嬉しい」。
失速したガルシアを飲み込んだ精鋭グループではコペッキーが先着し、SDワークス・プロタイムはワンツーフィニッシュを達成。総合首位エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック)はコペッキーと同タイムで滑り込んだためマリアローザの変動はなし。「チームにとって、彼女にとって最高の1日になった。たくさんの人がニアムに自信を持ってトライすれば結果が出ると伝えていたけれど、今日ついに現実になったので本当に嬉しい。昨日ステージを取りこぼした(コペッキーが2位)ぶんチームワークが機能したと思う」とコペッキーは話している。
コペッキーと同タイムでフィニッシュしたのはロンゴボルギーニとジュリエット・ラブース(フランス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)の2人だけ。総合5位に浮上したフィッシャーブラック以下はすでに総合成績で1分差がついており、マリアローザ争いは首位ロンゴボルギーニとコペッキー(13秒遅れ)、ラブース(25秒遅れ)の3人に絞られる形となった。
ジロ・デ・イタリア・ウィメン2024第3ステージ結果
1位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス・プロタイム) | 2:49:1 |
2位 | ロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム) | +0:06 |
3位 | ジュリエット・ラブース(フランス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | |
4位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック) | |
5位 | パウリーナ・ローイヤッカース(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | +0:10 |
6位 | マビ・ガルシア(スペイン、リブ・アルウラー・ジェイコ) | +0:12 |
7位 | ニーヴ・ブラッドバリー(オーストラリア、キャニオン・スラムレーシング) | +0:14 |
8位 | セシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJスエズ) | |
9位 | アントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラムレーシング) | +0:17 |
10位 | キンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュアランス・スーダル) | +0:24 |
個人総合成績(マリアローザ)
1位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック) | 5:52:00 |
2位 | ロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム) | +0:13 |
3位 | ジュリエット・ラブース(フランス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | +0:25 |
4位 | アントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラムレーシング) | +0:59 |
5位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス・プロタイム) | +1:00 |
6位 | マビ・ガルシア(スペイン、リブ・アルウラー・ジェイコ) | +1:26 |
7位 | カトリーヌ・アーレルッド(ノルウェー、ウノエックスモビリティ) | +1:27 |
8位 | パウリーナ・ローイヤッカース(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | |
9位 | セシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJスエズ) | +1:30 |
10位 | キンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュアランス・スーダル) | +1:31 |
その他の特別賞
ポイント賞 | キアラ・コンソンニ(イタリア、UAEチームADQ) |
山岳賞 | アナヴィトリア・マガリャエス(ブラジル、ビーピンク・ボンジョアンニ) |
ヤングライダー賞 | アントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラムレーシング) |
チーム総合成績 | リドル・トレック |
text:So Isobe
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