ジロ・デ・イタリア・ウィメン2日目の集団スプリントでキアラ・コンソンニ(イタリア、UAEチームADQ)が勝利。エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック)がマリアローザを守っている。



風光明媚な村シルミオーネをスタートする2日目 photo:RCS Sport

ジロ・デ・イタリア・ウィメン(UCIウィメンズワールドツアー)2日目は、ガルダ湖に突き出た風光明媚な村シルミオーネを出発する、110kmの短距離ステージ。コース後半には登坂距離1.2kmの4級山岳を含む周回コースを2周するが、なんとかスプリンターもこなせる難易度。フィニッシュ予想は100%集団スプリントだ。

今大会初のマスドステージ。翌日のマリアアッズーラ(山岳賞ジャージ)着用権利を狙ってアナヴィトリア・マガリャエス(ブラジル、ビーピンク・ボンジョアンニ)とアレッシーナ・ミッシアッジア(イタリア、トップガールズ・ファッサボルトロ)が飛び出し、大集団に最大7分弱のリードを得て逃げた。中間スプリントはミッシアッジアが獲ったものの、残り33km地点から始まる1つ目の山岳では登坂力に秀でるマガリャエスが先行を開始した。

単独先行して山岳賞を獲得したアナヴィトリア・マガリャエス(ブラジル、ビーピンク・ボンジョアンニ) photo:RCS Sport

ロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム)とエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック) photo:RCS Sport

山岳ポイントで活性化するメイン集団 photo:RCS Sport

勢いよく逃げ続けるマガリャエスのリードは、残り1周回の鐘を聞いた時点(残り22.1km)で3分半。2回目の4級山岳山頂(残り10km)でも2分半を維持していたが、メイン集団も登坂を苦手にするスプリンターを振り落とすべくペースアップが行われたことで猛烈にリードを奪い取る。結局、逃げ切りの可能性も見出していたマガリャエスは残り1.8km地点で引き戻されている。

緩斜面の登りスプリント。セラティツィットWNTプロサイクリングがリードアウトトレインを機能させたものの失速し、ロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム)が真ん中で力強くスプリント。しかしこの日はキアラ・コンソンニ(イタリア、UAEチームADQ)の勢いが世界女王を上回った。

集団スプリントを制したキアラ・コンソンニ(イタリア、UAEチームADQ) photo:RCS Sport

自身3度目のジロ勝利を挙げたキアラ・コンソンニ(イタリア、UAEチームADQ) photo:RCS Sport

ハンドルを投げ込む接戦スプリントの末、「コペッキーのスプリントを待って、冷静に加速して追い抜くことができた」と言うコンソンニがホイール半分差で勝利。リドル・トレックに所属する兄(シモーネ・コンソンニ)と同じくスプリントを得意とする25歳が、一昨年、昨年に続くジロ通算3勝目を獲得した。

マリアローザを着るエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック)は、スプリント中に生じた差を自ら埋めてタイム差なしの9位でフィニッシュ。総合首位を守っている。
ジロ・デ・イタリア・ウィメン2024第2ステージ結果
1位 キアラ・コンソンニ(イタリア、UAEチームADQ) 2:41:58
2位 ロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム)
3位 エリーザ・バルサモ(イタリア、リドル・トレック)
4位 アルレニス・シエラ(キューバ、モビスター)
5位 ミレーヌ・デズート(オランダ、セラティツィットWNTプロサイクリング)
6位 キンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュアランス・スーダル)
7位 シルビア・ザナルディ(イタリア、ヒューマンパワードヘルス)
8位 レティツィア・ボルゲージ(イタリア、EFエデュケーション・キャノンデール)
9位 エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック)
10位 カトリン・シュヴァインバーガー(オーストリア、セラティツィットWNTプロサイクリング)
個人総合成績(マリアローザ)
1位 エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック) 3:02:35
2位 グレース・ブラウン(オーストラリア、FDJ・スエズ) +0:01
3位 ブローディー・チャップマン(オーストラリア、リドル・トレック) +0:13
4位 ロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム) +0:19
5位 ジュリエット・ラブース(フランス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) +0:29
6位 ルース・エドワーズ(アメリカ、ヒューマンパワードヘルス) +0:30
7位 セドリーヌ・ケルバオル(フランス、セラティツィットWNTプロサイクリング) +0:38
8位 ルース・アドヘースツ(オランダ、FDJスエズ)
9位 カトリーヌ・アーレルッド(ノルウェー、ウノエックスモビリティ) +0:45
10位 フランシスカ・コッホ(ドイツ、DSMフェルミニッヒ・ポストNL) +0:47
その他の特別賞
ポイント賞 キアラ・コンソンニ(イタリア、UAEチームADQ)
山岳賞 アナヴィトリア・マガリャエス(ブラジル、ビーピンク・ボンジョアンニ)
ヤングライダー賞 アントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラムレーシング)
チーム総合成績 リドル・トレック
text:So Isobe

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